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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

400年前から続く道

2010年10月14日
戸隠
紅葉も始まり、ここ戸隠では秋の観光シーズン真っ盛り。

霊山・戸隠山の麓に鎮座する戸隠神社にも、
連日、多くの方々が観光に訪れています。

一番の見所は、なんといっても・・・この杉並木。
この荘厳な並木道は、戸隠神社の奥社へと続いています。


<参道は約2キロ。随神門から奥の1キロ弱に渡って杉並木がそびえます。>

遠い遠い昔、神様が『天の岩戸』を放り投げて出来たのが戸隠山とか。
この岩戸を放り投げたとても力の強い神様こそが、奥社に祀られている
『天手力雄命』(あめのたぢからおのみこと)です。

一方、杉並木が植えられたのは、さかのぼること400年前の江戸時代。
遠い遠い昔から多くの人々を迎えているのです。

この『戸隠のシンボル』とも言える杉並木を保存し、次の世代へ継承するために、地元の皆さんによる活動が行われています。

杉並木と奥社周辺に生える木の、樹種を調べ、樹径を測り、
そして生えている場所を地図に落としていきます。
一本一本・・・とてもとても、根気のいる作業!!


<計測作業中。杉のウェストサイズはどれくらい?>


でも、そうやって出来た樹木地図からは、色々なことが見えてきます。
『こんなところに、こんな木が!』という発見も。

ちなみに、この杉、仲良く並んで立っています。
測ってみると、幹の太さが(小数点以下まで!)全く一緒でした。


<仲良し兄弟杉?>


同じ杉でも、幹の表情が違ってなんだか面白いですね。
近くに立っているけれど、それぞれ違う人生(木生?)を
歩んできたのでしょうか・・・


今もなお、神秘的な雰囲気を漂わせる、戸隠の杜。
これからも、ずっと未来へと受け継いでゆきたいものです。