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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

みょうこうの新緑

2010年05月17日
妙高
 はじめまして。4月から妙高高原地区のアクティブレンジャーとして着任しました西林と申します。上越地方に移り住んではや8年。遠くから眺めることが多かった妙高山をこの4月から間近に仰ぎみて、豊かな自然の懐に抱かれる喜びを日々かみしめています。
 私は山々のことも自然のことも特に詳しくはありません。ですが、日々学び続け「森の案内人」として、自分なりの目線と感性で皆さんに妙高高原地区の魅力を伝えられるよう精進します。よろしくお願い致します。

 今年の4月は寒さが続いたと思ったら、連休中はTシャツ1枚で平気なくらいに一気に暑く。連休明けの先週はまた3月末に逆戻りと、ジェットコースターなみの気温の変化に地元の皆さんも首をかしげる天候が続いています。
 今はミズバショウの花が終わり、いもり池の周辺は一歩一歩新緑の季節に向かっています。

 今日は朝から5月らしいさわやかな快晴。気温も日中は20度以上と先週とうってかわって過ごしやすい陽気です。そこで私も昼休みを利用して池周辺の状況を確認しに行ってきました。すぐそばで鳴くウグイスの声に耳を傾け、自然保護官事務所の脇に咲くスイセンとチューリップを横目で見ながら5分ほど歩くと、妙高高原ビジターセンターとは反対側の池の遊歩道入り口に到着です。


 遊歩道に入るとすぐ、多くの利用客の方々が木陰で休みながら景色を眺めたり、じっくり腰をすえて写生をしたり、いもり池を一周する遊歩道をゆっくり散策したりと新緑のいもり池を楽しんでいらっしゃいました。目にしみるような輝くグリーンは、この時期にしか味わえない妙高高原の代表的な色彩の一つだと思います。
「奈良から来たのよ。」はずんだ話し声が聞こえてきます。


 池を一周する間に5組ほど声をかけ、記念写真の撮影係を買ってでました。本当に皆さん楽しんで頂いている様子で、その笑顔に撮影する側の私も癒して頂きました。山側の観察場所ではご夫婦がゆったり景色を楽しんでいらっしゃいました。

 ミズバショウの輝く緑葉の前には、花びらに細かい毛が生えていて日にキラキラ輝いて見える白いすてきな花がたくさん咲いていました。調べてみると、氷河期の生き残り「ミツガシワ」でした。寒いところが大好きな植物だそうです。上から見ると葉っぱが3枚きれいに三方に分かれて「三ツ柏」の紋章に似ているところから、この名がついたとのこと。これから見頃を迎えますので、しばらくは訪れる方の目を楽しませてくれると思います。ミズバショウ以外にも四季折々を楽しめるのが妙高高原の大きな魅力です。