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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

後立山登山道調査

2009年09月04日
長野
気づけばもう9月、北アルプス後立山連峰も登山シーズン折り返しの時期でもあります。2泊3日の行程で勝島ARに同行してもらい登山道調査に行ってきました。今回歩いたルートは大町市の扇沢を始終点にし、柏原新道を登り爺ヶ岳から針ノ木峠の稜線を歩き、下山は針ノ木雪渓を下り扇沢に戻るコースを調査してきました。全体的に歩きやすいコースですが一部ガレ場や鎖場などがあり、高度感を感じるところがありますが慎重に通行してもらえれば問題なく通過できます。今回の調査ではすれ違う人も少なく、山本来の壮観・静観を体験することができました。


(ライチョウ雌 針ノ木岳)
登山道上で人目を気にせず砂浴びをしていたライチョウと出会いました。
羽についたダニや寄生虫などを、砂と一緒に落とすために行う行為らしいです。


(スバリ岳登りの途中で振り返って見た赤沢岳)
稜線上は県境で写真左側が富山県、右側が長野県になります。
ちょうどこの時は稜線を境に気象条件が異なったため、珍しい光景を見ることができました。
※このような状況が見られる時は、稜線上では強風の場合が多いので歩行には注意が必要です。


(針ノ木雪渓 ノド付近)
ここへ通る前日に崩落した雪渓です。現在は雪渓を縦断することは出来なく、高巻ルート(夏道)から対岸へトラバースするルートに変わっていました。現地はグリーンロープや簡易道標が設置してありますが、さらに崩落の危険があるため、なるべく雪渓上では素早く通過するようにお願いいたします。
今後の状況次第では沢を渡渉する事もありますので、現地の小屋などに情報確認をした上で入山することをお勧めいたします。