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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

笠ヶ岳登山道調査[後編:笠ヶ岳山荘~クリヤ谷]

2008年09月24日
松本
笠ヶ岳登山道調査2日目です。

秋分が近づき日の出がずいぶん遅くなりました。日の入りも早いので、秋の山歩きはロングコースを避けた方がいいでしょう。今日のコースも長く、山荘からクリヤ谷へ向かった人はいませんでした。

この日(9/11)の日の出は06:00。
槍・穂高の稜線からの御来光。

朝日を浴びて、出発前の準備運動。寝起きはまだ体が硬く、怪我しやすいのでストレッチは必要ですね。山荘の向こうには笠ヶ岳山頂が見えています。がれきの積もり重なった不安定な斜面を30分程登れば山頂。久しぶりの快晴にめぐまれ、360度の大展望。遠く富士山まではっきり見ることができました。写真は、左手前から笠ヶ岳山頂、中央に乗鞍岳、右奥に御嶽山。

山頂からは2時間ほど尾根づたいに南下。西側斜面はハイマツに覆われ、ライチョウも姿を現しました。一方東側斜面は切り立った崖で、尾根道が寸断されかけているような細い箇所もあり要注意です。

雷鳥岩からはクリヤ谷へ一気に急降下。急斜面で、所々に崩壊個所もありました。2時間ほどで谷まで降りると、さらに2時間沢沿いに下って行きます。水場が豊富でありがたい反面、何度も沢を渡らなければならない難関でもあります。沢の右岸・左岸を行ったり来たり。誤って沢に迷い込まないよう、ピンクのテープを頼りに進みます。

増水すると渡れなくなる場合があるので、ルートに入る前に上部の笠ヶ岳山荘か下部の槍見旅館で確認してください。

クリヤ谷は非常に澄んだ水が流れる美しい渓谷です。まだまだ緑がまぶしいですが、紅葉の頃にもまた来てみたいところです。



最後は植林地を抜けて槍見旅館横の道に出ました。こちらから入山する場合は分かりにくいですが、槍見旅館すぐ手前を左に入る道が登山口となります。