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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

槍ヶ岳登山道調査[後編](槍ヶ岳~西鎌尾根~小池新道~新穂高温泉)

2008年09月09日
松本
ちょっと間隔が開きましたが、前回の槍ヶ岳登山道調査[前編]に続き、[後編]をお送りします。[前編]は主に上りですが、[後編]は主に下りです。

西鎌尾根は通る人も少なく、一部危険な鎖場をクリアすれば、あとはおだやかな尾根歩きが楽しめます。オンタデの花が咲き乱れる斜面の向こうに突如現れる硫黄尾根。硫黄のにおいと火山性の殺伐とした風景が強烈な印象を与えます。このルートは残念なことに、ゴミが非常に目立ちました。ビニールや空き缶など、拾いながらだとなかなか前に進まないほどです。袋いっぱいに集まりました。

久々の好天で、朝から荷揚げのヘリが飛び交います。どこへ行くのか・・・

行先は鏡平山荘。ちょうど荷降ろしの瞬間に立ち会いました。ヘリは上空でホバリングしたまま荷物だけ降ろし、また次の荷物を取りにすぐに去ってゆきました。この間付近は爆風が吹き荒れるので、登山者は小屋の中へ避難。野菜や肉・卵など大量の食糧が無事到着しました。これで何日分賄えるのでしょうか。

鏡平山荘の横には素敵な池があります。

ここは雲上の世界。雲のあいまに槍の穂先が一瞬姿を現わしました。文字通り鏡のような水面に映る逆さ槍が神秘的です。

槍・穂高連峰を一望するには東側の蝶ヶ岳や常念岳が有名ですが、こちらのルートからは反対に西側から一望することができるんです。

弓折岳分岐付近からの一枚です。