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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

弱層テスト

2006年04月20日
長野
後立山の白馬乗鞍岳中腹にある栂池自然園付近に行きました。スキーやスノーボードをされる方はご存じかと思いますが、麓にスキー場があり、ロープーウェイで上まで上がってしばらく歩くと山スキーをする事ができる所です。
今年は大雪で、積雪量はまだまだ多いです。よく「今シーズンの大雪は異常だ」という声を耳にします。暖かくなってきましたけど積雪の多い春山となり、本当にいたるところで雪崩が起きています。
今回“弱層テスト”をしました。
“弱層テスト”とは・・・


このように四角柱を作ります。今回はシャベルを用いたので、シャベルのブレードと同じ幅で作り、高さは大体70?80cmくらいが目安です。(手で作る場合は直径40cmほどの円柱を作ります)

そして奥に手を差し込み、手前に引きます。
やってみましたところ、『ズルッ』と手前にスライドしました。


(雪が見えにくいかな??と思いペンで書きました。)
スライドした層を観察すると、透明のキラキラとした氷の粒の集まり(のように私は見えました)でした。雪の結晶の結合力が弱くなっているそうです。

こういった作業をしている間に、唐松岳の谷でまさに雪崩が起こっているのも見ました!
まだまだ積雪があり山での春スキーを楽しむことができますが、この日記で他のアクティブレンジャーからも春の雪山での注意を呼びかけておりますように、雪崩が起きそうな危険地区には立ち入らないよう、充分にお気を付けて下さい!