平湯

幡隆祭(北アルプス飛騨側開山祭)

2024年05月22日
平湯 福澤春彦
先日、奥飛騨では恒例の北アルプス飛騨側開山祭が粛々と行われました。

北アルプス飛騨側開山祭は、毎年5月10日に笠ヶ岳再興や槍ヶ岳開山を成し遂げた播隆上人像の御前で行われ播隆祭と呼ばれます。厳しい冬を越した暖かな陽の中、播隆上人の偉業を称え、北アルプス登山者や山小屋関係者など山に携わる全ての方々の安全祈願神事と奥飛騨に伝わる伝統芸能の奉納が行われました。

伝統芸能は「鶏芸(とりげい)」と「へんべとり」があり、地元の保育園児達も見学に来ていました。「鶏芸」は鳥の尾羽を冠した踊り手が太鼓に合わせ鉦(しょう:金属製の円形皿状打楽器)を打ち鳴らしながら舞います。平家落人伝説が由来とか。

「へんべとり」は蛇の方言“へんべ(毒蛇)”を獅子が退治する獅子舞。その舞は躍動的で園児達も見入っていました。

さて、開山祭が行われると登山シーズン到来と思われますが北アルプスはまだまだ雪の世界で、飛騨側の山小屋も多くは7月以降の営業開始です。本格的な登山シーズンは梅雨明けを楽しみに待つこととして、この時期しか見られない残雪と新緑の北アルプスの名峰を里からじっくり眺めにお出かけしてみてはいかがでしょうか。

飛騨側の絶景ポイントの一つ北アルプス大橋からの眺めは最高でした!