アクティブ・レンジャー中部地区

大自然が目覚める時 ! 乗鞍岳開山祭とこれからの魅力

2026年06月26日
平湯 祖父江 章好AR
こんにちは、平湯管理官事務所の祖父江です。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
5月から続いていた北アルプスの開山祭ラッシュも一段落しましたが、今回はその中から、
平湯管理官事務所が担当する「乗鞍岳」の開山祭の様子をお届けします。

5月15日、乗鞍岳にて開山祭が執り行われ、無事に山開きとなりました。当日は朝から晴天に恵まれ、
ほうのき平バスセンターにて開山セレモニーが開催されました。
その後、開山に合わせて乗鞍岳をイメージしたラッピングが施された濃飛バスが「開山バス」として、
ほうのき平バスセンターを出発しました。


終点の畳平(標高2,702m)では開山神事が執り行われ、厳かな雰囲気の中で乗鞍岳の安全と繁栄を
祈願しました。宮司によるお祓いの後は広場に移動し、樽酒の鏡開きが行われ、盛大に開山を祝いました。


また、平湯管理官も法被を羽織って鏡開きに参加し、開山祭をお祝いしました。
開山後は登山が可能となりますが、乗鞍岳は標高3,026mの高山であり、開山祭の頃は畳平より上部には
まだ多くの雪が残っていました。現在は徐々に雪解けが進み、残雪に対応した装備があれば山頂まで
登ることができる状況になってきています。
麓との気温差・気圧差も大きいため、天候や体調の変化に応じた判断が必要ですが、北アルプスの中では
比較的手軽に登山を楽しんでいただけるエリアです。
また、畳平バスセンター南側に広がる木道エリアでは、これからの季節、雪解けに合わせてさまざまな
高山植物をご覧いただけます。
  • ハクサンイチゲ(開花時期:7~8月)
  • チングルマ(開花時期:7~8月)
  • クロユリ(開花時期:7~8月)
  • ミヤマキンポウゲ(開花時期:7~8月)
  • ミヤマキンバイ(開花時期:7~8月)
  • コバイケイソウ(開花時期:6~8月)
  • イワギキョウ(開花時期:7~8月)
  • イワツメクサ(開花時期:7~8月)


私の好きなクロユリも、木道の奥のエリアで見ることができます。
また、運が良ければライチョウに出会えるかもしれません。ただし、観察の際はマナーを守ってください。
近づいて写真を撮ったり、追いかけたりするとライチョウが驚いてしまいます。特に雛と一緒の場合は、
親子が離れてしまう可能性もありますので、距離を保ち、そっと見守っていただきますようお願いいたします。


私たちレンジャーも、これから訪れる皆さまに安全に楽しんでいただけるようパトロールを行いながら、
乗鞍岳をはじめ北アルプスの魅力をお伝えできるように山でお待ちしております!
最近では汗ばむ日も増え、いよいよ本格的な登山シーズンを迎えました。乗鞍岳をはじめ、北アルプスの
各山域でも皆さまをお迎えする準備が整ってきています。
ぜひ一度、この素晴らしい自然が残るエリアへ足をお運びください。心よりお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

※追伸

開山祭当日の夜には、平湯温泉の古くからのお祭り「湯花祭り」も開催されました。


平湯温泉の湧き出る温泉に感謝するお祭りで、平湯神社境内にて願い事が記された護摩木を燃やし、
さらに平湯温泉のすべての泉源から持ち寄った温泉を大きな釜で沸かします。そして、煮えたぎった
その源泉を神主が参拝者に振りかけ、「無病息災」「商売繁盛」を祈願します。


諸説ありますが、平湯温泉には、甲州の武田家臣が飛騨攻めの際、疲労と硫黄岳の毒霧にやられ、
動けなくなっていたところを白猿によって導かれた温泉で元気を取り戻したという伝説があり、
それにちなんで、白猿がマスコットになっています。


※ちなみに、前に並ぶほどご利益がある気がしますが、、、その分、ずぶ濡れになります(笑)。