中部地方環境事務所

ここからメニュー ジャンプして本文へ

ここから本文 ジャンプしてメニューへ

TOPICS

中部地方環境事務所TOPICS>2010年度

【お知らせ】「生物多様性を支える市民・地域による戦略的地域づくりビジョン」の公表について

2010.05.18 中部地方環境事務所

 中部地方環境事務所では、「生物多様性を支える市民・地域による戦略的地域づくりビジョン」を策定(平成22年3月)し、ホームページ(http://chubu.env.go.jp/)に公表しましたので、お知らせします。
 このビジョンは、本年10月に愛知県名古屋市で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)を控え、生物多様性の保全とその持続可能な利用に向けた各主体の取組を促し、中部地方における生物多様性に関する課題解決に資するため、主に伊勢湾・三河湾流域を対象に社会的共通資本の一つである生物多様性の観点から持続可能な地域づくりを目指すものです。

1.目的

 中部地方では、都市圏の拡大による緑地の減少、里山の荒廃、放置された人工林の拡大、自然環境の連続性の分断、閉鎖性水域における水質の悪化(赤潮や青潮の発生)、干潟減少等が生物多様性保全上の課題となっており、課題解決のためには市民・地域による活動の広域連携と交流の促進が重要だと考えられます。
 このため、主に伊勢・三河湾流域を対象に、社会的共通資本の一つである生物多様性の観点から持続可能な地域づくり構想(「生物多様性を支える市民・地域による戦略的地域づくりビジョン」)を有識者による検討(委員は下表参照)を経て、策定しました。

表 生物多様性を支える市民・地域による戦略的地域づくりビジョンのための意見交換会委員

片田 知行 中日新聞 岐阜支社長
蔵治 光一郎 東京大学愛知演習林 講師 矢作川森の研究者グループ
清野 聡子 九州大学大学院工学研究院 准教授
関口 秀夫 三重大学生物資源学部 招へい教授
辻 淳夫 伊勢・三河湾流域ネットワーク 代表世話人(代理 亀井 浩次)
丹羽 健司 矢作川水系森林ボランティア協議会 代表
長谷川 修平 南知多ビーチランド 所長
山本 進一(※) 名古屋大学総長顧問 生命農学研究科 教授

(50音順、※は座長を示す。)

2.ビジョンの概要

 ビジョンでは、伊勢・三河湾流域の土地利用の履歴や生物多様性保全上の現状と課題を整理し、[1]伊勢・三河湾流域の生物多様性について考えるための場と輪をつくる、[2]伊勢・三河湾流域の再生に向けて行動する、[3]伊勢・三河湾流域の生物多様性の保全・再生の仕組みをつくるという、知識・文化、行動及び制度という連環する3つの要素から成る目標を示しました。

3.今後の予定

 COP10に向けてビジョンを実践するため、森、川、里、海において生物多様性保全活動を実施する民間団体が集い、情報共有・意見交換を行うワークショップの開催等を予定しています。
 また、ビジョンの検討過程において、伊勢・三河湾流域における土地の履歴やビジョンの実現に向けて既に始まっている民間団体による取組の中に地域知とも呼ばれる生物多様性の持続可能な利用に関する伝統的な知恵が存在すること及びその重要性が指摘されたため、これを明らかにする調査を実施する予定です。

添付資料:

<生物多様性を支える市民・地域による戦略的地域づくりビジョン>

全体版(91ページ) [PDF 12,231KB]
・分割版
表紙・目次(2ページ) [PDF 128KB]
I.
はじめに(2ページ) [PDF 193KB]
II.
伊勢・三河湾流域における土地の履歴(5ページ) [PDF 1,043KB]
III.
伊勢・三河湾及びその流域の現状と課題(27ページ) [PDF 3,024KB]
IV.
伊勢・三河湾流域再生に向けた流域圏のポテンシャル(25ページ) [PDF 3,335KB]
V.
「生物多様性を支える市民・地域による戦略的地域づくりビジョン」の概念と目標(20ページ) [PDF 2,699KB]
VI.
ビジョンの実現に向けた戦略(6ページ) [PDF 495KB]
VII.
生物多様性の観点から持続可能な地域づくりを更に進めていくために(4ページ) [PDF 43KB]

<生物多様性を支える市民・地域による戦略的地域づくりビジョン(概要版)>

 全体版(37ページ) [PDF 10,838KB]
 全体版・英語版(19ページ) [PDF 7,559KB]