中部地方のアイコン

信越自然環境事務所

報道発表資料

2025年03月26日
  • 報道発表
  • 結果報告

令和6年度中央アルプスに野生復帰させたライチョウの 越冬成功について(速報)

 環境省が3月23日に実施した調査によって、令和6年9月に中央アルプスへ野生復帰させた7個体のうち1個体の生存を確認しました。
 動物園で生まれ育った個体が高山の厳しい冬を越えて現在も生存していることが初めて確認されました。
 中央アルプスにおけるライチョウの生息個体数調査は4月から6月頃に本格的に実施する見込みです。この中で野生復帰個体の生存状況調査も行っていきます。

1.これまでの経緯

令和6年度の野生復帰事業の経緯については以下のプレスリリースを参照してください。
<令和6年9月24日発表資料>

2.調査結果

 環境省は3月23日に中央アルプス将棊頭山周辺にてライチョウの越冬環境を確認する調査を実施しました。その中で令和6年9月に野生復帰させた7個体のうち1個体を確認しました。保険集団から野生復帰させた個体が越冬に成功したことが確認されたのは今回が初めてです。今後の繁殖が期待されます。

<今回確認した個体>
 那須どうぶつ王国から移送したメス1個体

<確認時の状況等>
 発見されたメス1個体は、高山植物を盛んに採餌し、上空を飛ぶ鳥に警戒する様子が確認できました。
 また、このメスはオスと2個体で行動していました。一緒にいたオス個体は令和4年に那須どうぶつ王国から野生復帰させた16個体の雛のうちの1個体でした。現時点ではライチョウの繁殖活動(なわばり形成やつがいでの行動、交尾等)は始まったばかりのため、この2個体がつがいになるかどうかはわかりません。

3.今後の予定

 中央アルプスにおける令和7年度の本格的な生息個体数や野生復帰個体の生存状況調査は4月以降に開始され、6月頃には中央アルプス全域調査を終える見込みです。昨年野生復帰させた7個体のうち、今回生存が確認された1個体を除いた6個体の生存状況は、この調査の中で確認する予定です。

お問い合わせ先

環境省信越自然環境事務所 野生生物課 小林
TEL:026-231-6573

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

Get ADOBE READER