緊急情報
立山室堂エリアにおけるツキノワグマ対応のための常駐体制の解除について
2025年10月01日今年の7月以降、立山室堂エリアにおいてツキノワグマの目撃情報が多発しており、環境省が所管する中部山岳国立公園の室堂集団施設地区及び直轄歩道(以下「環境省所管地」という。)においても目撃が確認されていたことから、富山県警察山岳警備隊、富山県立山自然保護センター、立山町役場等と協力・連携のもと、利用者の安全確保を目的に令和7年9月1日(月)より環境省職員の立山室堂における常駐体制を敷いておりました。
今般、環境省所管地におけるツキノワグマの目撃が2週間連続して確認されなかったこと、及び立山室堂エリアで確認されているツキノワグマの生態・行動は現状で人間への危害を与えるリスクは低いと判断されることから、立山室堂エリアにおける常駐体制を解除することとしましたのでお知らせいたします。
なお、立山室堂エリアにおいては、継続してツキノワグマが確認されていることから、登山者の皆様には、引き続き、クマ鈴等を身に着け自身の存在を知らせる(偶発的遭遇の防止)、食べ物やゴミの管理の徹底(餌付きの防止)などの対策をお願いいたします。また、もし歩道近くでツキノワグマと遭遇してしまった際は、写真撮影やツキノワグマを刺激する行動(大声を出す、走って逃げる、物を投げる など)はとらず、静かにその場を離れる、無理に通行せずツキノワグマが立ち去るまで待つなどの行動をお願いいたします。
◆常駐体制時の対応結果について
9月1日(月)から9月30日(火)までのツキノワグマの目撃情報とその対応については以下の通りです。
<概要>
・通報件数:35件 (内、34件で1頭のみ確認、1件で2頭同時に確認)。
※確認された通報件数は、9月1日から9月30日(最後に通報のあった日)までの累積であり、立山室堂エリアのツキノワグマの生息数を示すものではありません。
・主なツキノワグマの行動:木の実や葉などを食べている、または木の実や葉などの食べ物を求めて移動している様子が多く確認されました。一方で、人由来の食料への餌付きや付きまとい行動等の問題行動は確認されませんでした。
・主な現場での対応:関係機関等との連携・協力のもと、一部登山道の利用閉鎖、ツキノワグマとの遭遇リスクの高い登山道等での利用者の安全誘導、目撃情報に応じた山小屋等の利用拠点施設への注意喚起の協力要請などを行いました。
◆立山登山線の一部区間(母恋坂及び代替歩道)の一時閉鎖について
9月6日(土)より利用規制を行っている、立山登山線における通称、母恋坂及び代替歩道に関しては、当初の予定どおり、立山室堂エリアにおけるツキノワグマの目撃情報等が連続して10日間確認されない場合に利用規制を解除します。
利用者の皆様の安全確保のため、ご理解とご協力をお願いいたします。
<参考情報>
立山登山線の一部区間(母恋坂及び代替歩道)の一時閉鎖について | 信越自然環境事務所 | 環境省
富山県/立山を利用する皆様へ~クマに注意~
富山県/ツキノワグマ出没情報地図【クマっぷ】
環境省くまリーフレット
<問い合わせ先>
環境省立山管理官事務所
電話:076-462-2301