2015年7月 9日
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2015年07月09日峠の三十三観音コース
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原(長野県山ノ内町)です。
少し古い話題ですが、6月17日は「峠の三十三観音コース」を歩きました。
このコースは、渋温泉(長野県山ノ内町)と草津温泉(群馬県草津町)を結ぶ、かつて草津街道と呼ばれた約28kmの道の一部にあたります。
上林(かんばやし)から志賀高原の玄関口であるサンバレーまでの約7kmの区間に33体の石の観音様が祭られているので、この名が付けられています。観音様は文政2(1819)年に、旅人や草津街道の物流などで働く人の安全を祈念して祭られたものだそうです。
<各箇所は、観音様、観音様の説明、ポスト、標柱の4つのセットからなります。ポストの中には御朱印(スタンプ)があります。>
<第一番の脇には由来を書いた解説標識があります。>
なお、この写真で「上り約2時間30分(下り約1時間30分)」となっていますが、私たちは下りで約2時間30分かかりました。時間は目安なので、スタンプを押す、または、観音様で詠歌鑑賞など楽しみ方により、さらに時間がかかると思います。
さて、歩道の状況です。
注意すべき点が2点あります。1点は、車道(国道292号線:志賀草津道路)を横断する箇所が複数あることです。車の運転者に対しても「横断者あり」の注意標識(右写真)がありますが、特に下りの車はスピードを出しているものが多いです。注意して横断してください。
注意すべきもう1点は、沢にかかる木橋の湾曲が3箇所あることです。写真のように通行は可能ですが、踏面が傾いています。濡れていると特に滑りやすいので、状態を見て、注意して通行してください。
また、コースの中で分かりにくい箇所がありました(これは歩く方の経験にも寄ると思いますが)。
左:道路を横断して林内に入る箇所にテープ(○の箇所)があります。観音様に立ち寄る道と、コースの道と2つあるので、慎重に見つけてください。
右:コースは左上に上っていきます。○は誘導標識ですが表示面が柱から落ちています。表示面にビニルテープで進むべき向きの表示があります。
<緑色が「峠の三十三観音コース」、赤が「国道292号線」、星印が上の写真で示した分かりにくい箇所です。なお、公衆トイレは途中の名水公園にあります。>
※背景地図は地理院地図<http://maps.gsi.go.jp/>を使用し、コース(緑色)、施設(第一番、トイレ、第三十三番)の位置・名称及び分かりにくい箇所の情報を独自に追加しました。)
第一番から第三十三番までの標高差は約570mです。峠の三十三観音コースは、志賀高原観光協会のトレッキングマップでは「探勝歩道(中級/一般向けコース)」に位置付けられています。(このほかのカテゴリーは「遊歩道(初級/ファミリー向けコース)」と「登山道(上級/健脚向け)」です。)
グリーシーズンの志賀高原にもお出かけください。
2015年07月09日子どもパークレンジャー「川辺の里で遊びたい!」
伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー 半田俊彦
7月5日に子どもパークレンジャー事業「川辺の里で遊びたい~横輪のむかしあそび~」プログラムを行いました。
当日はあいにくの雨でしたが、川辺の里でのむかしあそびを体験しながら、伊勢市横輪町地区の自然や生きもの調査などを行いました。
ハヤトリビンという仕掛けを作り川に仕掛けました。
この仕掛けで、カワムツやサワガニ、イモリなどの生きものが捕れます。
笹舟の作り方を教わって、笹舟競争を行いました。
竹の水鉄砲でペットボトルの的倒し競争です。
石垣の摘まれた町並みを探検して、風の強い地域ならではの工夫を学びました。
雨も小降りになり、楽しみにしていた釣りなどの川遊びも体験することが出来ました。
子どもパークレンジャー事業は、自然とのつきあい方や保護の大切さ、また生き物への思いやりの心など、豊かな人間性を育んでもらうため、国立公園でレンジャーの仕事の一部を体験してもらうものです。
体験を通して、自然を守るレンジャーの仲間が増えていくのがうれしいです。
伊勢志摩国立公園では来年5月にサミットが開催され、11月には指定70周年を迎えます。
何かと注目を集めているこの機会に、多くの方にすばらしい自然を体験していただきたいと思っています。
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facebookページ「伊勢志摩国立公園 近畿自然歩道歩いてみよう」
近畿自然歩道や周辺の自然情報等を掲載しています。
https://www.facebook.com/iseshimanp.longtrail?fref=ts
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こんにちは、上信越高原国立公園の志賀高原(長野県山ノ内町)です。
焼額山(やけびたいやま、標高2,009m)の山頂部には池と湿原があります。6月25日はワタスゲが見頃でした。
<左は稚児池。右は稚児池の周辺に広がる高層湿原。綿のような白い穂を付けたものがワタスゲ。山頂部にこのような景観が広がるのはとても不思議です。>
<湿原の植物。左はヒメシャクナゲ、右はモウセンゴケ。>
<シュレーゲルアオガエルの卵塊がありました。左の2つのように水際に産むのですが、右の3つは水際に産んだものが何らかの理由で今は水から離れています。>
今回、私たちは一の瀬→焼額山山頂→奥志賀というコースを歩きました。一の瀬から焼額山山頂まで約1時間30分かかりました。 しかし、8月にゴンドラが運行されると、約10分で山頂直下まで行けるので、稚児池や湿原を訪れやすくなります(もちろんお金がかかりますが)。
一の瀬から上る登山道は、ゲレンデとゲレンデ脇の森林を縫うように付いています。ゲレンデと森林の境には写真のように竹竿が立てられています。この目印によりスムーズに誘導されます。
<斜面上部は写真のように針葉樹林です。斜面下部は落葉樹林や植林になっています。>
<林内で見ることができた花。上左:ゴゼンタチバナ、上右:ツマトリソウ、下左:マイヅルソウ、下右:ギンリョウソウ。すべて白い花でした。>
奥志賀ではレンゲツツジがまだ花を付けていました。
志賀高原では7月1日に横手山や志賀山の山開きが行われ、本格的なグリーンシーズンに入りました。 志賀高原の標高は1,500m以上あるので、半袖ではまだ肌寒く感じます。羽織るものをお持ちいただくと快適に過ごせると思います。
どうぞグリーンシーズンも志賀高原にお出かけください。