希少野生動植物種の保護について

こちらは、野生生物課が担当しております。

野生生物課では、地域の産業や生活との共存を図りながら、多様な野生生物の保護管理を行うとともに、外来生物対策等に取り組んでいます。

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希少野生動植物種の保護について

絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)に基づく業務ついて

■概要

環境省のレッドリストに記載されている「絶滅のおそれのある種」は、全部で3155種(平成22年3月31日現在)です。この絶滅のおそれのある種のなかで、特に希少な動植物種を、その捕獲や譲渡し等を規制する「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(以下、種の保存法)」に基づいて保護しております。
この種の保存法では、特に希少とされる82種(平成22年月6月現在)を、国内希少野生動植物種 [PDF 73KB] に指定しております。国内希少野生動植物種は、許可なく捕獲、採取、殺傷または損傷(以下、捕獲等)し、また譲渡し、販売頒布のために陳列し、輸出をすることが禁じられております。この国内希少野生動植物種のうち、特に保全が必要な47種(平成22年4月現在)に対して、繁殖の促進、生息地等の整備等の事業の推進をする必要があると認めて保護増殖事業計画を策定し、保護増殖の事業を行っています。また、ワシントン条約の付属書<1>に記載されている種や渡り鳥条約で指定された種を、国際希少野生動植物種 [PDF 348KB] に指定しています。国際希少野生動植物種は、種の保存法に基づく登録をしなければ、譲渡しや販売のための陳列をすることができません。また、国際希少野生動植物種のなかでも、渡り鳥条約に基づく指定がされているものは原則として譲渡しや販売のための陳列ができません。より詳しい内容は、種の保存法の解説(環境省自然環境局野生生物課)を御覧ください。
中部地方環境事務所では、この種の保存法に基づき、国内希少野生動植物種に関する捕獲等の許認可の業務等をおこなっております。また、イタセンパラ、ヤシャゲンゴロウ、アベサンショウウオの3種ついて保護増殖事業を展開し、その保全に取り組んでおります。

1.捕獲等許可の申請について

国内希少野生動植物種に指定されているものは、原則として捕獲等が禁止されております。ただし、種の保存法における捕獲の許可を受けた場合は、その限りではありません。対象種が国内希少野生動植物種であれば、種の保存法に基づく許可が必要ですが、希少鳥獣であれば鳥獣法に基づく許可が必要となります。なお、国内希少野生動植物種及び希少鳥獣である場合は、種の保存法に基づく許可のみとなります。

1)許可の申請

中部地方環境事務所の管内において国内希少野生動植物種 [PDF 73KB] の捕獲等をする場合、中部地方環境事務所長の許可が必要です。捕獲等をする場所によって、申請先が異なります。申請については、捕獲場所を管轄する下記事務所へお問い合わせください。

2)申請・お問い合わせ先

捕獲場所申請書宛名申請書送付先住所電話番号
愛知県、三重県、
岐阜県、福井県、石川県
中部地方環境事務所長 中部地方環境事務所
野生生物課
〒460-0001
愛知県名古屋市中区三の丸二丁目5番2号
052-955-2139(直通)
長野県、富山県 長野自然環境事務所
野生生物課
〒380-0846
長野県長野市旭町1108 長野第一合同庁舎
026-231-6573(直通)

その他の県では、管轄の地方環境事務所に対して申請をおこなってください。
複数県にまたがって捕獲をしようとする場合は、管轄する各事務所にそれぞれ許可申請をおこなってください。

3)申請に必要な書類

  • 申請書(環境省申請・届出手続案内)
  • ・捕獲等しようとする目的を説明した資料
  • ・捕獲等しようとする場所を明らかにした図面
  • ・捕獲等しようとする個体が動物である場合は、捕獲等の方法を明らかにした図面
  • ・捕獲等した個体を飼養栽培しようとする場合は、飼養栽培施設の規模及び構造を明らかにした図面及び写真
  • ※その他、必要な書類を求めることがあります。

4)許可される目的

捕獲等の申請は、すべての場合に許可されるわけではありません。下記の目的で適正な方法で行われる捕獲であれば、許可されることになっておりますが、方法や数量によって許可されないこともありますので、個別にご相談ください。

学術研究
繁殖の目的
教育の目的
個体の生息状況または生育状況の調査の目的
その他国内希少野生動植物等の保存に資すると認められる目的

5)許可に要する日数

許可に要する日数は、申請書の提出から最長1ヶ月程度です。余裕をもって申請していただくようお願いします。

6)申請の前に

申請前に、提出先に電話にてご連絡いただくことをお勧めします。

お問い合せ先

中部地方環境事務所野生生物課 TEL:052-955-2139
長野自然環境事務所野生生物課 TEL:026-231-6573

2.譲渡し等の許可申請について

国際希少野生動植物種、国内希少野生動植物種を譲渡し等(あげる・売る・貸す/もらう・買う・借りる)する場合は、環境省自然環境局野生生物課への申請が必要となります。申請については、種の保存法の解説 希少種の譲渡し等(環境省自然環境局野生生物課)をご覧ください。
詳しくは環境省自然環境局野生生物課条約法令係にお問い合わせください。

3.国際希少野生動植物種の登録について

国際希少野生動植物種 [PDF 348KB] の登録については、こちらのページ(環境省自然環境局野生生物課)の登録制度について(種の保存法第20条)を御覧ください。
詳しくは環境省自然環境局野生生物課条約法令係か、自然環境研究センター(財団法人自然環境研究センター)へお問い合わせください。

4.罰則

違法な捕獲、譲渡し、輸出入等をしたものには、1年以下の懲役または100万円以下の罰金を処します。

5.希少種の保護増殖事業について

人間の手で積極的に増やさなければ絶滅してしまう希少野生動植物種については、関係行政機関や研究者、民間団体と連携しながら、生息地の保護や人工増殖の実施などを行っています。中部地方環境事務所では、以下の3種について保護増殖事業を進めております。

○イタセンパラ

写真:イタセンパラ1 写真:イタセンパラ2
 (写真提供:アクアトト・ぎふ)

イタセンパラは、コイ科タナゴ属の日本固有種です。環境省のレッドリストでは絶滅危惧種1A類(CR)とされており、天然記念物に指定されています。日本の魚ではないような名前ですが、板のように平らで(イタ)鮮やかな(セン)腹をもつ(パラ)ことが名前の由来といわれています。川の流れのない場所に住み、二枚貝の中に卵を産みます。日本では濃尾平野・富山平野・大阪平野の一部地域に生息地が残されております。

▽密猟防止対策のパトロールについて

2010年1月、愛知県でイタセンパラの密猟者が逮捕されました。関係機関によって構成される木曽川イタセンパラ保護協議会では、このような密漁を防止すべく、イタセンパラ密漁防止対策のための合同パトロール等をおこなっています。本種を保護するため、みなさまにご協力をお願いしております。
第1回合同パトロールでは、関係機関や警察と協力してパトロールをおこないました。第2回合同パトロールでは、関係機関に加え、市民のみなさんとパトロールをおこなっています。

写真:第1回 合同パトロール
 第1回 合同パトロール
写真:第2回 合同パトロール
 第2回 合同パトロール

○ヤシャゲンゴロウ

写真:ヤシャゲンゴロウ1 写真:ヤシャゲンゴロウ2
 (写真提供:奥野宏)

ヤシャゲンゴロウは、コウチュウ目ゲンゴロウ科の日本固有種です。日本では、福井県にある夜叉ヶ池にしか生息していません。環境省のレッドリストでは絶滅危惧1類(CR+EN)としています。ヤシャゲンゴロウは夜叉ヶ池にのみ生息しますが、山岳道路の建設が進み、生息地近くまで人が容易に入り込めるようになったため、水質の汚濁等環境悪化による個体数の減少が憂慮されています

▽域外保全とパトロールについて

環境の改善に決め手がない中でヤシャゲンゴロウを保全していくためには、危険分散のため夜叉ヶ池の外で人の手によって増殖させていく必要があります。いきものを自然の生息地の外で人の手によって保存することを、生息域外保全といいます。夜叉ヶ池のある福井県南越前町では、ヤシャゲンゴロウを育てる会が中心となり、町内の施設で飼育繁殖に取り組んでいます。近年繁殖技術が確立しつつあり、将来の生息数減少にそなえた自然復帰の為の準備が進んでいます。

また、ヤシャゲンゴロウの密猟防止および生息環境の保全のために、地元住民を中心としたボランティアや、自然保護管理員によって、密猟防止のパトロールや登山者へのよびかけ等がおこなわれております。

写真:人工繁殖で生まれた幼虫
 人工繁殖で生まれた幼虫

○アベサンショウウオ

写真:アベサンショウウオ1 写真:アベサンショウウオ2
 (写真提供:長谷川厳)

アベサンショウウオは、有尾目サンショウウオ科の日本固有種です。生息地は京都府や兵庫県、福井県の一部に限られております。真冬の夜に繁殖し、繁殖行動では極端に光を嫌う、幼生は2月中旬から水中で発育成長する、といった不思議な生態をしています。環境省のレッドリストでは絶滅危惧1A類(CR)としており、生息地の攪乱や消失が進み、開発や違法採集によって絶滅することが懸念されています。また、アメリカザリガニによって幼生が捕食されることも生存を脅かす要因です。福井県ではアベサンショウウオが産卵する湧水を整備するなど保護活動をおこなっています。
学術的な内容は、環境省ちゅうぶ環境メールマガジン コラム(第24号)を御覧ください。

■参考

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地域環境データベース
  • アクティブレンジャー日記 中部地区(リンク)
  • 近畿自然歩道フェイスブック(リンク)
  • 環境省Twitter(リンク)
おすすめサイト
中部カンファレンス(リンク)
EPO中部(リンク)
エコアクション21(リンク)
伊勢志摩国立公園指定七十周年(リンク)
伊勢志摩国立公園 横山ビジターセンター(リンク)
国指定鳥獣保護区・ラムサール条約湿地 藤前干潟 ~人と自然をつなぐ翔橋~(リンク)
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