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中部地方環境事務所TOPICS>2010年度

【お知らせ】民間事業者による生物多様性取組事例調査報告書の公表について

2010.05.18 中部地方環境事務所

 中部地方環境事務所では、民間事業者が生物多様性に配慮した活動に自主的に取り組むことを目的とする調査を実施しました。この調査では、岐阜、愛知及び三重県の3県に所在し、先進的な取組を行っている10の中小規模の民間事業者の事例を収集しました。今回調査報告書を取りまとめ、ホームページ(http://chubu.env.go.jp/)に公表しましたので、お知らせします。
 民間事業者の皆様におかれましては、これらを参考に生物多様性の保全とその持続可能な利用の取組を進めていただきたいと考えています。

1.目的

 本年10月に愛知県名古屋市で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の開催に向け、生物多様性の保全とその持続可能な利用を中部地方の社会に浸透させ、これを主流化していくためには、民間事業者による生物多様性への取組を促す必要があります。
 名古屋商工会議所では中小規模の民間事業者を対象とした「名古屋商工会議所 環境行動計画」を平成21年12月に策定するとともに、中部経済連合会ではCOP10開催期間中(平成22年10月)に生物多様性に関する取組事例を発表するフォーラムの開催を予定する等、経済団体における生物多様性の保全とその持続可能な利用に関する取組も既に始まっています。
 そこで、中部地方環境事務所では、民間事業者による生物多様性への取組を更に促進するため、岐阜、愛知及び三重の3県にある10の特に中小規模の民間事業者を対象とし、先進的な取組事例を収集する調査を実施し、その結果を取りまとめました。
 これらを参考に、民間事業者においても、生物多様性の保全と持続可能な利用の取組を進めていただきたいと考えています。

2.民間事業者による生物多様性取組事例調査の概要

 調査の対象とした民間事業者は、表1のとおりです。
 今回調査で特に中小規模の民間事業者を対象としたのは、「中小規模の民間事業者は大規模な民間事業者に比べて、取り組むための資金が豊富ではない、事業活動と生物多様性の関係が理解しにくい」等の声が聞かれた(※注)ためです。

表1.調査対象の民間事業者

事業者名 所在地 業種 主な生物多様性に係る取組
エスペックミック株式会社
イシグログループ
愛知県丹波郡 造園業 生物多様性に配慮した森づくり、水辺づくり、都市緑化
イシグロ農材株式会社 愛知県豊橋市 農業支援業 農業の持続的発展を目指した調査やネットワーク運営、食品残さの再利用システム構築
昭和通信工業株式会社 愛知県一宮市 機械工業 RoHS(電子・電気機器における特定有害物質の使用制限についてのEU指令)対応製品の調達
株式会社リバイブ 愛知県弥富市 廃棄物処理業 未利用バイオマス資材(堆肥)の製造
なのはな畑 愛知県江南市 農業 有機農法の実践
フルハシEPO株式会社 愛知県名古屋市 木質廃棄物リサイクル 間伐材の木製パレット活用や木質のリサイクルの調査研究
株式会社田幸 岐阜県岐阜市 製造業(繊維) 生分解性(ポリ乳酸)繊維の使用
オークヴィレッジ関連グループ 岐阜県高山市 製造業(木製品) 植林と木製品の販売
有限会社ひぐち 岐阜県各務原市 食品(コーヒー)販売業 サステイナブルコーヒーの取り扱い
有限会社若松屋 三重県伊勢市 食品(かまぼこ)加工販売業 アマモ場の再生を目指した自然観察会等の実施

 また、中小規模の民間事業者が生物多様性の取組を推進するにあたり、参考となる先進事例、取り組むポイント及び中小規模の民間事業者でも可能な取組方法等について、表2の有識者にヒアリングを行いました。

表2.ヒアリングを実施した有識者

氏名 所属
足立 直樹氏 株式会社レスポンスアビリティ 代表取締役
石田 秀輝氏 東北大学大学院環境科学研究科 教授
香坂 玲氏 名古屋市立大学大学院経済学研究科 准教授
※注…
中部地方環境事務所・中部環境パートナーシップオフィスが主催した民間事業者向けセミナー「生物多様性と民間事業者の参画」(平成21年9月3日)等において、このような声が聞かれました。

資料:

 民間事業者による生物多様性取組事例調査報告書(全体版) [PDF 14,834KB]
 民間事業者による生物多様性取組事例調査報告書(概要版) [PDF 5,285KB]