中部地方環境事務所

ここからメニュー ジャンプして本文へ

ここから本文 ジャンプしてメニューへ

TOPICS

中部地方環境事務所TOPICS>2010年度

【開催報告】若狭町環境フェア2011において、「地球のいのち、えがいてみようin三方五湖」を実施しました!

2011.03.29 中部地方環境事務所

 2月26日(土)に福井県立三方青年の家(福井県若狭町)及び若狭三方縄文博物館(福井県若狭町)で開催された、「若狭町環境フェア2011」に合わせて、「地球のいのち、えがいてみよう in 三方五湖」を実施しました。
 「地球のいのち、えがいてみよう」は、2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向け、国民の生物多様性に対する関心を高め、生物多様性を社会に浸透させるため、全国の地方環境事務所等が連携し、国立公園や国指定鳥獣保護区にあるビジターセンター等において実施された企画です。
 この企画は、ビジターセンター等の来館者が、その地域で見られる生き物の折り紙や塗り絵を作成し、地域の自然環境を描いた模造紙に貼り付けることを通じて、地域の生物多様性の素晴らしさを表現するものです。
 現在、三方五湖における自然再生の動きが高まりつつある中で、多くの人達に生物多様性の素晴らしさを知っていただき、身近に感じていただくことをねらいとして、若狭町環境フェア2011で実施しました。
 冬の寒空の中、会場に訪れた多くの方が参加してくれました。

 2月下旬の寒風が吹く中、多くの方が若狭町環境フェア2011の会場に訪れました。現在、若狭町と隣接する美浜町にまたがる三方五湖では、水質の改善や、湖と田んぼとの有機的なつながりを取り戻すための魚道の設置や、地域の小学生を対象とした環境教育を実施するなど、自然再生に向けた取組が活発になってきています。中部地方環境事務所も、その取組を応援するため、平成20年度からパンフレットの作成や環境教育プログラムの作成、今年度は三方五湖の生き物たちを紹介するポスターを作成しました。

 そして、今回の企画では三方五湖の形をデザインしたパネルに三方五湖の絵を配して、参加者が折った折り紙を絵柄に合わせて貼っていただき、三方五湖の豊かな生物多様性を表現することが出来ました。

●子供たちがいっぱい訪れてくれました(左)。
●なかなか大繁盛です。生き物の折り紙は結構難しいんですよ(右)。

 若狭町環境フェア2011のご紹介もさせていただきます。会場では、三方五湖の恵みを使ったお味噌汁や有機米おにぎりが来場者に無料で振る舞われました。地元でとれた食材を使った料理は、とてもおいしいですね(左下)。

 もちろん三方五湖には、水鳥もいっぱい訪れます。26日の午前中は、事前予約制の探鳥会が実施され、参加者は冬の間だけ三方五湖を訪れるコハクチョウなどを観察することできました(右上)。コハクチョウは、昼間は田んぼで餌を食べ、夜は湖で過ごします。三方五湖周辺では、「冬みず田んぼ」と言って、通常は冬期間に水を抜いてしまう田んぼに、冬の間も水を張っています。これは、コハクチョウのように田んぼの餌が貴重な食料となっている鳥のことを考え、地元の農家さんが生き物を育む農法として行っている取組です。

 また、環境フェアのメインイベントの一つ、ラムサールセンター事務局長の中村玲子さんの講演では、三方五湖がラムサール条約に登録された経緯から、これからの三方五湖の自然環境保全の重要性などお話しされ、ラムサール条約の中身についても紹介されていました(左下)。中でも「三方五湖は、日本のラムサール条約登録湿37箇所の中で最も「風光明媚」という言葉が似合う。」とおっしゃられた事は、印象的でした。ぜひ一度風光明媚な三方五湖へ足を運んでみてください。

 地元若狭町の気山小学校からは、自分達が取り組んでいる環境に関する勉強について報告がありました。来場者席にいる大人の方々は、熱心に聞き入っていました(右上)。

 環境フェアの締めくくりは、さかなクンによる講演が行われました。さかなクンは、三方五湖でとれる魚について、学術的かつユーモアのある話し方で紹介されていました(左下、右下)。

 中村玲子さん、気山小学校の皆さん、さかなクンが講演した会場で、私たちも「地球のいのち、えがいてみよう」への参加を呼びかけました(右上)。

 アリーナでの講演の帰りがけにも、多くの方に折り紙をパネルに貼っていただきました(左下)。「地球のいのち、えがいてみよう in 三方五湖」の実施は、中部地方環境事務所のスタッフだけでなく、若狭町の職員の方に宣伝などもご協力いただき、実施することが出来ました(右下)。ありがとうございました。

 なかなか生き物を折り紙で折るのは難しい。と思われた方も多かったのではないでしょうか。実は、ここだけの話、折り方指導に当たっていたスタッフも練習中は大苦戦でした。ですが、折り紙を折りながら初対面の方と話が弾んだり、達成感を感じていただけるなど、参加した方が皆笑顔になって帰られたことが印象的でした。

 今回、完成したパネルは、しばらくの間、若狭三方縄文博物館で展示させていただきます。今からでも折り紙を折っていただければ、貼ることが出来ますので、ぜひ足を運んでみてください。

国立公園・保全整備課
課長 野村
自然保護官 森川
自然保護官 永緑
植田
環境対策課
森木