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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

*春を知らせるミズバショウ*

2016年04月14日
アクティブレンジャー 小島永莉子

 先週4月8日に県道白山公園線が開通し、市ノ瀬まで行けるようになりました。例年連休頃の開通なので、今年は異例の早さと言えます。

【現在の市ノ瀬】               【4/29開館予定】

雪がほとんど無く、今年は本当に少なかったことがわかります。市ノ瀬ビジターセンターは4月29日開館予定です。現在開館に向けて準備中ですのでもう少々お待ちください。トイレについては鳥獣保護区管理センター横の公衆トイレが使用可能ですので、そちらをお使いください。

                                                                            

 そして、公園線が早く開通したことでぜひ見て頂きたいのが根倉谷園地です。白峰集落から市ノ瀬へ向かって15分ほど車で行くと右手に"根倉谷園地"という看板と側道が見えてきます。園地の道路を挟んで反対側に広い駐車スペースがあるのでそこに車をおいてください。見どころは何と行ってもミズバショウです!例年開花は4月下旬から5月上旬ですが、今年は早く、もう咲きはじめています。近づくと風にのってふわっと良い香りが漂ってきます。

【ミズバショウ】 

【園地の様子】

                                                                                                                                              

 この根倉谷園地は昔"出作り"が行われていた場所でした。平地が少ない白山麓では山奥での焼畑耕作が生活手段の1つで、出作りというのは夏にこの焼畑地に構えた住居で暮らし、冬には母村に戻るという特徴的な生活様式です。根倉谷園地の現在の湿地はもともと田んぼで、周辺にクリなどの実のなる木を植え、炭を焼いて生活をしていたそうです。どこか懐かしい雰囲気が漂う穏やかな空間の中で観察を楽しんでみてはいかがでしょうか。観察の際は草木の保護のため園路からは外れないようご注意ください。

                                                                           

                                                                      

※現在積雪の影響により木道が傾いている箇所がありますので、通行される際は十分気をつけてください。