中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、上信越高原、妙高戸隠連山、中部山岳、白山、伊勢志摩国立公園があります。
前回(8月26日)に続き「神の田圃(かみのたんぼ)」の紹介です。前回は、栂池自然園から半径5kmの中にある3箇所のうち2箇所(下図の①、②)を紹介しました。
今回は残りの1箇所の「神の田圃(かみのたんぼ)」(下図の③)を紹介します。
また、その神の田圃を通る、鉱山道(こうざんどう)と呼ばれる歩道(登山道)の状況をお伝えします。
<神の田圃の位置図。今回紹介するのは図の左にある③の神の田圃とそこを通る鉱山道。青色の線は登山道。>
<雪倉岳の東斜面にある神の田圃。奥に見えるのは鉢ヶ岳の稜線。>
さて、鉱山道の状況をお伝えします。今回は蓮華温泉への下りに利用しました(9月4日)。
<鉱山道の入口。写真奥に進むと鉱山道。>
<鉱山道に入ってすぐはザレ場です。岩へのマークを見つけながら歩いてください。>
<飛び石伝いの渡渉が2箇所あります。1箇所目。>
<2箇所目の飛び石伝いの渡渉。手前に残雪が見えますが、残雪が沢全体に薄く残っている時期は慎重な通過が必要になる箇所です。蓮華温泉側から撮影。>
なお、ササ等の刈り払いが行われていたので道ははっきりしており、道を誤りそうな箇所では密にマーキングがされていました。
また、瀬戸川の仮設橋も通行に支障はありませんでした。
瀬戸川を渡り蓮華温泉に近づくと木道が出てきます。木道は滑りやすいので注意して歩いてください。
さて、今回紹介した鉱山道は糸魚川市にあります。糸魚川市のアメダス観測所では9月13日の最低気温が17.0℃でした。この観測所の標高は8mです。気温逓減率を0.5℃/100mとすると標高3,000mでは2.0℃、気温逓減率を0.6℃/100mとすると標高3,000mではマイナス1.0℃になります。この時期からは、北アルプスの稜線を歩くには、それなりの装備が必要になることが分かると思います。
<ミヤマカラマツ。線香花火のように見えました。>