恩賜上野動物園でのライチョウの孵化について
2015年07月01日
恩賜上野動物園でのライチョウの孵化について
恩賜上野動物園において、乗鞍岳で採取したライチョウの卵からヒナが孵化しましたのでお知らせします。
野生下で抱卵前に採取した卵から人工孵化が成功したのは初めてです。
1.これまでの経緯
- ・環境省では日本動物園水族館協会と連携しライチョウの生息域外保全の取組を開始するため、6月5日(抱卵前)及び23日(抱卵中)に乗鞍岳からライチョウの卵を5個ずつ計10個採取しました。
- ・5日に採取した卵は恩賜上野動物園に、23日に採取した卵は富山市ファミリーパークに輸送し、各施設で孵卵器※に入れてあたためられていました。
- ※卵を孵化させるために一定温度であたためる機械
- ・27日(土)午前1時30分頃、富山市ファミリーパークで一羽のヒナが孵化しました。
2.孵化日時
1羽目 6月27日(土)午後6時頃
2羽目 6月28日(日)午前0時頃
3・4羽目 午前2時頃
5羽目 午前4時頃
3.孵化場所
恩賜上野動物園
4.孵化までの状況
6月27日 午前7時頃 3卵の嘴(はし)打ち※を確認する
(※ヒナが卵から出るために卵の内側から嘴で卵の殻を割り始めること)
午後 残りの2卵の嘴打ちを確認する
午後6時頃 1羽目のヒナが孵化
【写真】ふ化したヒナ5羽(提供:恩賜上野動物園) [JPEG 35KB]
5.取材について
孵化したヒナの取材については、恩賜上野動物園にお問い合わせ下さい。なお、孵化したヒナの撮影等はできませんのでご了承ください。
6.今後の予定
孵化したヒナは、孵化後2週間程度が特に体調を崩しやすいため、恩賜上野動物園において注意深く飼育、観察されます。
なお、富山市ファミリーパークでは28日9時までに計3羽のヒナが孵化しており、孵化したヒナはいずれも順調に生育しています。
連絡先
長野自然環境事務所(026-231-6573)
所長 阿蘇品勉
生物多様性保全企画官 開藤直樹
自然保護官 福田真