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信越自然環境事務所

報道発表資料

2025年07月22日
  • 報道発表
  • 開催案内

動物園飼育ライチョウ用の高山植物提供イベントの実施について

 環境省が中央アルプスで取り組みを進めているライチョウ復活に係る野生復帰事業において、白馬五竜高山植物園に協力いただき、動物園で飼育するライチョウの餌となる高山植物を栽培し、同個体への提供を行っています。
 令和7年7月23日(水)に、長野県立白馬高等学校の生徒が授業の一環として、白馬五竜高山植物園で高山植物を収穫し、野生復帰予定の個体を飼育している大町山岳博物館へ提供するイベントを実施しますのでお知らせします。
  9月に実施を予定する動物園での飼育個体の野生復帰事業に向けて、引き続き、各機関と連携して準備を進めてまいります。
 

1.白馬五竜高山植物園での取り組み

 ライチョウが野生下で生存するためには、高山植物を消化する特殊な腸内細菌叢が必要であり、その形成のためには飼育下で高山植物を給餌する必要があります。高山帯の生育地から採取する負荷をできるだけ減らすため、白馬五竜高山植物園のご協力のもと高山植物を栽培し、動物園飼育個体に提供しています。

表1:動物園飼育個体へ提供している主な高山植物

 

写真1:昨年度提供した高山植物の例(ムカゴトラノオ(左)及びガンコウラン(右))
 

2.高山植物提供イベントについて

参加者:長野県白馬高等学校3年生15名
日 時:令和7年7月23日(水)
8:30   エスカルプラザ集合
       (ゴンドラ移動)
8:45   白馬五竜高山植物園
   (高山植物収穫・解説)
9:45   五竜出発(マイクロバス移動)
10:30  大町山岳博物館到着
   (高山植物提供・解説)
12:00  大町山岳博物館出発
12:45  エスカルプラザ到着・解散

3.野生復帰事業の予定

 遺伝的多様性の確保及び野生復帰技術の確立を目的に、令和7年度は、雛の他に成鳥も対象として約30個体の野生復帰を実施します。野生復帰個体は那須どうぶつ王国、長野市茶臼山動物園、市立大町山岳博物館、いしかわ動物園の4園を候補とし、移送第1回目は9月10日を予定しています。移送後は1~2週間程度の現地順化を行い放鳥します。

お問い合わせ先

環境省信越自然環境事務所 野生生物課 福田
TEL:026-231-6573