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信越自然環境事務所

報道発表資料

2023年07月03日
  • 報道発表

『斐太高校GO!GO!プロジェクト中部山岳国立公園の環境保全活動』の実施について

 環境省中部山岳国立公園管理事務所では、中部山岳国立公園の美しい景観とそこに滞在する魅力を維持・発信し、保護と利用の好循環を推進するための一環として、地域内外の方々と連携した保全活動を行っています。
 令和5年7月8日(土)に、岐阜県立斐太高等学校および国立公園オフィシャルパートナーのPARKS PROJECT JAPAN と中部山岳国立公園パートナーのエクセルシアと連携した外来植物の防除作業を行いますので、お知らせします。

1 多様なステークホルダー連携による環境保全活動の経緯

(背景)
 環境省は全国の国立公園(National Park)のブランド力を高め、自然を満喫できる上質なツーリズムを実現し、保護と利用の好循環により地域活性化を図ることを目的に国立公園満喫プロジェクトを推進してきました。とりわけ、地域内外のステークホルダーと協働で国立公園の自然環境を保全する取り組みを推進することで、持続可能な地域づくりへの貢献を目指しています。そして「Nature Positive(ネイチャーポジティブ)」(自然を回復軌道にのせるため、生物多様性の損失を止め、反転させる)に繋げていくことの重要性を理解していただき、中部山岳国立公園南部地域を中心に松本と高山の両中心市街地をつなぐ地域を「Kita Alps Traverse Route 」として、総合循環型観光圏としてブランド化を行っています。
(環境保全活動)
 今回は、飛騨高山地域の将来を担う斐太高等学校の生徒、教員の皆様の中部山岳国立公園を深く知り、学びたい、という強い意欲を受け、若い世代の皆様とともに中部山岳国立公園の魅力と価値について考える機会を創出するため、外来植物の防除作業を通じて、貴重な高山植物の生態系を守る環境保全活動を共に行います。
 国立公園オフィシャルパートナー(https://www.env.go.jp/nature/nationalparks/pick-up/official-partner/)のPARKS PROJECT JAPAN からは、こうした取組を支援するため、熱中症対策としてのキャップのご提供をいただくことで、高校生の活動をサポートいただくとともに、保全活動にも参加いただきます。
 また、中部山岳国立公園パートナーのエクセルシア(https://chubu.env.go.jp/shinetsu/press_00036.html)からは、作業中の安全、衛生的なトイレを確保するために携帯トイレをご提供いただくことで、高校生の活動にご協力いただきます。
 このような地域内外の多様な皆様のご協力のもと、中部山岳国立公園の希少な生態系を保全する活動を通じて、保護と利用の好循環を目指した取り組みを推進していきます。

※ 岐阜県立斐太高等学校「Go!Go!プロジェクト」について

 「Kita Alps Traverse Route 」の高山市に立地する斐太高等学校では、2年生の総合的な探究の時間に、地域の持つ魅力・地域の抱える課題の探究を深め、課題解決に向けた提案を行う「地域活性化プログラム」に継続して取り組んできました。
 そのテーマの一つである「中部山岳国立公園の活性化」については、令和3年度から継続して取り組み、令和4年度には、探究学習を進める中で、まずは自分たち生徒自身が中部山岳国立公園の魅力に触れ、高校卒業後進学のため飛騨地区を離れる生徒が多く、高校卒業後に他地域でその魅力をPRできるようにすることが大事だと考え、魅力に触れるツアーである「Go!Go!プロジェクト」を生徒自身が企画、実現させました。
そして令和5年度には魅力を知ることも大事ですが、同様に魅力を守ることも大事だと考え、外来植物防除のボランティア作業の存在を知り、高校生にできる魅力を守る活動として「中部山岳国立公園の環境保全活動」を「Go!Go!プロジェクト」第2弾として考え、今回環境省との共同で実現することとなりました。
魅力に触れる「Go!Go!プロジェクト」は来年3月に3年連続で実施予定ですが、環境保全活動も今後継続して取り組みたいと考えています。また今回の環境保全活動では環境省の仕事内容や国立公園の支援等が様々な形で行われていることも学べるので、その学びの機会を通じて、生徒が環境問題や国立公園の支援の在り方等に関心を持ってほしいと考えています。

2 活動概要

活動内容:安房峠における外来植物防除作業

 中部山岳国立公園にある国道158号線安房峠は、岐阜県と長野県の県境で古くから北アルプスの展望地として有名です。安房トンネルが開通後も山岳展望を楽しみに多くの人が訪れるドライブコースとなっています。そんな景観の中で今、生態系被害防止外来種リストにおける重点対策外来種セイヨウタンポポが目立ってきています。今も昔も変わらぬ景観を取り戻すため、今回は岐阜県側に重点を置き斐太高等学校と共同でセイヨウタンポポの防除作業を実施します。

開催日:2023年7月8日(土)→7月8日(土)は終日雨予報の為、中止となります。
9:45 安房峠集合・準備、作業内容について説明
10:30 作業開始(※途中、お昼休憩と講話の時間があります)
13:45 作業終了
14:00 安房峠にて解散
共催:環境省中部山岳国立公園管理事務所・岐阜県立斐太高等学校
協力:PARKS PROJECT JAPAN・株式会社エクセルシア

3 開催場所

活動場所:安房峠茶屋跡付近(岐阜県と長野県の県境)
     https://goo.gl/maps/hz6A1rRBQvSL7GiG9?coh=178573&entry=tt

4 本活動の協働者について

・PARKS PROJECT JAPAN(環境省国立公園オフィシャルパートナー)
国立公園を守るため、KEITHとSAEVAGの2人が共同創設しアメリカで始動したパークスプロジェクト。売上金を植林などの自然維持や公園の運営のために寄付するECOブランドであり、各国立公園をイメージしたデザインのプロダクトを展開しており、中部山岳国立公園との連携商品も展開している。
 URL:https://parksproject.jp/
・株式会社エクセルシア(中部山岳国立公園パートナー)
ダイオキシンの無害化技術から始まり、災害時に使える携帯トイレの開発、販売を手がけている。携帯トイレの技術は仮設トイレにも応用することができ、更に処理後の物質をミミズコンポストで良質な土壌に変換することができる。
上記の技術を通じ、排せつ物やCO²を発生させずに持続的な処理する方法を提案している。
 URL:https://www.excelsior-inc.com/

5 取材について

 上記活動への取材をご希望の方は、氏名、ご所属、ご連絡先を明記のうえ、下記まで電子メールにてお申し込みください。当日は、中部山岳国立公園管理事務所担当者の指示に従っていただきますようお願いいたします。また活動場所の都合により、取材スペースを十分に確保できない可能性がありますこと、あらかじめご了承お願いいたします。
 
申込先:環境省中部山岳国立公園管理事務所 担当:笠井・上沼
E-mail:NCO-MATSUMOTO@env.go.jp TEL: 0263-94-2024

※申込受付期限は、7月6日(木)17時(必着)といたします

お問い合わせ先

中部山岳国立公園管理事務所
(直通:0263-94-2024)
所長:森川 政人
国立公園利用企画官:笠井 大介
国立公園管理官:上沼 優