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【お知らせ】上信越高原国立公園(須坂・高山地域)国立公園区域及び公園計画の変更について
2010.12.17 長野自然環境事務所
平成22年12月17日付け官報告示により、上信越高原国立公園(須坂・高山地域)の国立公園区域及び公園計画が変更されたので、お知らせします。
1.概要:
上信越高原国立公園は、昭和24年9月7日に志賀高原地域、谷川・苗場地域、草津・万座・浅間地域が国立公園に指定され、その後、昭和31年7月10日に妙高・戸隠地域が区域に編入されています。
須坂・高山地域は、志賀高原地域のうち、長野県の須坂市及び上高井郡高山村にかかる地域であり、昭和27年10月9日に施設計画が決定され、同年10月28日に特別地域が指定されました。その後、利用施設の追加・変更が行われているものの、公園区域及び公園計画の全般的な見直しは行われていませんでした。
今回は、社会情勢や公園利用状況に変化が生じてきたことを踏まえて、本地域の風致景観を適切に保護し、それらを基礎とした公園利用を推進していくために、公園区域及び公園計画の全般的な見直し(再検討)を行ったものです。
2.変更の要点:
(1)国立公園区域の変更
昭和24年の指定当時に設定された公園区域線を、今日の地形図や現地において明確に表示または確認できるよう、設定し直しました。この結果、279haが新たに公園区域に含まれた一方、253haが公園区域から削除され、差し引き26ha拡張することとなりました。
(2)保護規制計画の変更
- 自然の資質や公園利用上の重要性等を再評価した結果、我が国の風景を代表するに足る傑出した自然の風景地として、より強力な保護担保措置が必要と認められ、かつ関係機関・団体からご理解をいただけた次の地域について、自然保護のための規制を強化しました。この結果、開発行為にあたり、環境大臣または長野県知事の事前許可を要する地域(特別地域)の割合が、須坂・高山地域全体の13%(1,699ha)から26%(3,466ha)に増加しました。
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- 笠ヶ岳(溶岩円頂丘の特徴的な山容を有する)
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- 破風岳・毛無山(高山植物の生育地等として重要)
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- 五味池破風高原、土鍋山(溶岩台地やレンゲツツジの風景が優れる)
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- 米子大瀑布(優れた瀑布景観を有する)
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- 御飯岳(上信火山帯の脊梁の一部として重要)
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- 松川渓谷(優れた渓谷美を有する)
(3)利用施設計画の変更
前項で掲げた地域においては規制を強化する一方で、既存の園地、歩道等、公園利用に必要な施設の機能を引き続き発揮できるよう、これら施設を公園計画に明示しました。
3.参考:
(1)経過概要
- 平成19年5月
- 変更作業着手
- 平成19年12月〜平成22年9月
- 関係機関・団体との調整または協議。
- 平成22年8月25日
- 長野県総合計画審議会(土地利用・事業認定部会)意見聴取。
(自然公園区域の変更にともなう土地利用基本計画の変更に係る意見聴取) - 平成22年10月1日
- 中央環境審議会(自然環境部会自然公園小委員会)へ諮問。
- 平成22年10月4日
- 中央環境審議会(自然環境部会自然公園小委員会)開催。
- 平成22年10月15日
- 中央環境審議会(自然公園部会自然公園小委員会)から答申を得る。
- 平成22年11月4日
- 長野県土地利用基本計画の変更について県報公告。
- 平成22年12月17日
- 公園区域及び公園計画の変更について官報告示。
(2)付属参考資料
- [1]
- 須坂市内の変更概要図[PDF 1,385KB]
- [2]
- 高山村内の変更概要図[PDF 1,809KB]
- [3]
- 上信越高原国立公園(須坂・高山地域)国立公園指定書及び公園計画書
1/5[PDF 4,039KB] 2/5[PDF 4,659KB] 3/5[PDF 3,690KB]
4/5[PDF 5,422KB] 5/5[PDF 4,764KB] - [4]
- 上信越高原国立公園(須坂・高山地域)公園計画図【準備中】
(3)従来の経緯及び今後の予定
上信越高原国立公園のうち、万座・草津・浅間地域及び今回の須坂・高山地域の再検討を行ってきたところであり、今後、谷川・苗場、志賀高原の順に、再検討を進めていく予定です。