ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2021年5月19日

2件の記事があります。

2021年05月19日藤前干潟からのお知らせをいくつか。

国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵

皆さま、藤前干潟からこんにちは。

アクティブ・レンジャーの西部です。

すっかりご無沙汰してしまいました。

2021年5月11日コチドリ@藤前干潟

2021511日撮影:アイリングが可愛いコチドリ>

藤前干潟は、あっという間に春の渡り鳥シーズン終盤となり、シギチドリ類がめっきり少なくなりました。ヨシ原が少しずつ緑に変わり始め、オオヨシキリの"ぎょぎょし、ぎょぎょし"と言う声が盛んに聞こえてくるようになり、田植えが終了した周辺の田んぼからはけたたましいケリの鳴き声が聞こえてきます。

夏はもうすぐそこ、外へ出るのが楽しい季節になってきましたが、

真夏日も記録されるようになってきましたので、藤前干潟へお越しの際は、帽子や飲み物などを忘れずにお持ちくださいね。

また、昨年度から引き続き、稲永ビジターセンターと藤前活動センターでは、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、開館時間の短縮、観察会等の受入れ人数を減らすなどの対策を実施しています。

既に皆さまには実施いただいているとは思いますが、改めて、両センターへお越しの際には、感染対策も万全にしてお越しください。

●稲永ビジターセンター、藤前活動センターの開館状況

開館時間:9時~16

休館日 :毎週月曜日、毎月第三水曜日、年末年始

そして、藤前干潟の庄内川周辺にお越しの方に、お知らせです。

庄内川左岸側の護岸工事により、残念ながら堤防下の小段は歩いたりすることが出来ません。

堤防上は歩くことが出来ますので、庄内川左岸側の干潟を観察される際には、堤防上からご覧ください。

詳細は、稲永ビジターセンターにお立ち寄りいただき、スタッフに聞いて頂けると良いと思います。

今見られる生き物ののことや、藤前干潟のことも教えてもらえますよ。

また、稲永ビジターセンターの隣には名古屋市野鳥観察館がありますので、こちらでもいろいろと聞いていただくと、藤前干潟にやって来る鳥たちのことなどがもっと分かると思います。

2021年5月11日トウネン@藤前干潟

2021511日撮影:夏羽のキレイなトウネン>

●藤前干潟のイベント情報

藤前干潟ふれあい事業 ラムサール条約登録20周年プレ・イヤー・オンライン講座

「名古屋港の生き物と藤前干潟」

藤前干潟ふれあい事業オンライン講座 2021年6月20日開催

日時:2021620日(日) 1330分~15

会場:オンライン(ZOOMを予定)

講師:中嶋清徳氏(名古屋港水族館)

対象:一般

定員:100名程度

申込:藤前干潟ふれあい事業実行委員会

   TEL:052-223-1067FAX:052-223-4199

   メール:a2662@kankyokyoku.city.nagoya.lg.jp

〆切:615日(火)必着

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2021年05月19日VS!! 特定外来生物・オオキンケイギク

伊勢志摩国立公園 黒川慶伊

こんにちは!そして初めまして!

4月より伊勢志摩国立公園アクティブ・レンジャーを拝命しました黒川です。

たくさんの人々が暮らしている一方で、そのすぐ近くに豊かな自然が多く存在する伊勢志摩国立公園。

その魅力をみなさんに発信していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします!

さてさて突然ですが、このきれいな花、何の花だか分かりますか?

黄色い花が特徴で草丈が高く、空き地や道ばたに群をなして花を咲かせる様子は黄色いコスモスによく似ています。

思わず写真を撮りたくなってしまうような綺麗な姿に、親しみを感じている人も多いようです。

正解は「オオキンケイギク」。

実は在来種を脅かす可能性があるとしてその栽培や運搬、販売などが法律で原則禁止されている「特定外来生物」の一つなんです。

もともとは人の手によって外国から日本に持ち込まれ、園芸に用いられたり緑化のため法面に植えたりするということが一般的に行われていました。

ですが次第にその旺盛な繁殖力と生態系への有害性が明らかとなり、特定外来生物の指定を受けて現在は駆除の対象となっています。

残念ながら伊勢志摩国立公園内にも、オオキンケイギクの群生地が存在しています。

梅雨の晴れ間を利用して、パークボランティアの方々と一緒に駆除作業を行いました。

オオキンケイギクは非常に生命力が強く、根が残っていると翌年また再生します。

なのでまずは手作業で根から引っこ抜く方法で駆除を行いました。

しかしこれが大変! 花が咲いている大きな株の根元には、まだ葉だけの小さな個体が無数に生えているのです。

ひとつづつ取り残しのないよう丁寧に駆除すると、手前から写真中央の白い倉庫までの範囲を終えるのに、5人で1時間以上かかってしまいました。

手前の区画の駆除完了後、奥の区画では作戦変更をして草刈り機での駆除を行いました。

根が地中に残るためベストな方法ではありませんが、少なくとも花が散ったあとにできる種子の拡散は防ぐことが出来ます。

作業終了後、駆除したオオキンケイギクはこの区画だけで45Lのゴミ袋31袋分にもなりました。

完全な駆除には毎年の根気強い駆除活動、そして多くの人々の理解と協力が必要です。

もしオオキンケイギクのことを知らない人がいれば、ぜひ教えてあげてくださいね!

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