2019年8月29日
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2019年08月29日レンジャー出前授業@伊勢市立小俣小学校
伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦
少し前になりますが、伊勢市立小俣小学校4年生125名を対象に
レンジャー出前授業として川の生きもの観察会をおこないました。
はじめに、伊勢志摩国立公園とレンジャーのことについて、
また今回の観察内容について少しだけお話しをさせてもらいました。
4年生の児童は昨年、学校教室でレンジャーの講座を受けています。
そのときはCODという指標を使って川の水質を調べましたが、
今回は実際に川に入って生きものを採集しました。
環境省のボランティアである自然公園指導員やパークボランティアから、
網の使い方や生きものの探し方、捕まえ方などを教わりました。
水深は浅いのですが、水草の陰や底の砂利の間にたくさんの生きものが隠れていました。
採集した生きものは種類ごとに分けて観察をしました。
魚が7種類(アユもいました!)、甲殻類は3種類、
水生昆虫が5種類、貝類が4種類見つかりました。
指標生物による水質階級の判定はⅡ(ややきれいな水)で、
CODによる判定と同じ結果になりました。
水質の調査や環境問題について知るだけでなく、
学校の身近なところに、それぞれ違った特徴を持った
たくさんの種類の生きものがいることのほか、
川で観察する際の注意事項などについても知ってもらうことが出来たと思います。
伊勢市立東大淀小学校では校庭の真ん中にある大きなクスノキについて、
環境省レンジャーの視点で観察する「クスノキ学習」を、
4年生の理科の時間におこなっています。
今回の学習のめあては「クスノキの幹や枝を観察して、春との違いを調べよう。」
を設定し、葉や花を春に観察した結果と比較して夏の変化を調べました。
当日はあいにくの雨天で外に出られなかったため、教室内で授業をおこないました。
上の写真は下見の時に撮影した校庭のクスノキです。
はじめに、レンジャーが伊勢志摩国立公園で守るために調べている生きものを紹介しました。
また、前回(春)の授業のふりかえりと、今回のめあてについても確認をしました。
クスノキの「幹」としてはやや細いのですが、
レンジャーが遊歩道の支障木として伐採しておいた幹を観察しました。
見るだけでなく、さわったり、においをかいだり、細かく観察して記録します。
「枝」についても同様に観察し、気付いたことや発見したことについて
班ごとにシェアしました。
シェアすることで自分以外の気付きについて知り、観察を深めることが出来ます。
最後に、観察した結果を板書して整理し、春との違いをまとめました。
葉は春の若い葉から夏の大人の葉に生長していたこと、
花は春に咲いた後、夏は違う何かに変化していたことがわかりました。
次は10月に秋の授業をおこないます。
どんな変化や、新しい発見があるか、とても楽しみです。