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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年7月26日

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2017年07月26日> 外来植物除去作業 @乗鞍畳平 <

中部山岳国立公園 丸山由起子

乗鞍岳からこんにちは。

 

乗鞍岳の畳平周辺で「乗鞍美化の会」主催の外来植物除去作業が行われました。

参加者は関係機関と乗鞍美化の会が公募したボランティアさん達です。

この活動は、もう10年以上続けられています。

 

今回も多くのボランティアさん達が参加してくださいました。

最初に岐阜県の乗鞍環境パトロール員がセイヨウタンポポの特徴や抜き方などを説明してくれます。

  

地道な作業ですが、皆さん黙々と作業してくれていました。

 

 

除去対象であるセイヨウタンポポ。

総ほう片(そうほうへん)という外側のガクのように見える部分が反り返っています。

 

乗鞍には在来のタンポポもあり、こちらは総ほう片が反り返っていません。

 

総ほう片で区別をするのが一番わかりやすいです。

 

セイヨウタンポポは昔、食用として北海道へ持ち込まれたのが最初という話があります。

寒さに強く、乗鞍岳のような気候が厳しいところでも、放っておくとどんどん増えてしまいそうな気配です。

 

平成15年まで乗鞍畳平にマイカーで入ることができたため、車や人にくっついてセイヨウタンポポなどの

外来植物が入ってきたと言われています。

また、乗鞍畳平周辺は人工の構造物が多く、工事の時に外から運んできた土や材料にくっついて

入ってきたものも多いようです。

そのため、車道沿いや人工構造物近くに多く見られます。

セイヨウタンポポは根を残すと再生してしまいますが、写真でもわかるように岩の隙間やコンクリートの

隙間にしっかりと根を張っているため、根を全部抜くことはほぼ不可能に近いです。

これは上手く抜けた方ですが、ちょっぴり切れてしまっています。

とても根っこが長いので、岩やコンクリートの隙間から掘り出すのは本当に大変な作業です。

畳平周辺では10年以上も除去活動を続けているのに、セイヨウタンポポが無くならないのは

根まできれいに取り切れないことも原因のひとつと考えられます。

それでも10年以上続けてきたからこそ、セイヨウタンポポの繁殖を今の程度で抑えられている

とも言えるかもしれません。

 

まずは「外来植物を入れないこと」、それが一番ですね。

そして、これ以上拡げないためにこういった地道な活動を続けていくことが必要となっています。

【ご注意】

国立公園内での外来植物の除去につきましては規制等がありますので環境省や自治体にご相談下さい。

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