2017年6月 2日
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2017年06月02日大谷地湿原でキショウブ駆除!
妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子
朝から雨が降ったりやんだりの飯綱高原。
今日は大谷地(おおやち)湿原でキショウブの駆除です!
飯綱高原の大谷地湿原、昔はリュウキンカが沢山あった場所でした。しかし、キショウブを初めとした外来種が侵入してくることなどにより、リュウキンカの生育地が奪われてきてしまいました。
(H24年6月29日の写真です。木道脇に沢山のキショウブが咲いています)
「昔のリュウキンカいっぱいの大谷地を取り戻したい!」と地元の方々の熱心な想いもあり、キショウブを駆除する取組を続けています(今年で6年目です)。
6年目ともなるとみなさんもプロ!キショウブの見分け方もばっちりです!
この4種類、どれも湿原に生えている植物です。どれがキショウブかわかりますか?
正解は、左から3番目がキショウブです!
キショウブ(アヤメ科アヤメ属)の特徴は真ん中に一本太い筋の葉脈があることです。
そして葉っぱの色は濃いめの緑。
一番左の植物はガマ(ガマ科ガマ属)。こちらは背の高さも高く、目立った葉脈はありません。
左から2番目はヒオウギアヤメ(アヤメ科アヤメ属)です。
キショウブとの違いがわからないあなた!ヒオウギアヤメはキショウブと比較して、真ん中の筋が薄いです(他の筋が濃いです)。
一番右はショウブ(ショウブ科ショウブ属)。キショウブと同じく真ん中に太い筋があります。しかし!葉っぱの色が鮮やかな黄緑です。ここが最大の見分けポイントです!
ちなみに、キショウブの根っこはショウガのような形の太くて立派な根っこです。
これを取り残さないように掘り出すのがなかなか大変です・・・!
抜いたキショウブは一輪車(ネコ)に乗せて運びます。
こんなに沢山とれました!2~3年前はこの倍以上とれていたことを考えると着実にキショウブが減っています。飯綱高原のみなさんの努力の賜物です。すごいですね!
最後に記念撮影!みなさんお疲れ様でした!
2017年06月02日レンジャー、アクティブ・レンジャー写真展開催@愛知県碧南市
国指定藤前干潟鳥獣保護区 名古屋 西部理恵
衣替えもすみ、すこーし蒸し暑くなってきた藤前干潟から、こんにちは。
アクティブ・レンジャーの西部です。
さっそくですが、今年も開催します!
レンジャー、アクティブ・レンジャー写真展!!
中部地方環境事務所の管轄する国立公園、国指定鳥獣保護区を巡回する写真展の
栄えある第一回目は、碧南海浜水族館・碧南市青少年海の科学館にて、
今年も名古屋自然保護官事務所の担当からスタートです。
中部地方環境事務所の管轄する自然保護官事務所は3つ。
・我々名古屋自然保護官事務所のある国指定藤前干潟鳥獣保護区
(シギ・チドリ類の国内有数の渡来地、ラムサール条約湿地としても有名)
・白山自然保護官事務所のある白山国立公園
(日本三名山の名峰白山、広大なブナ林、また、高山植物が豊富な花の山としても有名ですね!)
・志摩自然保護官事務所のある伊勢志摩国立公園
(伊勢神宮とリアス式海岸、大小の島々が織りなす繊細な景観が美しい、伊勢志摩サミットでも有名に!)
改めて、三者三様、本当に全く違う自然環境なので、
それらの違いも、写真展から感じてもらえると嬉しいです。
各自然保護官事務所の面々が、忙しい業務の合間のふとした瞬間にパチリっと切り撮った、
たくさんの写真の中から、各12枚を選んで展示しています。
私は白山国立公園も伊勢志摩国立公園も大好きなので、
今回もどんな写真があるのか楽しみにしていましたが、
やはり素敵な写真ばかり!
みなさんも、会場でお気に入りの一枚をぜひ見つけてみてくださいね。
会場では、アンケートも実施中!
アンケート結果は、実はみんなで共有して一喜一憂しています・・・!
会場にいらした際には、ぜひ一筆、書いてもらえると励みになりますので、
よろしくお願いします。
■ 環境省レンジャー写真展2017
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伊勢志摩国立公園、白山国立公園、国指定藤前干潟鳥獣保護区で
働く環境省職員「レンジャー」と「アクティブ・レンジャー」。
彼らが目にする美しい自然を写真で紹介しています。
日 時:平成29年6月1日(木)-6月29日(木)
場 所:碧南海浜水族館・碧南市青少年海の科学館 2階研修室
入場料:無料
問合せ:環境省 名古屋自然保護官事務所
TEL:052-389-2877
■ 環境省レンジャー写真展2017 レンジャー来場日のお知らせ!
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開催中のレンジャー写真展に、1日だけレンジャーが来場します!
そのほか、パタパタ鳥の制作教室も実施。
日 時:平成29年6月18日(土)
レンジャーとお話ししよう! 11:00~、13:30~
パタパタ鳥制作教室 11:00~、14:30~
場 所:碧南市青少年海の科学館
http://www.city.hekinan.aichi.jp/aquarium/
申込み:当日受付
問合せ:環境省 名古屋自然保護官事務所
TEL:052-389-2877(9:00-17:00)
■藤前干潟ふれあい事業
年間を通して、藤前干潟はもちろんのこと、干潟に関わる文化や歴史など、様々なテーマの学びがあります。
名古屋自然保護官事務所は、3回の講座を担当しますので、ぜひ、今年も皆さま、ご参加ください。
藤前干潟ふれあい事業のHP:http://www.city.nagoya.jp/kankyo/page/0000088964.html
ただいま、藤前干潟は渡り鳥たちが旅立ってちょっぴり寂しい状況ですが。
小さな生き物たちは、元気に夏の干潟を謳歌しているようですよ!
<大きな口が可愛いオオヨシキリ>
こんにちは。
みなさん「鳴谷山(なるたにやま)」ってご存知ですか?
この山は石川県白山市白峰にあり、白山の北西方向に位置する標高1,596mの山です。 標高はそれほど高くありませんが、この山はとにかく見所いっぱいのとても楽しい山です。
まずは花!
チゴユリ、イワウチワ、ミズバショウ、リュウキンカ、オオカメノキ、ムラサキヤシオツツジ、タムシバ、ホンシャクナゲ、ミツバオウレンなどたくさんの花が咲き乱れていました!
(左上:イワウチワ 右上:リュウキンカ
左下:タムシバ 右下:ホンシャクナゲ 5月30日撮影)
(陽光を浴びたムラサキヤシオツツジに目を奪われました!5月30日撮影)
次はビッグスケールの岩壁!
登山口から50分ほど進んで峠を越えると、新緑の美しい谷に突如巨大な岩壁が現れます。鎧壁と呼ばれていて砂岩やれき岩の地層を観察することができます。
(鎧岩。大きすぎて全体が写真に収まりません・・・。5月30日撮影)
よく見ると岩壁には丸い石が含まれているのがわかります。
(上:岩壁に含まれる丸い石 下:岩壁周辺に落ちている石)
白峰ではこの石を「茶碗石」と呼んでいたそうです。昔は陶器の原料石を砕くための石として使われており、買い付けにくる人がいたそうです。
さらに天然スギの巨木にも出会うことができます!
この辺りは嵐谷天然スギ植物群落保護林となっており、天然スギの巨木が迎えてくれるんです♪
(天然スギの間を進む気持ちのよい登山道。5月30日撮影)
最後にメインのお楽しみ、白山の大展望です♪
(鳴谷山からの白山。5月30日撮影)
この写真は山頂の少し手前から撮影したものですが、登っていくと突然この大展望が現れるので、白山との対面がとても感動的なものに感じられました。
距離にして往復10km以上、登山口と山頂の標高差約600mなど、数字を見ると楽な登山ではありませんが、見所が次々に現れて変化に富んでいるため飽きることなく歩くことができました。
コースタイムでは片道2時間20分ですが、3時間半くらいかけてじっくり登るのがいい山ではないかと私は思いましたよ!
そして、鳴谷山登山を気持ちのよいものにしてくれるもう一つの要因は、地元白峰地区のボランティアの力があります。巡視に行った5月30日もNPO法人白山しらみね自然学校のボランティアの皆さんが登山道を塞いだ倒木の処置などを行っていました。
地元の皆さんも大好きな鳴谷山。私も大好きになりました!
みなさんもこの山の素敵なところを見つけに登ってみませんか?
**【 登山者の皆さまへお願い 】********************
■トイレについて
鳴谷山には登山口を含めトイレはありません。携帯トイレを持参する等の準備をお願いします。
■ゴミについて
あの素晴らしい展望の山に使用済みティッシュ等のゴミは似合いませんから、登山の際は持ち帰り用のゴミ袋もお忘れなく♪
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