2017年5月23日
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2017年05月23日夢見平、雪解けです!
妙高戸隠連山国立公園 アクティブ・レンジャー 帖地千尋
5月21日笹ヶ峰にある夢見平遊歩道にて「笹ヶ峰夢見平エコトレッキング」が行われ、妙高高原地区の14名のパークボランティアがガイドとして参加したので同行してきました。
森林セラピーロードにも指定されている夢見平遊歩道は4㎞コースと10㎞コースの2つのコースがあります。冬は数メートルの雪に覆われており、今はコースの3分の2くらいが雪消えしたばかり。春を迎えた夢見平の様子をお届けします。
◆乙見湖と残雪の焼山、金山◆
◆カタクリ咲く小道◆
◆カラマツの芽吹き◆
◆エゾエンゴサクの群落◆
◆夢見平湿原のミズバショウと残雪残る三田原山◆
このほかにエンレイソウやリュウキンカ、キクザキイチゲ、ショウジョウバカマ、コシノカンアオイなどが沢山見られました。サンカヨウやニリンソウなどの見頃はこれからになりそうです。野鳥ではジュウイチやツツドリ、メボソムシクイ、センダイムシクイ、ウグイスなどの声が聞こえていましたよ。
また、遊歩道上はカツラやハルニレ、ブナなどの長い年月を生き抜いた巨木も随所にあり、若葉を芽吹きする様子は生命力にあふれ、訪れる人に元気を与えてくれます。
◆ブナとミズナラが200年に渡り相生する「縁結びの木」にも芽吹き◆
残雪や雪解け水、ぬかるみがある場所もあるので長靴は必須ですが、春の自然を堪能できる夢見平へどうぞお出かけください!
◆番外編:雪消えし姿を現した仙人池と妙高山◆
2017年05月23日シニア大学で出張講座
妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子
もうすぐ6月ですが!なぜこんなに暑いんだ!
というくらい暑いです・・・!長野は30度超えです・・・!
そんな日ですが、今日は長野県シニア大学の長野学部で出張講座を行ってきました。
シニア大学とは、シニアの皆さんが地域社会の一員としての自覚をもって地域とかかわることができる人材育成を目指している公開講座です。
国立公園の成り立ちから外来生物の話まで内容もりもり!それでもみなさんとても真剣に聴いて下さいました!ありがとうございました!
昨年から講義をさせていただいていますが、毎回生徒さんの雰囲気や飛び出す質問も違うので、とっても勉強になります!
今年は、実物を使いながら携帯トイレのお話もさせていただきました。
山に行くならリュックに1つ携帯トイレ♪よろしくお願いしますね♪
2017年05月23日まだまだ豊富な雪。スキーができます。
上信越高原国立公園 志賀高原 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは、上信越高原(じょうしんえつこうげん)国立公園の志賀高原地区担当です。
志賀高原の標高の高いところでは、まだまだ雪が豊富です。まだ営業中のスキー場があります!!
滑り足りないと感じておられる皆様、最後の滑りにお出かけください。
<渋峠のスキー場の営業は今週がラスト。撮影地点の標高は約2,150m。5月16日撮影。>
さて、上はスキー場の写真ですが、山の中はどうでしょう。
5月17日に、硯川から四十八池湿原(しじゅうはちいけしつげん)まで1時間ほど歩いて向かいました。四十八池湿原の標高は約1,890mです。
<四十八池湿原に向かう。写真奥に向かって無積雪期の道が続いていますが雪が積もっているので地面を見ることができません。積雪は約1mでした。結局、ほとんどの区間は雪の上を歩きました。>
<四十八池湿原の脇にある休憩所。ここも約1mの積雪。柱の周りから雪が溶け始めているのが面白い。>
<環境省が整備した公衆便所。雪による被害はみられませんでした。>
<四十八池湿原内は雪が溶け始めているところも見られました。湿原内を歩く際は雪の上を歩いて、植生の上を歩かないようにお願いします。木道が見える場合は木道を歩いてください。>
志賀高原の標高の高いところではまだ雪が豊富ですが、標高およそ1,500mの志賀高原自然保護官事務所の周辺では雪が溶け、春に向けて季節が変わりつつあることを感じます。
<志賀高原自然保護官事務所のすぐ近くにある蓮池。一面を厚く覆っていた雪はほとんど溶けました。>
6月になると開山祭が行われグリーンシーズンが始まります。また、志賀高原のソウルフードとも言われるネマガリタケのタケノコの季節ももうすぐです。景色だけでなく食も楽しみに志賀高原にお出かけください。
なお、志賀高原でタケノコを採取できるのは土地所有者が許可した限られた人のみです。一般の方の採取は原則禁止ですので、ご注意ください。
2017年05月23日白馬村のギフチョウ
中部山岳国立公園 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは、中部山岳国立公園の後立山地区からです。
北アルプス(飛騨山脈)の北部、長野県の大町市、白馬村、小谷村、新潟県糸魚川市のエリアを担当しています。
5月19日に白馬村で「ギフチョウ、ヒメギフチョウなどのパトロール」に参加しました。
参加者は、白馬村教育委員会(主催者)、白馬村の文化財保護監視員と関係する行政機関など合わせて10名でした。
ギフチョウとヒメギフチョウは白馬村の天然記念物になっています。ギフチョウ、ヒメギフチョウが舞う今頃の時期に生息地に行き、成虫(チョウ)の数や産み付けられた卵の数を確認したり、チョウを採取している人がいないか見て回ったりします。
地域の方が主体的に行うこのような活動によっても、国立公園の自然環境が保たれています。
<写真中央のエメラルド色の丸いものがギフチョウの卵で、11個あります。卵の直径は1mm程度です。卵が産みつけられている葉はミヤマアオイという植物の葉です。卵からふ化した幼虫はこの葉を食べます。>
<ギフチョウ。平成26年に撮影したもの。今回は写真を撮影できるほど近くを飛ぶことはありませんでした。>
白馬村では、ギフチョウとヒメギフチョウは文化財保護条例により天然記念物に指定され、捕獲が禁止されています。また、採集した場合等に10万円以下の罰金等の罰則があります。
無許可でギフチョウまたはヒメギフチョウを採集している方を見かけましたら、白馬村教育委員会にご連絡をお願いします。
2017年05月23日ニリンソウが見頃です!
中部山岳国立公園 佐藤怜子
ここ数日はぐっと気温も上がり、今までのんびりゆっくり歩きだった季節さんが、急にすたすた早足になりました。上高地の植物たちは季節さんに先導されて、あっちもこっちも大忙しで顔を出しています。
今は丁度ニリンソウが見頃を迎えています。
★満開のニリンソウ★
★若葉を太陽に透かして見れば~★
若葉を下から見上げてみると、光を浴びてキラキラの黄緑の中に葉脈がくっきり!
この直後、思わずてのひらを太陽に透かしてみてしまいました♪
午後には、晴天の午前からは思いもよらないような大雨が降りました。
山の天気は変わりやすいので、お出かけの際は気を配るようにしてくださいね。
伊勢志摩国立公園パークボランティア連絡会では
志摩市阿児町にある農業用水路において
ホトケドジョウのモニタリング調査を平成17年から行っています。
ホトケドジョウは環境省のレッドデータブックで
絶滅危惧ⅠB類に記載されている魚で、
湧き水のあるような水辺にくらしています。
5月18日に今年の調査を実施しました。
調査は決められた地点において5人で一斉に10分間採集し、
採集された生物の種類や数を記録しています。
こんな狭い場所でも、きちんと5人で調査します。
これがホトケドジョウです。
これはドジョウです。
これはシマドジョウです。
調査では上記の3種類のドジョウの他に
カワムツやヨシノボリ、サワガニ、ヌマエビ、ヤゴなど
全部で50種類くらいの生物が確認されています。
しかし、この調査地では湿地の乾燥化が進んで
ホトケドジョウの生育地が消滅してしまった場所もあります。
継続調査の結果から、ホトケドジョウの数や生息地点の数は
減少していることが明らかになっています。
今後はこの調査結果を生息地の保全につなげていくことが課題です。