ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2013年11月 1日

2件の記事があります。

2013年11月01日レンジャー&アクティブレンジャー写真展【横山ビジターセンター】

伊勢志摩国立公園 志摩 アクティブレンジャー村松さや華

7月より巡回展として開催している「レンジャー&アクティブレンジャー写真展」ですが、二周目に突入しています。

先月の、名古屋会場からバトンを受け取り
今月からは三重県で開催されます(^^)/

<三重会場での展示の詳細>
場所:横山ビジターセンター(三重県志摩市阿児町鵜方875-24)
期間:2013年11月2日(土)~11月24日(日)
期間中9:00~16:30(火曜日は休館日)

【三重会場の様子】

写真展では、それぞれの撮影場所を示したパネルも展示しています。
もし気になる写真が見つかったら、撮影場所まで足を運んでみてください。
レンジャーやアクティブレンジャーが感じている感動を、ぜひ実際に現場に行って味わっていただきたいです(^^)!

それでは、みなさまのお越しをお待ちしています♪

▼写真展の詳細はコチラから。
 環境省 中部地方環境事務所HP

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2013年11月01日園路の手入れ

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 松尾野里子

豊かな自然を楽しんでいただく国立公園ですが、自然の森の中では、木々の光を求める生存競争が行われており、当然ながらその競争に敗れ、あるいは寿命を迎え枯れた木々が散在します。

それらは、樹体の支持能力が衰え、倒木や落枝の危険が生じます。そのため、上高地でも、園路周辺を中心に毎年シーズン中にも点検を行い、保護官や森林官の立ち会いのもと枯損木や危険木の処理を行います。






毎年、手入れしていてもやはり枯れ木は毎年発生してしまいます。
樹木の生存競争はそれなりに、熾烈なようです。


国立公園の中では樹木はとても大切にされています。ただ、そんな樹木でも危険木以外で問題になることもあります。上高地の護岸は、円筒形の金網に梓川の石を詰めた「蛇篭」と呼ばれる景観に配慮したものになっていますが、この上にヤナギなどの樹木が定着し成長してしまうと、本来の護岸としての機能を損なったり、せっかくの梓川の清流や穂高岳の景観が見えなくなってしまいます。このため、蛇篭の上では成長する前のヤナギや草を、地域の方々、パークボランティア、学生ボランティアと協働で刈り払っています。




今年は、暑さも一段落した初秋より、梓川の右岸(下流に向いて左右)を中心に作業をしています。この日はパークボランティアと一緒に活動しました。


始める前はうっそうとし、これと言う眼を引く景観とはなっていなかった護岸ですが、作業を進めると見違えたようにすっきりきれいになり、対岸にそびえる六百山や霞沢岳がいっそう輝き(は言い過ぎかもしれませんが)、距離が近くなったように感じます。




対岸の景色は見てのお楽しみで!


道行く方が次々と歩みを止め、カメラを構えたり、時に腰掛けてお弁当を広げたりしてくれているのをみると、作業してよかったな~と思います。





また、作業前はあまり目立たなかった木々にも注目が集まり、今年は豊作となっていたマユミの実を見つけて、よく名前を聞かれました。





さらには、「切った枝をゴミにするなら、かわいいからちょうだい」と言われる方も少なからずおられましたが、国立公園ではお持ち帰りいただく事は出来ない事をお伝えし、お断りさせていただきました。

余談ですが、混み合った草木の中で、作業をしていると、歩道から『サル? …あ、人か。』とか、『え!? 何かいる。…クマ?』など、姿は見えないけれど物音が…と多少驚かせてしまったようです。「作業中です。」とお声かけすると、『ちょっとドキっとしたよ。』と笑顔が返ってきました。

沢山のお客様とお話しながらの作業でしたが「さすが、上高地。 自然がキレイと楽しめるのも、こうやって手をいれてくれてるからだね。お疲れさん」と言ってもらえたときは、疲れなんてどこ吹く風なくらい、気持ちが爽やかになれました。

閉山まで2週間となってしまいましたが、来シーズンに向け作業を続けたいと思います。


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