中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
1件の記事があります。
ページ先頭へ↑
アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、上信越高原、妙高戸隠連山、中部山岳、白山、伊勢志摩国立公園があります。
「四十八池(しじゅうはちいけ)」(長野県下高井郡山ノ内町)へ行ってきました。「池」という名ですが池塘(ちとう)のある高層湿原です。県の天然記念物にも指定されています。
今回は硯川(すずりかわ)から前山湿原、渋池を経て四十八池に向かうコースを歩きました(硯川から前山湿原へはリフトがありますが、今回は使わず歩きました)。このコースは志賀高原の中でも利用者の多いトレッキングコースです。
目的は、雨天時の歩道の状況を知ることです。シーズン当初でもあり、利用者の多いコースの状況を把握しておくことは、維持管理の上で重要です。
歩いた結果、雨天時にぬかるみになる箇所がいくつかありました。しかし、そういう所には木を置くなど利用される方の足元ができるだけ汚れないように、地域の方が工夫をして整備されていました。また、歩道脇のササが刈られ見通しがよくなっていました。
<木の上を無理に歩かず、山側の比較的固い所を歩いてもよいと思います>
さて、四十八池の様子です。今回は雨でガスがかかり眺望がありませんでしたが、晴れていればこういう景色が見えます。また、時期によりいろいろな湿性植物を見ることができます。
<志賀山(左)と裏志賀山(右)を望む(平成23年7月22日撮影)>
道中で見頃だった花はムラサキヤシオツツジ、ワタスゲ、イワカガミ(オオイワカガミ?)でした。
今回のコースは片道1時間程度で、リフトを下りた所と四十八池の標高差は約100mなので難易度の比較的低いコースです。時間と体力に余裕があれば四十八池への往復でなく、四十八池から大沼池へ向かってもよいかもしれません。また、健脚の方は四十八池から横手山に上る、あるいは横手山から四十八池に下るというコースも考えられます。
当日は台風4号が近づいて雨が降り、風が強い日でした。そんな中、四十八池に向かうグループがいました。片道1時間程度のトレッキングですが、無理をせず、十分な装備と余裕のある行程でお楽しみください。