ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2011年5月13日

4件の記事があります。

2011年05月13日まだまだ寒いです

上信越高原国立公園 万座 アクティブレンジャー 小林映絵

朝のニュースで「今日は各地で良いお天気となり、20℃を越えるところが多いでしょう」との情報を得て、事務所付近の天候も良かったので意気揚々と草津白根方面へ巡視に出かけました♪・・・が、目的地に向かうに従い、「あれ?さっきの青空はどこ??」と空を見上げずにはいられない状態に!!標高も2000mを越えるとガラリと景色が違います。

【渋峠付近の道路(雪の回廊(?)がまだ残っています)】
渋峠まで上がると1m程先は霧の中。外に設置してある気温計を確認すると“5℃”と表示されていました。また、猛烈な風の洗礼を受けました。その風のお陰で、雲の移動が早く、渋峠から草津白根に向かう途中で青空が広がり、気温もグッと上がってきました。
草津白根パークサービスセンターの駐車場に車を止め、周囲の巡視をしていると、どこからか「グワッグワッ」と言った声が。周りをキョロキョロ見渡してみましたが何も見えません。「気のせいかな?」と再び歩き出そうとすると、また声がしました。声は足下からしていました。そこには、2羽のカルガモが仲良く寄り添っていて、その可愛らしい姿に思わず足を止めて写真を撮っていました。

【カルガモもひなたぼっこ】

巡視当日は、日が差していたので暖かくはありましたが、渋峠や草津白根は残雪があります。せっかくお越し頂くのであれば、ゆっくりと観光と美しい景色を楽しんでいただきたいと思います。そのためにも、上着は必ずお持ちください。寒いのが苦手な方は手袋もお持ちいただく事をオススメします。
また、様々な野生動物の生活区域にもなっているため、安全運転とゴミのお持ち帰りを宜しくお願いいたしますm(_ _)m

【逢ノ峰と弓池(弓池にはまだ氷が張っていました)】

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2011年05月13日ぞくぞく開通!!

中部山岳国立公園 立山 アクティブレンジャー 金城菜穂

こんにちは。
立山自然環境事務所の金城ですww

立山も、里では、田んぼに水が入り、田植えのシーズンとなりました。
夜になると ♪蛙の大合唱♪ が聞こえてきます。

山の麓では、新緑が芽吹きはじめ、萌葱色の里山を楽しむことができます。
地面に目を移すと山菜もたくさん!!
雪景色の室堂より一歩も二歩も先に季節は巡っております。



↑クサソテツ(コゴミゼンマイ)

 ●○●○●

さて、お伝えさせていただきましたとおり4月には
立山黒部アルペンルートが全線開通し、
室堂周辺も観光客や登山者のみなさんでにぎわいをみせております。

5月10日には、雪の影響で、予定より遅れたものの、
黒部峡谷鉄道が、全線(宇奈月~欅平)開通し、
5月12日には、称名滝が開通いたしました。
いよいよシーズン突入です!

称名滝の開通安全祈願祭に出席して参りましたので、
そのときの様子をお伝えいたします。

こちらも、雪の影響で、昨年より、数日遅い開通でした。
前日まで雨天が続いていたので、
少し心配しておりましたが無事開催に至りました。
安全祈願祭には、立山町の舟橋町長をはじめ、関係者が参加して、
山の神様に安全を祈願いたしました。


↑祈願祭のテープカットの様子と右奥に見えるのが称名滝



 ●○●○●


その後、会場から称名滝まで足を伸ばしたのですが、
想像以上の迫力!!さすが日本一、落差350mを誇る滝です。






↑左側が称名滝、その右側、細長い縦長の滝がハンノキ滝

前日までの雨の影響か、水量が非常に多く、隣のハンノキ滝の
水量も豊富で、まだ残雪のある滝壺に向かって勢いよく水が落ち、
下流へと流れていく光景は、圧巻でした。






これからのシーズン、涼しくて気持ちのよいスポットですねv

 ○○○

**称名滝について**
称名滝は立山の峰々から水を集め、
4段(1段目=約70m、2段目=約58m、3段目=約96m、4段目=約126m)
で構成されている滝で落差350mは日本一と言われており、
国の名勝、天然記念物に指定されています。

また、「称名滝」の名前は、立山開山を行った佐伯有頼(さえきありより)
という人物が、当時、滝の音が「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」という
称名念仏に聞こえたということから由来しているそうです。

  ○○○


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2011年05月13日バードウォッチングの季節です。

上信越高原国立公園 戸隠(~2015.3.26) アクティブレンジャー 赤梅 琴美

雪深かった戸隠の森も、やっと新緑の季節を迎えました。

繁殖期を迎えた鳥たちの「さえずり」があちこちで聞こえ、
時には、縄張りやメスをめぐってのバトルも…
この季節、森はとっても賑やかです。

さて、そんな鳥たちを観察するために、ここ戸隠には
大勢の野鳥ファンが訪れます。

特に「戸隠森林植物園」は全国でも有数の野鳥観察スポット。
森の中に木道が整備されており、多種多様な鳥たちと、
さまざまな花や木を楽しむことができます。



<今はミズバショウやリュウキンカが見頃です>


今朝は勤務前に、この植物園をフィールドに開催された
「探鳥会」に参加しました。
朝5時だというのに、園内にはたくさんの方がいてびっくりです。
主催者の方曰く「鳥は早起きだからね。人間も早起きしないと!」

今朝は昨夜までの雨も上がって、爽やかな青空のもと、
たくさんの鳥たちに出会うことが出来ました。

毎年5月10日~16日は愛鳥週間(バードウィーク)です。
あなたの身近にいる鳥たちの声にも、そっと耳を澄ませてみては
いかがでしょうか?



<花のかげから、ひょっこりとキセキレイ>



ところで、愛鳥家の方で賑わうこの戸隠森林植物園では、
近年困ったことも起きています。

一部のカメラマンが木道上を占拠して、一般の方々の
通行の支障になるケースや、人間たちが長時間にわたって、
撮影や観察のために鳥の巣の近くに陣取ることで鳥たちが警戒し、
営巣放棄(※)をしてしまう…等の問題が生じています。
(※営巣放棄:親鳥が警戒し、巣やその中の卵やヒナを置き去りにして
 戻らなくなること。親鳥が巣を離れると卵やヒナは死んでしまう。)

鳥たちの楽園がいつまでも続くよう、マナーと節度を守って
野鳥観察を楽しみましょう。


◎お知らせ

現在、長野市役所において
「アクティブ・レンジャー国立公園写真展」を開催中です。
開催期間は6月9日(木)まで<平日のみ>、入場は無料です。



<中部山岳&上信越高原国立公園の魅力が満載です!>

お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りくださいませ。


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2011年05月13日乗鞍岳の春山バス②【動植物保護対策】

中部山岳国立公園 松本 アクティブレンジャー 木村 亜紀

前回の記事に引き続き、春山バス第2弾です。

動植物保護対策のため、林野庁(森林管理署)・松本市と合同で再び現地へ。
利用実態の把握も兼ねるため、人出の多いGW中の5月3日に実施しました。

朝8:05乗鞍高原観光センター発の第1便は4台のバスが連なりました。
雪壁の間をぬって終点の位ヶ原山荘に到着した時の様子です。

人・バス・人。
スキー、ボード、登山。それぞれのスタイルで準備にかかります。
山での注意事項や地図を掲載したチラシを配布していますので
必ずご覧ください。
登山届の提出もお忘れなく。


黙々と上を目指す人の列。
正面が乗鞍岳の最高峰「剣ヶ峰」。
てっぺんまで登るより、途中から滑走する人の方が多いようです。

まだまだ深い雪に覆われていますが、場所によってはハイマツなどの植物が現れ始めています。そこで、今回このような看板を作成しました。

雪から出た植物を踏み付けると傷めてしまいます。
また、ライチョウの生活の場であり、これからが繁殖上大切な時期です。
我々人間も植物の近くで休憩したくなる気持ちは同じですが、
このような事情があることをご理解いただければと思います。

この日は看板と工具類をかついで登り、現場で設置作業。

壁面を雪から掘り出し、釘で打ちつけたり、両面テープで貼り付けたり、ひもでくくりつけたり・・・設置場所によって方法は臨機応変に対応できるよう、道具はいろいろ準備しておきました。

看板は印刷した紙にラミネート加工を施し、全部で約40枚作成。
春山バス利用者の目につきやすい各所に掲示しています。
山小屋や休憩所など各施設の所有者やバス会社にもご協力いただきました。

この日は、午前中は晴れてシャツ一枚でも汗ばむ陽気でしたが、
午後から一気に空気が入れ換わり、雪がちらつきました。
方向を見失い雪崩の危険がある斜面へ向かっていた人の誘導も行いました。
春山と言えど、山上は厳しい雪の世界です。
くれぐれもお気を付けてお出かけください。

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