中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。
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アクティブ・レンジャーとは、自然保護官の補佐役として、国立公園等のパトロール、調査、利用者指導、自然解説などの業務を担う環境省の職員です。管内には、上信越高原、妙高戸隠連山、中部山岳、白山、伊勢志摩国立公園があります。
桜の開花情報も耳にする今日この頃。万座管内でも残雪が徐々に減り、フキノトウが雪溶けの地面から顔を出し始めました。
先日、万座温泉へ向かう道路途中にある、カラマツ林に自然公園財団草津支部の湯田所長のご案内の下、調査に行ってきました。このカラマツ林は「万座カラマツ天然母樹林」と言われており、とても大きく立派なカラマツを母樹林内のあちらこちらで確認する事が出来ました。
せっかくですので、この万座のカラマツ林が「母樹林」と呼ばれるようになった理由について簡単にお話しいたしましょう。万座にあるカラマツは密度が濃く、年輪がとても細かく刻まれており、幹が真っ直ぐに伸びたカラマツが多く存在しています。そのことから、木材として使用するにあたり、頑丈で真っ直ぐな遺伝子を持つこのカラマツ林のカラマツが注目され、種が採取されるようになったそうです。今や、その苗木が吾妻郡内を始め北海道や海外など、様々な場所に植林されているそうです。つまり、万座のカラマツは各地に存在している多くのカラマツのお母さんなのです。ちなみに、万座のカラマツの採種の歴史は古く、明治初頭に長野県川上村の村長さんが種を採取し、苗木に成長させる事に成功したことから始まったそうです。
また、この母樹林内にある主要な木々には、その立ち姿にちなんだ名前が付けられています。その中の1つ、立ち姿も美しい「マザーツリー」。それがこちら↓
写真で見るとなかなか伝わりにくいかと思いますが、このマザーツリーの直径はなんと、約90cm。その太さにビックリ!また、近くに寄って見上げたときの首の角度、90度では足りない位でした。それもその筈、その高さは約25m・・・高いのなんの、迫力が大いにありました。
この他にも、「仁王松」「龍顔の松」「戦国松」などなど様々な形や状態のカラマツを見る事が出来ました。
皆さんの周りにも、樹木を始め様々な植物があるのではないでしょうか。しばらく眺めていると、もしかしたら特別な愛称が思い浮かぶかもしれません。様々な方法で自然との触れ合ってみてください!自然を愛おしむ事によって、自然との向き合い方が見えてくる事もありますよ♪
~お知らせ~
鹿沢インフォメーションセンターではゴールデンウィーク期間、クラフト教室を開催しております。皆さん、奮ってご参加ください!
日時:4/29(金)、5/1(日)、5/3~5/5(火~木) 10:00~12:00
内容:巣箱作り、竹箸作り、竹とんぼ作り など(日替わりで行います)
詳しくは、鹿沢インフォメーションセンター(0279-80-9119)までお問い合わせください。