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信越自然環境事務所

「立山弥陀ヶ原 ・ 大日平」のラムサール条約湿地登録に向けたシンポジウムの開催について(お知らせ)

2012年02月13日

「立山弥陀ヶ原 ・ 大日平」のラムサール条約湿地登録に向けたシンポジウムの開催について(お知らせ)

長野自然環境事務所

「立山弥陀ヶ原・大日平」の雪田草原は、国際的に重要な湿地としてラムサール条約湿地の登録候補になっています。登録実現に向け、弥陀ヶ原 ・ 大日平の価値、すばらしさを再認識するとともに、ラムサール条約湿地に求められる賢明な利用と保全のために、様々な人々の参加と協力を目指して、標記シンポジウムを富山県、立山町との共催で2月18日(土)午後1時30分から立山町民会館において開催いたしますのでお知らせします。

1.「立山弥陀ヶ原 ・ 大日平」のラムサール条約湿地登録に向けたシンポジウムについて

(1) 主催 :
長野自然環境事務所
共催 : 富山県、立山町
協力 : ラムサールセンター
(2) 日時 :
2月18日(土) 午後1時30分~4時30分
(3) 場所 :
立山町民会館
(4) 主旨 :
 立山弥陀ヶ原 ・ 大日平の雪田草原が、国際的に重要な湿地としてラムサール条約に登録する候補にあがっています。ラムサール条約湿地に求められる湿地の賢明な利用と保全の効果的な実施のためには、地方自治体 ・ 研究機関 ・ NGO ・ 企業 ・ 市民など多様で主体的な参加と協力が不可欠です。立山弥陀ヶ原 ・ 大日平がどのような価値を有しているかを共通認識として持ち、登録後の保全とワイズユースを協働して進めるにはどうしたらいいかについて考えるためのシンポジウムです。

「立山弥陀ヶ原 ・ 大日平のラムサール条約登録に向けたシンポジウム」チラシ [PDF 421KB]

2.プログラム(予定)

13 : 30 開会挨拶 (立山町長)
13 : 40 基調講演
[1] 講演 1 「ラムサール条約とは」
磯崎博司氏(上智大学大学院教授)
[2] 講演 2 「弥陀ヶ原 ・ 大日平の価値」
太田道人氏(富山市科学博物館学芸員)
[3] 講演 3 「弥陀ヶ原 ・ 大日平における活動事例」
佐藤武彦氏(環境省自然公園指導員)
15 : 00 ‐ 15 : 10 休憩
15 : 10 ‐ 16 : 30 パネルディスカッション
・ コーディネーター : 中村玲子氏(ラムサールセンター)
・ パネリスト : 基調講演講師
山村嘉康氏(石川県加賀市役所 ・ ラムサール条約湿地「片野鴨池担当)
佐々木純一氏(北海道雨竜町 ・ ラムサール条約湿地「雨竜沼湿原」NGO)
立山山荘協同組合
立山自然保護ネットワーク
富山県自然保護協会
立山町
長野自然環境事務所
16 : 30 閉会挨拶 (長野自然環境事務所長)

3.立山弥陀ヶ原 ・ 大日平について

 過去の火山活動によって形成されたなだらかな溶岩台地上に広がる「立山弥陀ヶ原 ・ 大日平」は、亜高山性の寒冷な気候と豪雪、豊富な水、さらに強風の影響を受けて成立した湿原で、雪田草原である弥陀ヶ原 ・ 大日平と、豊富な水量を誇る称名渓谷及び称名滝からなっている。立山信仰から「ガキの田」と呼ばれる池塘約1,000個を含む風衝地湿性草原が開放的かつ独特の景観を呈している。弥陀ヶ原 ・ 大日平一帯は中部山岳国立公園特別保護地区に指定され厳正に保護されている。
 立山一帯は、古来より山岳信仰の地とされ、山岳信仰に由来する地名が多く存在する。立山黒部アルペンルートの開設(1971年)によりアクセスが容易になったことから、弥陀ヶ原 ・ 大日平においても一般観光客の散策や地元ガイド等による自然観察などが行われており、利用と保全のバランスが保たれており、今後ワイズユースのさらなる展開が期待される。

(参考)ラムサール条約について
 ラムサール条約は、国際協力によって湿地(水のある場所)の保全と賢明な利用を進めていくために、1971年にイランのラムサールで採択され、2010年2月現在、159カ国が加入しています。ラムサール条約は、対象となる湿地を広く定義し、湿地の保全とその賢明な利用を目的としています。
 日本では、全国37湿地が登録されており、富山県では、「立山弥陀ヶ原 ・ 大日平」が初めてとなります。今年7月にルーマニアで開催されるラムサール条約第11回締約国会議において正式な登録がなされることになります。
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