報道発表資料

2019年02月01日

ニホンライチョウの公開展示について

環境省及び公益社団法人日本動物園水族館協会が、飼育下繁殖等により生息域外での保全に取り組んでいる国内希少野生動植物種ニホンライチョウについて、飼育技術の向上や普及啓発の促進等を目的として、平成31年3月15日(金)以降、各飼育園館において公開展示を進めることになりましたのでお知らせします。

1 経緯

絶滅危惧種のニホンライチョウについては、平成5年に種の保存法に基づく国内希少野生動植物種に指定され、平成24年に同法に基づく保護増殖事業計画が策定されました。

環境省と公益社団法人日本動物園水族館協会(以下、「日動水」)は、絶滅危惧種の生息域外保全や普及啓発等に係る取組に関して連携を図り、我が国の生物多様性保全の推進に資することを目的として、「生物多様性保全の推進に関する基本協定書」を平成26年に締結し、協定に基づく事業の一環として、本種の生息域外保全を進めてまいりました。

平成27、28年には乗鞍岳で計22卵の採卵を行い、人工ふ化等に取組み、現在、富山市ファミリーパーク、恩賜上野動物園、大町山岳博物館、那須どうぶつ王国、いしかわ動物園の5園館において29羽(オス18羽、メス11羽)を飼育しています。

日動水の生物多様性委員会では、これまで本種の公開展示について検討を進めてきており、平成31年1月10日に開催された国の保護増殖事業検討会において、日動水より提案のあった公開展示が了承されました。

 2 公開展示の目的

展示施設を活用することで、より広い飼育環境の確保が可能になります。また、広い飼育環境はニホンライチョウのストレスを緩和し、より自然な行動を誘発する効果が期待されます。今後、行動観察による科学的知見の集積を進めることで、安定した飼育方法の構築及び今後の野生復帰技術の検討を進めることとしています。

さらに、公開展示により、ニホンライチョウをはじめとする絶滅危惧種の保全の取組や、ニホンライチョウを育む山岳環境の重要性や保全について普及啓発を推進し、広く国民の理解を深める機会となることが期待されます。

 3 公開するニホンライチョウについて

平成31年3月15日以降、各飼育園館で公開展示を予定している個体は以下のとおりです。

飼育園館 展示個体(予定) 公開予定日
富山市ファミリーパーク

オス 2個体

2017年孵化)
3月15日(金)
恩賜上野動物園

オス 1個体

2017年孵化)
3月15日(金)
大町山岳博物館

メス 1個体

2017年孵化)
3月15日(金)
那須どうぶつ王国

オス 1個体

メス 1個体

2017年孵化)
3月16日(土)
いしかわ動物園

オス 2個体

2018年孵化)
3月15日(金)

<留意事項>

※展示個体の雌雄や個体数は予告なく変更される可能性がありますので、御了承ください。

※公開前に新しい飼育施設や観覧者の動きに慣れさせるための馴致訓練を実施します。公開日は馴致の状況により慎重に判断し、場合によっては公開を中止する場合もございます。また、飼育園館によっては、公開時間や入場者数に制限を設ける場合があります。

※展示施設で繁殖試験を行う場合は、繁殖期に公開の中止等の措置を行う可能性があります。

  ※各園館での展示個体、展示方法についての詳細は、各飼育園館にお問い合わせください。

4 問い合わせ先

   ○ライチョウ保護増殖事業全般について

    環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室 松木、大門

    TEL:03-5521-8353

○(公社)日本動物園水族館協会の取組について

日本動物園水族館協会 生物多様性委員会保全戦略部 堀

TEL:0422-48-8887

   ○各施設における取組について

・富山市ファミリーパーク 動物課 村井

TEL:076-434-1234

    ・恩賜上野動物園 教育普及課 金子、鈴木

TEL:03-3822-5811

    ・大町山岳博物館 宮野、鳥羽、清水

TEL:0261-22-0211

・那須どうぶつ王国 宮地、原藤

TEL:0287-77-1510

    ・いしかわ動物園 堂前、野田

     TEL:0761-51-8500

   

   

【参考】

・ニホンライチョウ(絶滅危惧ⅠB類)

 学 名:Lagopus muta japonica

 特 徴:ずんぐりした体形で、体重は450〜550gほど。春から秋には白・黒・茶のまだら模

様、冬期にはほぼ全身真っ白な羽に換羽する。

 分布域:種ライチョウは、北半球北部の北極を取り巻く地域に広く分布する。亜種ライチョウ

は、その分布の最南端に隔離分布する亜種で、本州中部の高山帯に生息する。現在の

繁殖山岳は、火打山と焼山、北アルプス、乗鞍岳、御嶽山、南アルプスで、以前には

中央アルプス、白山、八ヶ岳にも生息していた。

 生息環境:標高2,200mから2,400m以上の高山帯で繁殖する。背の低いハイマツの中に営巣し、

風衝地のガンコウラン等の矮性常緑低木群落、雪田植生で主に採食。ハイマツ群落

や岩場を隠れ場として利用。冬期に積雪の多い山岳では、森林限界付近やそれ以下

の亜高山帯まで下りて生活し、主にダケカンバの冬芽を餌としている。

(レッドデータブック2014より抜粋)

環境省自然環境局野生生物課

希少種保全推進室

 室  長:番匠 克二(6677)

 室長補佐:松木 崇司(6671)

 環境専門員:大門 亮介(7472)

 直通:03-5521-8353

 代表:03-3581-3351

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