中部地方のアイコン

信越自然環境事務所

報道発表資料

2016年06月04日
  • その他

(お知らせ)ライチョウの卵の採取および恩賜上野動物園への輸送について

 本日、乗鞍岳においてライチョウの卵を1個採取し、ライチョウ生息域外保全ファウンダー確保事業の産卵期における採卵を完了しましたのでお知らせします。また、昨日採取した3卵と合わせて合計4卵を、恩賜上野動物園に輸送します。

1.採卵の状況

  • 5月29日(日)から実施していたライチョウの巣の探索調査により、6月4日(土)午前中の時点で6箇所のライチョウの巣を発見し、各巣に2個から5個の卵を確認しています。
  • 巣の探索調査は、一日中ライチョウのメスの行動を観察し、巣と思われる場所の出入りを確認するという方法で行っています。
  • ライチョウのメスが巣の付近にいないことを確認したうえで、6月4日(土)午前6時50分過ぎから、中村浩志信州大学名誉教授および環境省職員などがライチョウの巣に接近し、1つの巣から合計1つの卵を採取しました。
  • 巣の採取状況は以下のとおりです。

日時 平成28年6月4日(土)6時56分頃

採取場所 乗鞍岳山頂付近(長野県側)の浅いハイマツの茂みの中

※ライチョウの繁殖への影響を考慮し、正確な場所の発表は控えさせていただきます。その他の巣も同様とします。

採取した巣の状況

・6月1日(水)9時頃に巣を発見し、発見時には巣の中に4個の卵が確認されていた。

・本日も巣の中に4個の卵を確認し、そのうち1個の卵を採取した。

・昨日1卵採取した2巣目の巣と同じ。

2.これまでの採卵状況

■1巣目

日時 平成28年6月3日(金)6時43分頃

採取場所 乗鞍岳山頂付近(岐阜県側)の浅いハイマツの茂みの中

採取した巣の状況

・6月2日(木)13時30分頃に巣を発見し、発見時には巣の中に5個の卵が確認された。

・6月3日(金)も巣の中に5個の卵を確認し、そのうち2個の卵を採取した。

■2巣目

日時 平成28年6月3日(金)7時17分頃

採取場所 乗鞍岳山頂付近(長野県側)の浅いハイマツの茂みの中

採取した巣の状況

・6月1日(水)9時頃に巣を発見し、発見時には巣の中に4個の卵が確認されていた。

・6月3日(金)は巣の中に5個の卵を確認し、そのうち1個の卵を採取した。

3.採取した卵の輸送について

採取した卵は、クッション性の高い運搬用容器に入れ、乗鞍岳の下まで運び、10~11℃に保たれた保温庫に移し替えて恩賜上野動物園に輸送します。

4.今後の予定

6月7日(火)まで調査を継続し、卵採取後の影響の確認、抱卵期に採取する巣の探索などを行います。また、今後、抱卵期に採取する8個については富山市ファミリーパーク及び大町山岳博物館に輸送する予定です。

添付資料

■ 問い合わせ先
環境省長野自然環境事務所(直通:026-231-6573)
所長:中山隆治
次長(野生生物課長):伊藤勇三
自然保護官:福田真