報道発表資料

2019年05月21日

国指定七ツ島鳥獣保護区(石川県輪島市の離島)内におけるアナウサギの根絶について~積極的駆除対策を実施してアナウサギの根絶を達成した日本国内初の事業~

環境省中部地方環境事務所等では、石川県輪島市の離島であり国指定七ツ島鳥獣保護区内の大島に昭和59年(1984年)頃に人為的に持ち込まれたアナウサギについて、生態系への被害を食い止めるため、駆除や植生復元等の保全対策を進めてきました(約30年間(平成2年(1990年)~平成31年(2019年)))。 この度、生息個体が確認されなくなってから3回の冬を越しても個体が確認できなかったこと、これまでアナウサギの影響により見られなくなっていた植物の回復が見られることから、七ツ島大島のアナウサギは根絶できたと判断しました。 七ツ島大島は鳥類の集団繁殖地であり、穴を掘って生息するオオミズナギドリなど希少な鳥類が生息しており、同様に穴を掘って生息するアナウサギによる巣穴の占拠、植生破壊による裸地化、土砂流出による鳥類の生息環境の悪化が確認されていました(ピーク時のアナウサギの生息数は300個体以上と推定)。 アナウサギは、移入先で植生破壊等の悪影響を及ぼすことから、IUCNの「世界の侵略的外来種ワースト100」に選ばれている種であり、今回は積極的に駆除を実施し根絶を達成した日本国内で初めての事例となります。

1.主な成果(詳細は別紙参照)

七ツ島大島におけるアナウサギの根絶に成功

ピーク時には300個体以上に増殖したと推定され根絶は不可能と思われたが、平成25年度からの集中的な取組により個体数を減少させた。生息個体が確認されなくなってから3回の冬を越しても個体が確認できなかったこと、これまでアナウサギの影響により見られなかった植物の回復が見られていることから、七ツ島大島のアナウサギは根絶できたと判断した。

七ツ島大島における植生の回復に成功

植生復元工の実施・植生の回復

アナウサギの食害により裸地となった場所(最大裸地面積1,300㎡)における土壌流出を防ぐため、植生マット(無種子・生分解性)を施工し、植生を回復することができた。

    

施工前の状況(平成25年)       工事施工4年8か月後(平成30年)

植生の回復

平成25年(2013年の)本事業開始直前時には確認されなくなっていた、または個体数が少なくなっていた植物種について、まとまった群落が確認されるなど、大島における植生の回復が進んでいる。 

   

ノアザミ群落(平成30年)          オオヨモギ群落(平成30年)

2.その他関連成果

  1. オオミズナギドリの個体数推定(約60,000羽) <別紙参照>

  2. ドブネズミ個体数の抑制の実施 <別紙参照>

  3. ウミネコの個体数把握(約12,000羽)

  4. 鳥類錯誤捕獲防止かごわなの開発

3.今後の予定

  • 成果や外来種に関する普及啓発:令和元年(2019年)内に公開勉強会を輪島市内で開催する予定
  • 年1回以上の渡島によるモニタリング等の実施

    ・植生回復状況の確認

    ・アナウサギの再侵入監視・発見した際の対処

    ・ドブネズミの駆除

  • 定期的(5年に1回等)な鳥類等モニタリングの実施

添付資料

■ 問い合わせ先
環境省中部地方環境事務所 野生生物課
直通 052-955-2139
統括自然保護企画官 酒向 貴子
課長補佐      遠藤 洋一
担当(取引監視係長)房村 拓矢
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