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信越自然環境事務所

報道発表資料

2016年06月21日
  • その他

(お知らせ)ライチョウの卵の採取および富山市ファミリーパーク・大町山岳博物館への輸送について

 本日、乗鞍岳においてライチョウの卵を8個採取し、ライチョウ生息域外保全ファウンダー確保事業の抱卵期における採卵を完了しましたのでお知らせします。また、採取した卵は、富山市ファミリーパークおよび大町山岳博物館へ輸送します。

1.概要

  • 5月29日(日)から6月7日(火)まで実施していたライチョウの巣の探索調査などにより、これまでに計10箇所のライチョウの巣を確認していました。
  • 巣の探索調査は、一日中ライチョウのメスの行動を観察し、巣と思われる場所の出入りを確認するという方法で調査を行いました。
  • 6月21日(火)午前7時30分頃から、中村浩志信州大学名誉教授および環境省職員などがライチョウの巣に接近し、4つの巣から合計8つの卵を採取しました。
  • 6月4日(土)に採取し恩賜上野動物園に輸送した卵とあわせて合計12個の卵を採取しました。

2.採卵場所

乗鞍岳山頂付近(岐阜県及び長野県の県境付近)の浅いハイマツの茂みの中

※ライチョウの繁殖への影響を考慮し、正確な場所の発表は控えさせていただきます。

3.採卵時の状況

■1巣目

日時 平成28年6月21日(火)7時30分頃

採取した巣の状況

・採取時には巣の中に7個の卵を確認し、そのうち2個の卵を採取。(富山への卵)

■2巣目

日時 平成28年6月21日(火)8時30分頃

採取した巣の状況

・採取時には巣の中に6個の卵を確認し、そのうち2個の卵を採取。(富山への卵)

■3巣目

日時 平成28年6月21日(火)9時40分頃

採取した巣の状況

・採取時には巣の中に7個の卵を確認し、そのうち2個の卵を採取。(大町への卵)

■4巣目

日時 平成28年6月21日(火)10時50分頃

採取した巣の状況

・採取時には巣の中に7個の卵を確認し、そのうち2個の卵を採取。(大町への卵)

4.採取した卵の輸送について

採取した卵は、振動の軽減と保温を考慮した運搬用容器に入れて車まで運び、車に搭載した携帯式孵卵器に移し替えて富山市ファミリーパークおよび大町山岳博物館に輸送します。

5.今後の予定

輸送した卵は富山市ファミリーパークおよび大町山岳博物館で孵卵器に入れて孵化させる予定です。ライチョウの卵は通常抱卵開始から22日か23日目に孵化するため、順調にいけば6月末頃に孵化すると考えられます。ただし、野外での正確な抱卵開始日が不明のため孵化日は分かりません。

添付資料

関連Webページ

■ 問い合わせ先
環境省長野自然環境事務所(直通:026-231-6573)
所長:中山隆治
次長(野生生物課長):伊藤勇三
自然保護官:福田真