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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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中部山岳国立公園 後立山

50件の記事があります。

2014年04月17日北アルプス北部の雪形(ゆきがた)

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、中部山岳国立公園(≒ 北アルプス)後立山地区からです。
この時期にはおなじみの「雪形」を大町市から望みました。
「雪形」とは、里が新緑を迎え、山が雪解けを始めた季節に、山肌に残った残雪によってできる模様を何かに見立てたものです。昔の農民たちは雪形を農作業の目安にしていたと言われています。

さて、今回の雪形は、2種類の動物がいるように見立てています。一つは一番高いピークの下に、もう一つは一番高いピークから右に続く尾根の下にいます。ともに岩肌の黒色で作られた雪形です。分かりますか?

<一番高いピークが鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)の南峰(2,889.1m)、そこから右に続く尾根(吊尾根)の右のピークが北峰です。二つのピークからなる山容が特徴です。>


この2箇所です。





鹿島槍ヶ岳の「獅子(しし)」、「鶴(つる)」と呼ばれる雪形です。
右は駆け下ってくる「獅子」、左は飛び立とうとしている「鶴」に見立てています。


なお、下の写真の赤丸にも「種まき爺さん」と呼ばれる雪形が現れるのですが、4月14日時点ではまだでした。

<赤丸は爺ヶ岳(じいがたけ)の南峰付近。爺ヶ岳は南峰から右に向かって、中峰(2,669.8m)、北峰の3つのピークからなる。右端の山は鹿島槍ヶ岳。>


最後に、3つお知らせして、おしまいです。
① 「 中部山岳国立公園80周年 」
中部山岳国立公園は1934(昭和9)年12月4日に指定されました。今年、80周年の節目の年です。

② 「 2014新宿御苑みどりフェスタの開催 」
4月29日(火・祝)に東京・新宿御苑で開催されます(当日は無料開園)。
自然観察会やクラフトなどの体験プログラムや、全国の国立公園の情報、物産の販売など「自然とふれあう」をテーマに様々なイベントが開催されます。ぜひご来場ください。
長野自然環境事務所からは、中部山岳国立公園、上信越高原国立公園の紹介やライチョウのぬいぐるみの展示などがあります。

③ 「 信州 山の日 」
長野県では、今年度から「7月第4日曜日」が「信州 山の日」に制定されました。今年は7月27日です。

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2013年10月10日紅葉の北アルプスを歩く ~栂池から白馬大池~

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
10月2日に、長野県北安曇郡小谷村の栂池自然園から白馬大池までを往復するルートを、歩道(登山道)の状況を確認するために歩きました。紅葉が見頃でした。


<天狗原(標高約2,200m)から白馬乗鞍岳の斜面を望む。右上に白く見えるのは雪渓(雪が溶けずに残った場所)。>


<白馬大池の紅葉、標高は約2,380m。>


さて、歩道の状況ですが、より注意が必要な場所は、天狗原から白馬乗鞍岳に至る斜面です。ここは岩が積み重なっており、また、急傾斜の部分もあります。まず、足下への注意が必要です。そして、ルートの確認も必要です。足下だけを見ていると道を誤りやすくなります。顔を上げて周囲を見て、岩に付けられたペンキの目印に従って通過してください。

<ペンキの目印を見落とさないように>


また、栂池自然園から白馬大池に向かう歩道に入ってすぐの辺りで木道階段などの施設が連続している場所は、踏面が濡れている時は滑りやすいので注意が必要です。


今回の山行ではオコジョとライチョウを見ることができました。2種ともARになってから縁がなく、3年目で初めて出会いました。
オコジョは栂池自然園から白馬大池に向かう歩道に入ってすぐの辺りに1頭いました。
ライチョウは白馬乗鞍岳山頂の標識付近に4羽いました。4羽のうち3羽は歩道近くのハイマツ群落の脇の草を摂食しており、残りの1羽は他の3頭から離れた岩の上にいました。

<グリーンロープの左側が歩道。歩道脇に3羽いるが1羽はハイマツの陰になって写っていない。まだ冬の白い毛は目立たない。>

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2013年09月30日秋の北アルプスの稜線を歩く ~船窪岳、烏帽子岳~

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
長野県大町市と富山県富山市にまたがる、船窪岳(ふなくぼだけ)、烏帽子岳(えぼしだけ)付近の標高約2,500mの稜線は紅葉が始まっています。


<船窪岳第2ピーク(2,459m峰)への上り。写っているのは自然保護官。>


<烏帽子岳付近>

9月24日から26日の2泊3日で、七倉→船窪岳→烏帽子岳→高瀬ダム→七倉というルートを歩きました。山小屋の方々が苦心して歩道の整備をされていることがよく分かりました。
歩道(登山道)については、船窪小屋のテント場付近から南沢岳(みなみさわだけ)の区間は特に足元に注意して歩くことが必要だと感じました。この区間はピークがいくつかあり、その上り下りは急傾斜です。その上、花崗岩が風化してザレた状態の場所、ハシゴやロープの付いた場所、やせた尾根などがあるためです。
しかし、これがこのコースの醍醐味の一つだと思うので、楽しみながら十分に注意して歩いてください。


<船窪小屋テント場付近のハシゴ。写っているのは船窪小屋の小屋番の方と自然保護官。下りてみるとこの写真で感じるほど急ではない。>


<両側が崩れ馬の背のようにやせた尾根。ロープは付いているが、足元がザレている。>


<崩壊地の上端を通る箇所。植生の左側の濃くなっているところが踏み跡。ロープ等はない。ここに限らずザレた場所では下る時により注意が必要になる。>


なお、紅葉の時期の北アルプスの稜線は、夏山の続きではなく、冬山に準じた季節です。いつ降雪があっても不思議ではありません。入念な準備をし、現地では慎重に判断して山行をお楽しみください。



<不動岳付近より立山、劔岳(写真奥)を望むがピークは雲の中。水面は黒部湖。手前の色づいた木々の見える尾根がルートで、山肌が白いのは崩壊のため。>

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2013年09月17日後立山でも少しずつ秋の気配が感じられるようになりました。

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
9月12日に吉井アクティブ・レンジャーから「立山に少しずつ秋の気配が感じられるようになりました」という便りがありました。
後立山地区の栂池自然園(つがいけしぜんえん)からも、そんな便りをお届けします。

栂池自然園(長野県北安曇郡小谷村)は中部山岳国立公園内にあり、標高1900mから2000mに広がる高層湿原です。
草紅葉が始まっています。


<イワイチョウの葉が少しずつ黄色くなっています。入口付近。>


<奥の方ではイワショウブの葉が少しずつ黄色くなっています。浮島湿原。>


<ナナカマド(広義)の実が赤く熟しています。紅葉はまだ。浮島湿原。>

栂池自然園でも紅葉の時期は例年9月下旬からで、それに合わせて「栂池自然園紅葉まつり」が、9月28日(土)から10月6日(日)まで開催されます。
栂池自然園まではゴンドラとロープウエイを乗り継いで行くことができます。高所ならではの一足早い紅葉を楽しみにお出かけください。

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2013年08月19日蓮華温泉から朝日岳へ 2度目 その2

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
8月7日から8日にかけて、新潟県糸魚川市の蓮華温泉と朝日岳(新潟県糸魚川市・富山県朝日町)を結ぶ歩道(登山道)を歩いた日記の続きです。

何を行なったかというと。
環境省はこの歩道の整備を行なっています。今年度の工事区間と測量・設計区間を、当事務所(長野自然環境事務所)の施設整備の担当者、施行委任している新潟県の担当者、工事業者及び測量業者とともに歩き、どの場所にどのような整備をするか、現地で知恵を出し合うという作業をしてきました。
今年度の工事はカモシカ坂の中部から花園三角点にかけての区間で行ないます。工事中はご迷惑をおかけすることがあると思います。ご理解とご協力をお願いいたします。(工事を始めるのは、おそらく9月下旬頃になる予定ですが、変わる可能性があります。)


さて、前回の日記で花がいろいろ咲いていたと書いたので、花の写真をいくつか載せます。

<針葉樹林の林床の植物。花が咲いているのはゴゼンタチバナ。中央下のハート形の葉はマイヅルソウ。上左などに見える光沢のある葉はイワカガミ。>



<上左のようなハイマツ群落に近い礫地では、シロウマアサツキ(上右)、ミヤマアズマギク(下左)、イブキジャコウソウ(下右)などが咲いていました。>


この他にも、いろいろな花が咲いていたのですが、花の色の違う4種類を選びました。

<ハクサンイチゲ(上左)、リュウキンカ(上右)、ハクサンコザクラ(下左)、スゲの仲間(下右)。>


7日の夜、空を見上げました。最初に出た言葉は「なんじゃこりゃ」でした。今までこれほど多くの星を見たことがありませんでした。
星空も素敵な中部山岳国立公園へどうぞお出かけください。


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2013年08月15日蓮華温泉から朝日岳へ 2度目 その1

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
8月7日から8日にかけて、新潟県糸魚川市の蓮華温泉と朝日岳(新潟県糸魚川市・富山県朝日町)を結ぶ歩道(登山道)を歩きました。前回(8月1日)は大雨のため途中で引き返しましたが、今回は雨に降られず予定していた作業をすべて行うことができました。

前回、渡ることが困難と判断し引き返した沢の様子です。

<左が前回、右が今回です。前回は滝のように流れていましたが、今回は写真では流れが分かりづらいくらいの何ということのない沢でした。なお、前回の写真は新潟県 県民生活・環境部 環境企画課の方が撮影したもの。>

ちなみに、前回の降雨の状況は、最寄りのアメダス観測所である平岩(糸魚川市山ノ坊)では、8月1日の0時台から引き返すことを決定する8時台までに47.5mmの雨が観測されていました。そして、戻る途中の9時台の1時間には32.5mmの雨が観測されました。

歩道ではないのですが、途中の瀬戸川橋から見た流れの様子も載せます。

<左が前回戻る途中に撮影したもの、右が今回です。撮影した位置が少し違うので比べにくいかもしれませんが、水量の違いは分かると思います。>

これまで、このような流量の増加によって、歩道の途中にある白高地沢では、仮設橋が流されることが何度もありました。そこで、天気に左右されず流れを渡れるように永久橋を架け昨年度から供用を始めました。これに伴って橋前後の歩道を付け替えています。誘導標識に従って通行をお願いいたします。

<環境省が整備した白高地沢橋。写真奥が右岸(蓮華温泉側)、8月1日撮影。>


さて、歩道の状況です。
特筆すべきことは、吹上のコルから蓮華温泉方面に下った所(八兵衛平)では、歩道上に雪が約150mの距離にわたり残っていることです。
ここは山小屋の方がステップを切ってくださっています。このため、雪上の歩行に慣れていればアイゼン、ストックなしで通行できます(私たち一行はアイゼンを付けず歩きました)。しかし、雪上の歩行に不安のある方や足腰に疲労がある場合はアイゼンやストックを使ってください。

<写真奥が吹上のコル方面。一番手前の黄色いシャツは施設整備を担当する環境省の職員。この写真は8月7日に撮影したものなので、この日記が公開される日には残雪の状況が変化している可能性があります。>

朝日小屋周辺もコバイケイソウの開花の当たり年です。

<斜面に白く点々と見えるのはすべてコバイケイソウです。左上に小屋が見えます。>

斜面では雪の解ける時期に応じていろいろな花が咲いています。歩いてとても楽しく感じました。
蓮華温泉から朝日岳へはコースタイムの長い区間です。花を楽しみすぎて小屋に着く時間が遅くならないように注意してください。

最近の夏山では、予約をしているからと午後6~7時に山小屋に着く計画で歩いておられる方々が見受けられます。山歩きは「早出、早着」が基本です。山小屋に心配をかけないよう早めに山小屋に着くようにしましょう。
ソロテント泊も増えていますが、北アルプスのキャンプ指定地はテントを張るスペースが限られています。お互いにスペースを譲り合って楽しい山行を心がけてください。



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2013年08月05日蓮華温泉から朝日岳へ

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
8月1日(木)、新潟県糸魚川市の蓮華温泉と朝日岳(新潟県糸魚川市・富山県朝日町)を結ぶ歩道(登山道)を歩きました。天気は土砂降りの時間が長く続く雨でした。


<こういう注意標識があるとおり、蓮華温泉から瀬戸川までの区間では、特に木道で滑りやすい状態です。雨の日はより注意して通行してください。>


<途中の兵間の平という湿原では、オオバギボウシが見頃です。
所々に見える濃いピンクの花はシモツケソウ。咲き始めです。
手前にはコバイケイソウの実が見えます。おそらくここも開花の当たり年だったのだと思います。>


<歩道脇の沢に残った雪。「今年度は残雪が多い」と蓮華温泉の宿舎のご主人もおっしゃっていました。>


雨の日の歩道の状況を確認することができ勉強になりました。
この日は結局、途中の増水した沢を渡ることが困難だと判断し引き返しました。宿泊予定の山小屋にはご迷惑をおかけしました。


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2013年07月18日栂池自然園では、いろいろな花が咲いています

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。

今日は栂池自然園(長野県北安曇郡小谷村)とその周辺です。
ここから天狗原を経て白馬大池方面に向かう歩道(登山道)にも登山者カウンターを設置しており、そのデータ回収と周辺の歩道調査を行うための出張でした。

まず、登山道入口付近にセイヨウタンポポが生育していました。ここにあるべきものではないので撮影後に引き抜き、事務所まで持ち帰り可燃ごみとしました。



天狗原では白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)から杓子岳(しゃくしだけ)にかけての稜線を、雲の切れ間から望むことができました。



なお、天狗原から白馬乗鞍岳へ向かう斜面には雪が残っています。この場所には誘導補助ロープが設置されているとのことですが、まだ残雪のあるルートでは道に迷う可能性があるので、地図等を確認して慎重な行動をしてください。


さて、栂池自然園内の情報です。
(上左)ここもコバイケイソウの開花の当たり年です。
(上右)キヌガサソウ
(下左)シラネアオイ
(下右)流れにいるイワナ
栂池自然園では雪解けの状況に応じていろいろな花を見ることができます。どうぞお出かけ下さい。


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2013年07月10日夏に近づく八方尾根

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
今日は八方尾根(長野県北安曇郡白馬村)です。
まず、鎌池(かまいけ)湿原です(国立公園の区域からわずかに外ですが)。
多くの方は八方尾根の途中までゴンドラとリフトを乗り継いで上って行きますが、一つ目のリフトを降り、二つ目のリフトに向かう途中にある湿原です。


今年はコバイケイソウの開花の当たり年です(カメラの露出がまずいのでパッとしませんが)。
もうしばらくするとニッコウキスゲの花も増えより華やかになります(2005年7月撮影)。



余談ですが、「コバイケイソウ」の読み方を区切る場合、次のどれが適当でしょう?
A「コ、バイケイソウ」
B「コバ、イケイソウ」
C「コバイ、ケイソウ」
答えはこの日記の末尾で。

さて、戻ります。


木道コースの上部にはまだ雪があります。
木道から残雪へ移る位置は融雪が進むと変わっていきます。利用される方が少しでも安全、快適に歩けるように、地元の方が整備をしています。ありがとうございます。
この日は地元の方の八方尾根にかける思いを改めて強く感じた1日でした。



不帰嶮(かえらずのけん)をバックに記念写真を撮影している利用者。奥に見えるケルン(八方ケルン)を経て八方池へ向かう利用者も見えます。
晴れでしたが、残念ながら白馬三山(白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、白馬岳)の稜線は雲に隠れて見えませんでした。

この日はヘリの音が何回か聞こえていました。海の日の3連休、その後の夏山の最盛期に向けて稜線の山小屋に物資を運んでいたのだと思います。これからの時期、多くの方が来られると思いますが、どうぞご安全に。


最後に答えですが、A「コ、バイケイソウ」です。漢字で書くと「小梅蕙草」。花が梅に似ており、葉が蕙蘭(ケイラン)に似ているためと書かれているものがあります。
花が梅に似ているかどうか、この機会に確認してはどうでしょうか。




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2013年05月23日雪形(ゆきがた)

中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー 則武敏史

こんにちは、北アルプス後立山地区からです。
まず、残雪の白馬三山です。左から白馬鑓ヶ岳(はくばやりがたけ)、杓子岳(しゃくしだけ)、白馬岳と3つのピークがあり、これらを白馬三山と呼びます。手前は八方尾根で、麓では田植えの準備をしています。



さて、「雪形」は、里が新緑を迎え、山が雪解けを始めた季節に、山肌に残った残雪によってできる模様を何かに見立てたものです。昔の農民たちは雪形を農作業の目安にしていたと言われています。

紹介する雪形の一つ目は、上の写真の白馬岳から北東へ続く、小蓮華山から乗鞍岳(白馬乗鞍岳)にかけての斜面で見られるものです。ここでは、いくつかの雪形を見ることができます。


左から「代かき馬」、「種まき爺さん、婆さん」、「種まき爺さん」、「仔馬」です。このうち、「代かき馬」は有名な雪形の一つだと思います。代かきを行なう時期の目安にしていたと言われています(代かきとは田植えの準備作業の一つです)。また、「仔馬」も同じように代かきの目安にしていたそうです。

次の雪形は「武田菱」です。場所は五竜岳(ごりゅうだけ)の頂上直下です。「武田菱」は、かつてこの地を支配した戦国時代の武将、武田信玄の紋所「四つ割菱」そっくりなため、その名が付いています。


写真では中央の一番高いピーク直下の岩壁に4つの菱型がはっきりと見えます。


この日は、関係する行政機関や地元の方とともに、白馬村の天然記念物であるギフチョウとヒメギフチョウの発生状況の確認と、利用者指導を行いました。地元の方のこのような活動が結果として国立公園の自然の維持につながっているので、ありがたいことだと感じます。

途中、標高950m付近にまだ残雪がありました。写真中央右側のスギの落葉落枝の下に白く見えるのが残雪です。



残雪近くで見られたカタクリです。消雪の時期が遅い分、カタクリの開花も遅くなったようです。



25日(土曜日)は白馬村の猿倉において貞逸祭・白馬連峰開山祭の開催が予定され、夏山の山開きを祝い、山の安全を祈願します。
開山祭のシーズンとはいえ、山の上は気象状況によってはまだ冬山の装備が必要となります。登山する皆さんは、自分の経験や技術、体力等に合わせたコースを選定し、無理のない日程で計画するなど、準備をしっかりしてお越しください。また、現地でも気を付けて行動してください。

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