ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2020年6月29日

2件の記事があります。

2020年06月29日神秘の明神池

中部山岳国立公園 小森 夏奈

みなさん、こんにちは。上高地管理官事務所の小森です。

6月のある晴れた日、明神周辺の巡視を行いました。

明神地区は、上高地の河童橋から、左岸歩道を通って1時間弱、右岸歩道を通って1時間強の道のりです。観光客の方も多いエリアとなっていますが、片道3~4kmありますので歩きやすい靴で行動をお願いいたします。

※令和2年6月29日現在、明神池までの遊歩道は、通行止めもしくは利用自粛をお願いしています。状況を事前にご確認の上、行動いただきますようお願いいたします。詳しくは、本ページ下段を参照ください。

この日は、明神右岸側の『穂高神社奥宮』の中にある明神池を拝見しました。

入口から少し進むと、明神岳をバックに、一之池を見ることができます。

昔、明神地区は島々から徳本峠を越えて上高地へ入るルートの終着点で、上高地の中心として栄えていました。上高地へ到着した人々はこの明神岳を見上げ、様々な思いを巡らせたことでしょう。

さらに進んでいくと二之池を望むことができます。

明神池は明神岳から崩落した砂礫が堆積し、梓川の流路をせき止めて作られたものだと言われています。伏流水が常に湧き続けているため、真冬のマイナスの世界でも全面凍結することがありません。

足元にはゴゼンタチバナが美しく咲いていました。

季節を通じて様々な表情を見せる神秘的な明神池、明神に来たらぜひ訪れてみて下さい。

上高地から明神までの左岸歩道も素敵な道です♪

明神地区には宿泊施設や食事処もありますが、現在は休業しているところが多くあります。今年度の営業再開にあたっては、各施設のHPや上高地公式HPをご確認下さい。

嘉門次小屋

朝焼けの宿 明神館

山のひだや

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※令和2年6月29日現在、明神池までの遊歩道は、通行止めもしくは利用自粛をお願いしています。状況を事前にご確認の上、行動いただきますようお願いいたします。

最近、近辺で多発している地震と、梅雨時期の降雨により、上高地園内の遊歩道は、日々、状況が変わります。通行止め箇所が発生している可能性もありますので、上高地へお越しの際は、自然公園財団上高地支部のHP情報をご確認ください。

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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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2020年06月29日子どもパークレンジャー「自然観察&自然と地形地質のつながりを知ろうin平湯温泉」

中部山岳国立公園 福澤春彦

こんにちは、中部山岳国立公園管理事務所の福澤です。

いよいよ全国的に雨の季節になりましたが、ここ平湯でも雨の日が多くなり

暑かったり寒かったり、とても体調に気を遣う季節です。

そんな中、6月22日(月)は雨模様でしたが、元気いっぱいの地元中学一年生

20名が環境省事業のひとつ「子どもパークレンジャー(JPR:Junior Park Ranger)」

に参加してくれました。

子どもたちが自然の中で楽しみながら自然の大切さを学ぶプログラムで、全国の国立

公園で行われています。

https://www.env.go.jp/kids/gokan/jpr/about/index.html

今回のプログラムでは、新型コロナウイルス感染症対策(講師のマスクの着用、手洗い

など)に加え、熱中症予防行動(水分・塩分の補給、距離を取ってマスクを外すなど)

をスタッフを含めた全員で行いました。

まずは環境省中部山岳国立公園平湯管理官から国立公園やレンジャー(自然保護官)

の仕事、そして子どもレンジャー3箇条(1.自然を大切にしよう2.友だちをたくさん

つくろう3.スタッフの言うことを守ろう)の説明があり「子どもパークレンジャー任命

手帳」が一人一人に手渡されました。

今回、平湯のプログラムは「自然観察&自然と地形地質のつながりを知ろうin平湯温泉」と

題し、飛騨・北アルプス自然文化センターから平湯自然探索路を通り平湯大滝まで元気に

歩きました。

地元の見慣れた自然ですが、自然や地質の専門ガイドさんが面白く、そして時には専門的に

説明してくれるとみんな興味津々で説明に聞き入っていました。

「森」、としか認識していなかった大きな緑色の木々の集合体が、曲がった木や真直ぐの木、

岩に生えている木や木に生えている木、背丈に規則性がある木々、熊の爪痕など・・・

ちょっと変わったな植物も、個性豊かな平湯の森の自然にみんな驚いていました。

もう一つの平湯の魅力はジオ(地形地質)です。

今、高山市では飛騨山脈ジオパーク推進協議会が主体となり飛騨山脈のジオパーク登録を

目指しています。

https://www.city.takayama.lg.jp/kurashi/1000024/1000130/1001304/1011141.html

今回のJPRでは飛騨山脈ジオパーク推進協議会からガイドさんをお招きしており、平湯の

地形地質や文化、歴史などを交え解説して頂きました。

前半の自然探索路は自然豊かな森だとすれば後半の平湯キャンプ場から平湯大滝の散策

では火山活動の跡が所々見え隠れする、まさに大地の公園でした。

これから学校で習うであろう事もたくさん含まれていたので、ちょっと難しかったかも

しれませんが、きっと平湯大滝までの景色がふと浮かび上がる授業があるはずです!

朝の集合時の「子どもパークレンジャー」任命式、最初は正直よくわからなかったかも

しれません。

でも今日学んだことは知識だけではなく、現代において自然は護(まも)られているんだ

と言うこと。

今日の経験は家族や友達に大いに話してもらい、貴重な平湯の自然は自分たちが護るんだ!

という種をみんなの心に蒔けたとしたら、「子どもパークレンジャー」大成功です。

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中部山岳国立公園では、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する政府や各自治体の方針を受け、「新しい生活様式」に沿った慎重な行動をお願いしています。中部山岳国立公園へお出かけの際には、各自治体や訪問先が発信している情報を事前にご確認いただき、3つの密の回避や手指の消毒など、感染防止対策にご協力ください。みなさまのご理解ご協力をお願いいたします。

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