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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

わくわく万探ツアー 『サンショウウオを探しにいこう』

2019年05月21日
上信越高原国立公園 小林 直樹

5月19日(日)、万座しぜん情報館主催のイベント:わくわく万探ツアー

『サンショウウオを探しにいこう』にサポートスタッフとして参加しました。

子ども達にも人気のサンショウウオツアーですが、

今回は香港から来られたご夫婦も含め、大人6人が参加されました。

万座には主にクロサンショウウオとハコネサンショウウオの2種類が生息していますが

この時期は産卵のため、水場に集まって来ます。

まずは止水性(池で産卵する)のクロサンショウウオを探しに山の中の池を目指します。

【森の中の池を目指す】

万座しぜん情報館の館長さんから説明を受け、早速池の周囲の

木の周りや笹の下の水の中のクロサンショウウオを探しまわります。

【館長さんの説明を受け、サンショウウオ探しの準備にかかる】

しかししばらく探しますがなかなかクロサンショウウオは見つかりません。

今度は館長さんが網を使って池の淵の水の中を探しました。

【網を使っての捜索】

それでもクロサンショウウオは発見できません。

かわりに網の中にはたくさんのヤマアカガエルの卵が入っていました。(笑)

【とろとろのヤマアカガエルの卵の手触りを味わう】

結局ここではクロサンショウウオは見つかりませんでした。

今年は雪解けが遅かったせいかまだ産卵に来ていないのでしょうか?

気を取り直して今度は流水性(川で産卵する)のハコネサンショウウオを探しに

少し離れた沢に移動しました。

ここでも館長さんの手ほどきを受け、ひとりずつ小さい網で石の下や

落ち葉の下の水をすくってハコネサンショウウオを探します。

【沢を登りながらハコネサンショウウオを探す】

しばらくするとあちこちで「いた!」、「見つけた!」と次々に歓声が上がります。

【見つかったハコネサンショウウオ】

とてもかわいいですね。

結局、まだ生後まもないものから数センチのものまで様々なサイズの

ハコネサンショウウオがたくさん見つかり、参加者の皆さんも大満足。

とても貴重で楽しい経験をしたと言ってくださいました。

サンショウウオは、涸れることのない水辺と、ひんやりした森の

両方がセットになっている場所でしか生きられません。

まさに万座の森の池や沢がサンショウウオ達にとっては貴重な「棲家」のようです。

見つけたサンショウウオは、みんなで観察してから、全て無事に沢に返しました。

これからも「生きた化石」として万座で生き延びていってくれるでしょう。

皆さんも次回ぜひサンショウウオを探しに万座の森に出かけてみませんか!