2018年8月14日
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2018年08月14日山岳環境整備事業に参加しました
中部山岳国立公園 中山博人
こんにちは、立山管理官事務所の中山です。
8月4日、富山県主催の山岳環境整備事業に参加しました。
この事業は、8月11日に「山の日」が制定されたことに関連し、立山の山岳環境の保全と適正な利用を推進することを目的に行われています。
今回は「とやまの山岳環境整備ボランティア」のみなさんとともに、9班に分かれて天狗平の木道スリップ事故対策や弥陀ヶ原の外来植物除去を行いました。
私は、富山県高岡市の中学生のみなさんと一緒に活動しました。
まずは、木道のスリップ事故対策として滑り止めの板を木道に打ち付けました。
滑り止めの板には2箇所の穴が開いており、そこに釘を打ち付ける作業です。
中学生のみなさんも真剣そのものでした。
午後は弥陀ヶ原での外来植物除去を行い、私の班は「オオイタドリ」を刈り取りました。
中には大人の背丈よりも高くなるオオイタドリですが、生え際をはさみで刈り取ることで目立たなくなりました。
刈り取った分を集め、何本刈り取ったのかを数えた後、来年度以降の経年変化を見るためにはどのような方法があるのか考えました。
最後には、富山県各地で自然解説を行うナチュラリストの方に弥陀ヶ原を案内していただきました。
弥陀ヶ原の植物や地形等について観察しながらお話していただきました。
【左:自然観察の様子、右:イワショウブ】
暑い中でしたが、参加者のみなさんお疲れ様でした!
8月11日から始まった夏休み自然教室ですが、すでにたくさんの方に参加いただいています!
クラフト教室も大人気で、この日の竹笛づくりの教室は、超満員で2回に分けて開催するほど。竹のパーツで組み立てていくと、フクロウとウグイスの鳴き声のする笛が完成するのだとか。作った竹笛から音がなると、みなさんとてもうれしそう!
工作は日替わりで内容を変えて開催しているので、毎日参加する!というのもアリです。実際に「明日も来ます!」というご家族の方も。
また、ガイドウォークではパークボランティアさんが自然解説をしてくださいます。いつも来ている場所だけど、パークボランティアさんと歩くと普段気づかないことにも気づかされます。
この日の新発見は・・・このバッタ!
遊歩道沿いの草木につかまっているバッタがあちらこちらにいるのに気づきます。
よく見るとどれも草木の高いところにとまって死んでいるみたい・・・
実はこの行動はバッタに寄生する菌によるものなんだとか。
病原菌が自らの胞子を高いところから飛散させるべく、宿主のバッタを操って、高いところへ登らせるそうです。そしてその場所で息絶えたバッタから胞子を飛ばし、また別のバッタのところへ移動していく・・・
菌の戦略とはすごいものですね。
↓いまにも胞子を飛ばそうとする様子(閲覧注意)
詳しい人と歩くと、自分が見えている世界と全く違う世界を見せてくれます。みなさんもぜひガイドウォークに参加してみてくださいね~♪
●番外編●
パークボランティアさんが19日の池の平会場で行われるわらじ作り教室の準備をしていたのでスゲをよるところを見せてもらいました。
「は、はやい!!!!!」
週末、この神業を目の当たりにしたら思わず見入ってしまうこと間違いなしです!
スゲを用意するのも大変らしく、今年のような参加費でできるのはもうありません。
どうぞこの機会をお見逃しなく!定員は20名なので確実に参加したい!という方は妙高高原ビジターセンターまで予約をお願い致します。(電話:0255-86-4599)
夏休み自然教室についてはこちらの記事をご覧下さい