ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2018年6月11日

4件の記事があります。

2018年06月11日新緑の烏帽子岳登山とムラサキヤシオツツジ

上信越高原国立公園 万座 小林 直樹

6月10日(日)、鹿沢インフォメーションセンター主催の

「新緑の烏帽子岳登山とムラサキヤシオツツジ」ツアーに参加しました。

烏帽子岳(2066m)は浅間・烏帽子火山群の西端に位置し、約40万年前に形成された火山群の中で最も古い山です。

参加者は、主に長野県と群馬県からの一般申込者 19名にお集まりいただきました。

鹿沢インフォメーションセンター職員と、鹿沢万座パークボランティアのメンバーが、スタッフとしてサポートします。

当日朝はあいにく若干霧がかかっていましたが、登山口である地蔵峠を出発。

【出発準備】

途中、スタッフによる花の紹介などインタープリテーションを交えながら、新緑の登山道を登ります。

【新緑の登山道】

【ボランティアによる自然解説】

そして今回のツアーの売りの一つ、ムラサキヤシオツツジも美しく咲いていました!

【ムラサキヤシオツツジ】

【鞍部での休憩の様子】

登るにつれ、だんだんと霧も晴れてきて、

稜線に出ると時々霧の隙間から上田市街まで望めました。

【稜線からの景色】

たまに下界を見ながら登り、予定より早く山頂に到着!

みんなでお弁当を食べてゆっくり休み、記念撮影です。

【山頂で記念撮影】

下山途中には、烏帽子岳に関するジオクイズも実施しました。

楽しみながら火山のことを学べ、大好評でした。

【ジオクイズ】

【烏帽子岳の稜線】

最後は臼窪湿原を通り、登山口まで全員無事に下山。

烏帽子岳の登山は比較的なだらかなコースなので登山初心者でも楽しめ、

火山の成立ちや様々な高山植物を学べるとても楽しいコースです。

晴れていれば山頂からは富士山、南アルプス、浅間山と360°の眺望も広がります。

この地域は湯の丸山のレンゲツツジが有名ですが、ムラサキヤシオツツジもお忘れなく!

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2018年06月11日白山の夏山シーズン準備!甚之助避難小屋の清掃等をしました♪

白山国立公園 大石佳織

皆さん、こんにちは。
石川県白山市白峰、標高約500mにある白山自然保護官事務所では、夏鳥のアカショウビンの「キョロロロロ」という鳴き声が今週から聞こえるようになりました。白山にはいろんな鳥がいるなぁと、日々仕事をしながら実感しています。
アカショウビン
(アカショウビン。打波川(福井県大野市)で昨年撮影)

さて、6月2日(土)にパークボランティアの皆さんと白山の石川県側の登山道「砂防新道」沿いにある甚之助避難小屋の清掃などをしてきました!毎年恒例となっているこの活動では、7月1日の夏山開山祭を前に、登山者の皆さまを迎える準備として、看板の設置や標高2,000m付近にある甚之助避難小屋の清掃などを行っています。

設置する看板や工具、掃除用具などを参加者で分担して担ぎ、ホトトギスやクロジなどたくさんの野鳥の声が響き、サンカヨウやニリンソウなどが咲く登山道を登りました♪
ニリンソウ
(砂防新道で出会ったニリンソウ。標高1,750mの別当覗で6月2日撮影)

まず、砂防新道の一方通行区間を案内する看板の設置を行いました。秋に積雪による破損を防ぐために取り外した看板を担ぎ上げ、再び設置する作業です。重量も長さもある看板を運ぶには本当に体力が必要で、協力してくださる皆さんにはいつも感謝です。
重くて長い看板を担いで登るパークボランティア
(急な登山道を重い看板を担いで登ります)
なお、砂防新道の下り専用路は土砂が流入しているのが確認され、現在、通行することができません。このため、登りも下りも同じ登山道(登り専用路)を通行するようお願いしています。※これにともない、担ぎ上げた看板は、まだ部仮設置のままです。

次に、環境省が設置した道標のうち、文字が消えてしまっているものを補修をしました。雪で表面が削られていくので、春になると文字が消えている看板が雪の中から姿を現します。このため、毎年シールで補修をしているんです。
道標の補修
(補修作業中。撮影:パークボランティア)
白いシールが今年、新たに補修された部分。ちょっと白い部分が目立つけれど、行き先や距離がはっきりわかるようになりました。

そして、甚之助避難小屋ではお掃除です!
今年はお天気がよかったので、最初に毛布を天日干し♪

(湿った毛布を日光と風にあてました♪ 撮影:パークボランティア)
続いて、窓を開けてホコリを払い、拭き掃除。
床も梁も拭きます。

(パークボランティアの皆さんはとても手際よく掃除をしていきます!)

夏山シーズン用トイレの共用が開始されるまで、もうしばらく活躍する冬期トイレも清掃しました。

(トイレもきれいに!)
甚之助避難小屋や中飯場のトイレ(標高約1,300m付近)では水場の利用がまだできないので、清掃用の水はペットボトルなどに入れて担いで上がっています。清掃中、登山者の皆さまには小屋の利用に関してご不便をおかけしたが、ご協力ありがとうございました!


そして、いつも困ってしまうのは避難小屋のゴミです。
ほとんどの方はゴミを持ち帰ってくださっているのですが、中には放置する人がいるようです。カップ麺やお菓子の袋、ガス缶・・・様々なゴミが小屋に放置されていました。

また、小屋に荷物を保管されている方も・・・。避難小屋は個人のロッカーではありません。皆さんに気持ちよく利用していただくために、避難小屋にゴミを放置したり、頻繁に登るからといって個人的な荷物を長期で保管したりするのはご遠慮ください。

快適な避難小屋の環境を保つには、どうしても皆さまのご理解とご協力が必要です。どうぞよろしくお願いいたします。


*** 登山者の皆さまへ ***********************
白山はまだ夏山ではありません。
甚之助避難小屋より上はまだ雪が多く、冬山装備と十分な経験と技術・体力が必要です。ご注意ください。
***********************************



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2018年06月11日一目五山32選の写真展開催しています!

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子

じめじめが続いてなんだか毎日すっきりしないですね・・・。

そんな中、6月11日(月)は写真展の設営を行ってきました。

01ぎゃらぷら設営中

 

恒例となってきた八十二文化財団のギャラリープラザ長野が会場です。

02ギャラプラ入口です

 

今回展示している写真は昨年度開催した

「一目五山フォトコンテスト」の32選に選ばれた作品の一部です!

03一目五山32選の写真達

 

一目五山ってなに?どんな写真が選ばれてるの?

気になる方は是非足を運んでみて下さい。

04ギャラプラへかもん!

(八十二銀行ATMのすぐうしろが会場です。)

 

◆詳細

会期:6/12(火)~6/22(金)

時間:10時~16時(土日祝日は休館)

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2018年06月11日*乗鞍山麓五色ヶ原の森 開山祭&現地視察会*

中部山岳国立公園 丸山由起子

平湯からこんにちは。

 

ちょっと前のことになってしまいますが、5月20日に岐阜県の乗鞍岳山麓にある五色ヶ原の森の

開山祭と現地視察会に参加しました。

 

<開山祭の様子>

 

五色ヶ原の森は乗鞍岳の溶岩台地になっていて、溶岩と溶岩の隙間が多いため空気がたまりやすく、

冬に冷やされた冷たい空気が隙間から外に流れ出して夏でも涼しいのです。 

そのため実際の標高は1500mほどですが、標高2000mくらいの植生を見ることができる場所に

なっています。

 

下の写真のように溶岩が積み重なって塊になっているような状態を地元ではゴスワラと呼んでいて、

このような岩が積み重なった隙間に空気がたまります。

<ゴスワラ>

この岩の隙間から冷たい風が流れてきて、まるで天然のクーラーのように涼しいんですよ。

  

今回の視察では五色ヶ原の森のガイドさんの案内でシラビソショートコースを歩きました。

 

「フキノトウは大きくなっても葉っぱを天ぷらにするとおいしいよ。

茎もポキッと折れればまだ十分柔らかいから冷たい流水にさらしてアクをとると

おいしく食べられるよ。」

【ご注意】五色ヶ原の森は国立公園内ですので、みなさんがフキノトウを取るのは

別の場所でお願いしますね。

 

「シラビソの幹にある小さな膨らみを指でつぶすと香りのある液が出てくるから、ガイドをしていて

へばってしまった人なんかがいると、それをこめかみにちょこっとつけたり、なめたりして

気付け薬みたいに使うんだ。 山ではそこにあるものでなんとかしないといけないことも多いからね。」

私もつぶしてみました!

感覚は人それぞれですが、私は柑橘系とミントが混じったような爽やかな香りを感じました。

それをちょっぴり唇につけてみたら、ずいぶんと長い時間スーッとした感覚がありました。

でもこの液にはヤニ成分が含まれていてかなりべたべたするので、液に触るのは

ほんのちょっぴりがおすすめです。

 

「クリの木はコケが付きにくいから、木道なんかに使うと滑らなくていいんだよ。」

 

 

地元の歴史や生活、乗鞍の自然や山で生きる知恵などを聞きながら歩く森の中は

新しい発見が多かったです。

 

そして視察会のフィナーレにはそれにふさわしい景色が眼前に広がりました。

<布引滝>

 

五色ヶ原の森は入山者数を制限して自然を保護しています。

そのため完全ガイド制になっていて予約が必要ですので、詳しくは乗鞍山麓五色ヶ原の森の

ホームページをご参照ください。

○ 五色ヶ原の森HP <http://goshiki2004.com/ 

また昨年の記事もご覧下さいね。

http://chubu.env.go.jp/blog/2017/05/post-352.html

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