2018年2月16日
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2018年02月16日立山町の雪
中部山岳国立公園 中山博人
こんにちは、立山自然保護官事務所の中山です。
約2ヶ月半ぶりの日記となってしまいましたが、元気に除雪と事務仕事を頑張っています。
2月の3連休明けに出社したときは、公用車が雪に覆われて真っ白になっていました。
【雪に埋もれた公用車】2018年2月13日撮影
この日は出勤して早々に1時間半駐車場の除雪、そして夕方には1時間半庭木等の除雪を行いました。
庭木の除雪の際には、まさか腰まで埋まるとは思いませんでした。(苦笑)
除雪と言えば、1月30日から立山黒部アルペンルートの除雪が始まりました。
富山県の地元紙・北日本新聞の記事によると、1月30日時点で立山駅周辺の積雪は2m(昨年より40cm多い)、室堂の積雪は何と8m(昨年より2m多い)とのことです。
標高475mの立山駅周辺から標高2450mの室堂まで標高差約2000m、全長約31kmを除雪するのですから、とても大変な作業かと思います。
道路の除雪は進んでも、アルペンルート開通前はご覧のような積雪量です。
【昨年のアルペンルート開通前の様子】2017年4月6日撮影
昨年のアルペンルート開通前、美女平より少し標高が高い場所でも、除雪車より高い積雪がありました。
私たちが立山黒部アルペンルートを安全に利用できるのも、このように除雪をしていただいている方々のおかげですね。
今年は各地で記録的な大雪があり、大変な思いをされている方も多いことと思います。
歩行や運転、除雪の際は十分にお気を付けください。
2018年02月16日乗鞍畳平クマ対策研修会を開催しました
中部山岳国立公園 丸山由起子
平湯からこんにちは。
乗鞍畳平は雪に覆われ乗鞍スカイライン・乗鞍エコーラインとも冬期閉鎖し、
山はしばしの眠りに入っています。
しかし来たるシーズンを迎える準備として、平湯自然保護官事務所では、
先日、高山市丹生川支所で乗鞍畳平のクマ対策研修会を開催いたしました。
講師はNPO法人Wildlife Service Japan理事長の森元 萌弥(もりもと ともや)氏です。
森元氏はクマによる被害の管理を専門とされており、たくさんの有益なお話を伺うことができました。
乗鞍畳平では2009年にツキノワグマによる人身事故が発生し、メディアでも大きく
取り上げられましたのでご記憶の方も多いかもしれません。
乗鞍畳平で観光に携わる方々は、ツキノワグマへの対応に大変気を遣ってらっしゃっています。
今回の研修でも皆さん大変熱心に話を聞いて下さっていました。
2009年の事故で、「ツキノワグマは怖い=ツキノワグマがいる乗鞍畳平は危険」と
思われた方もいるかもしれません。
けれど、
「ツキノワグマの性質や乗鞍畳平の地域特性を正しく理解し、必要な予防策を講じれば、
ツキノワグマは危険な存在ではないし、乗鞍畳平が危険な場所でもない。
そして、そういった情報を積極的に広く発信するべき。」
というお話を今回の研修で聞くことができました。
そんなお話のいくつかをご紹介しますね。
<ツキノワグマについて>
○ ツキノワグマとヒグマでは被害の重篤性が異なる。ヒグマの方がより甚大。
→ 本州にいるのはツキノワグマです
○ 慎重な性格で、人間を「怖い」存在として認識しているため基本的には接近を避ける。
→ 人間を襲うのは身を守るためです
○ 人間に見つからないように隠れることがとても上手い。
(見えていなくても生息地ではどこかに隠れているかもしれない)
→ クマ鈴やラジオ、複数人で会話しながらなど、人間の存在をクマに気付かせることが
クマと人との適切な距離を維持するのに有効です
○ パニックを起こさせないことが重要。
→ 刺激しなければ安全です。
○ 距離によってクマの反応は異なる。
→ 100m以上の距離をとりましょう
<乗鞍畳平の地域特性>
○ 標高が高く植物の芽吹きが遅いため、夏季にクマのエサとなるものが多い。
→ クマは「植物」を食べに乗鞍畳平に来ています
○ クマの自然な生息地であり、昼間でも移動・採食を行っている。
→ 人間側がビジターですので、人間が気を遣わないといけません
○ 比較的開けた地形なので人間もクマも互いの存在に気付きやすい。
→ 隠れる場所がないのでパニックになるリスクが高いです
以上のようなことをご理解いただき、危険を避ければ、
乗鞍畳平は 「自然な状態のツキノワグマを観察できる希少な場所」
であるとも言えます。
本当に普通にいるんですよ。
写真は乗鞍スカイラインの車道脇で植物やアリ等を食べているツキノワグマです。
こんな風に車道脇に突然ツキノワグマがいたりします。
自転車等で通りかかったような時は、むやみに停まらず、近づき過ぎず、静かに離れましょう。
写真撮影するような場合も100m以上は離れてください。
ツキノワグマと仲良くつき合っていきましょう!
2月16日(金)は打ち合わせフィーバー!
午前中は信濃小中学校へ伺いました。
信濃町にある唯一の学校で、小中一貫校です。
学校の活動の中で環境省が協力出来る部分はないか・・・
まずは、お互いの取組の紹介をしました。
「来年度、農業体験に合わせて外来植物の駆除をやったらどうか」など
話は広がり、私たちとしても嬉しい繋がりができました!
今回、この場をセッティングして下さったのは、
信濃町の地域おこし協力隊員として、就農を目指している新井さん!
ありがとうございます!
午後は、飯綱高原のオトナリハウスで
来年度以降の飯縄山南登山道整備の方向性について話し合いを行いました。
地域で継続した取組ができるように、
仕組みや体制を作ることを確認しました。
ところで・・・オトナリハウスの天井に使われている柱・・・
建設時に地域の方が沢山関わっており、色々なコメントが書かれていました!
4年目にして今さら気づきました!笑