ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年11月

17件の記事があります。

2017年11月13日雨飾山、携帯トイレブースを撤去してきました。

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子

11月6日(月)、小谷(おたり)村の雨飾(あまかざり)山で10月に設置した携帯トイレブースの撤去をしました。

 

11月ともなると雨飾山の登山道は凍っています!ツルツルです(゜Д゜;)

01足下凍ってます

 

雪が積もったブナ平は、葉のある時期とは少し違った雰囲気です。

02初冬のブナ平

 

携帯トイレブースにも雪が♪

03雪をかぶったトイレブース

 

中からの景色も冬らしくなっています。。。

04空もとってもキレイ!

 

さぁ解体開始です!

05解体開始

 

解体したブースはこの場所で冬を越して、来年雪が溶けてから再び設置する予定です。

06雪対策

 

木にくくりつけて越冬させるパーツもあります。

07木にくくりつけることも

 

ふか~~い雪に覆われる雨飾山ですが、来年も組み立てられますように!

無事越冬できることを祈ります・・・。

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2017年11月08日子どもパークレンジャー @乗鞍高原

中部山岳国立公園 丸山由起子

10月29日に乗鞍高原で子どもパークレンジャーを実施しました。

参加してくれた小学生13名は地元、乗鞍高原と白骨温泉のキッズたちです。

 

今回、企画・運営は信州・乗鞍グリーンツーリズム推進協議会にお願いし、

ボランティアスタッフとして地元のNPO法人北アルプスネイチャートラストの方々も

協力して下さりました。

 

まずは、長野県乗鞍自然保護センターを見学。

乗鞍の自然や地形、住んでいる動物たち、昔の生活などについてセンター職員の方に

お話をしていただきました。

 

現在では中部山岳国立公園となっている乗鞍山麓は、昔、里山として利用されていました。

とくに一の瀬周辺は、ソバ畑が作られたり、ワラビを採ってワラビ粉を作ったり、

牛が多数放牧されていたりと、人の営みが活発な場所でした。

また、木は切られ、燃料として使われていました。

そのため、その時代の一の瀬は高い木が少ない半自然草地で、高原景観の広がる

場所だったそうです。

 

人の営みと自然がつくり出した高原景観が残る地域、それが国立公園として指定された当時の

乗鞍高原だったのです。

しかし、ソバ畑が無くなり、木の芽生え等を食べる牛がいなくなり、木が燃料に使われなく

なって、次第にシラカンバなどの樹木が増えてきて、現在は半自然草地の高原景観が

変わってきてしまっています。

 

そんなわけで今回は、「乗鞍高原一の瀬の高原景観を守ろう」ということをテーマに、

子どもパークレンジャーのみんなに活動してもらいました。

 

天気が良ければ一の瀬園地でシラカンバの幼木を切る予定でしたが、雨降りだったので、

伐採したシラカンバの使い道について考えました。

 

使い道その1は、クラフト作り。

シラカンバの輪切りをカナヅチで適当に割って小さくし、それぞれ好きな形の木片を

紙ヤスリで磨きます。

最初はザラザラだった木片が、一生懸命磨いてツルツルになったね。

クルミの実から油を出して塗るやり方も教えてもらって、さぁ完成!

想像をふくらませて、これはバウムクーヘンだよ!これは鳥!などなど、

みんな自分だけのオンリーワンの形を楽しんでいました。

  

使い道その2は、「クッブ」というスウェーデン発祥の木を使ったゲームをやってみました。

カラダを動かすことが大好きな子どもたちは大はしゃぎ。

こんな風な木の使い方もあるんだね。

 

 

今回参加してくれた子どもたちが、これを機会に、乗鞍の自然の大切さや、人間の営みと自然の

関係などをちょっぴり気にしつつ、これまで以上に自然に親しんでもらえるようになると嬉しいです。

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2017年11月07日アクティブレンジャー写真展開催中 @新穂高温泉

中部山岳国立公園 丸山由起子

西穂高岳の玄関口、新穂高ロープウェイのしらかば平高原駅にてアクティブレンジャー写真展を

開催しております。

終点の西穂高口駅からの眺めを楽しまれた帰りには、乗り換え駅であるしらかば平駅周辺で

のんびりとお過ごしいただき、写真展にもぜひお立ち寄りくださいね。

長野自然環境事務所管内のアクティブレンジャーが昨年度撮影した活動風景やおすすめの景色の

写真を展示しております。

 

 

  開催期間: 11月2日(木)~11月28日(火) ※入場無料

  開催場所: 新穂高ロープウェイしらかば平駅 1階ギャラリー「飛騨乃風」

  時間:   9:00~16:30 ※無休

  

しらかば平駅は鍋平高原にあり、とても景色の良い場所です。

(11月1日撮影)

 

 

ロープウェイに乗ると紅葉を足元に見ることができます。

ただ紅葉は、上記写真の撮影日11/1は見頃でしたが、もう終盤~終わりかと思います。

けれど雪を頂いた北アルプスの眺めは素晴らしいですし、夕日を見ることができる

サンセットロープウェイを期間限定でやっているようです。

詳細は新穂高ロープウェイのHPにてご確認ください。(http://shinhotaka-ropeway.jp/

 

また、周辺には温泉やビジターセンターもあり、ビジターセンターにはマツボックリや木の枝など

自然素材で気軽にクラフト(有料)をすることができるスペースもあります。

世界にひとつの自分だけのお土産を作られてはいかがですか?

 

 

そして、近隣のおすすめビュースポットはアルプス大橋とその近くにあるヘリポートです。

車でビューンと行けて、お手軽に素晴らしい景色を見ることができますよ。

アルプス大橋のたもとより(11月1日撮影)

  

 

ヘリポートより(11月1日撮影)

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2017年11月07日湿地の植物観察会

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

以前にもこのAR日記でお伝えしましたが、

伊勢志摩国立公園の南伊勢町押渕地区には良好な自然の残る湿地があります。

ここで11月5日(日)に横山ビジターセンターの自然観察会として

植物観察会と今年度実施した植物調査の報告会を行いました。

この湿地では12種の絶滅危惧種が記録されていますが、

そのうち2種は近年消滅してしまいました。

植物観察には遅い時期でしたが、

それでも7種の絶滅危惧種を観察することができました。

湿地内を流れる水路では、ヒメコウホネやヒメミクリ、

ミズトラノオ、ヒルムシロなどの水草が群生していますが、

最も旺盛に繁茂しているのは外来種のコカナダモです。

ここに生育していたアサザが消滅した要因の一つに

コカナダモの影響が考えられています。

ここは湿地内でも遷移が進んでハンノキが大きく成長した場所です。

地面の乾燥化が進んで湿地の植生ではなくなった場所もありました。

また、ここには外来種であるホテイアオイの大群落も見られました。

ゴマシオホシクサです。

丸い頭花がとてもかわいらしいです。

ナガバノウナギツカミです。

夏にはほとんど目立たない植物でしたが、

ピンク色の小さな花があちらこちらに見られました。

押渕地区の湿地は元々水田だった場所です。

この場所の自然を守るためには、ある程度人の手を加えて管理し、

植生の遷移を止めてあげる必要があると思います。

また、侵入した外来種をどうやって駆除したり管理したりするのか、

地域の住民や自治体と一緒になって考えていく課題もたくさんあります。

志摩自然保護官事務所としても今後も関わり続けていきたいです。

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2017年11月06日飯縄山で登山道整備講習会

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子

利用者の増加や集中的な豪雨などにより、登山道の浸食が進んでいる飯縄山。自然に負荷をかけず、どんな手入れを行っていくのが適切か、またどのような管理体制を作るのか、地域では悩んでいます。

 

そこで!北海道の大雪山で「近自然工法」を用いて登山道整備を行っている岡崎氏を講師にお招きし、11月1日(水)に講習会を開催しました!

01岡崎さんから説明うける

 

今日は人もいっぱいいることだし・・・まずは荷上げから・・・

02みんなで荷あげ

 

私も一本かついで登りました!イエーーイv(^▽^)v

03前田も荷あげ

 

現地に着いて、まずは施工方法や自然の見方の説明を受けます!

04まずはレクチャー

 

次に実践!

05実際やってみましょう!

 

さて・・・作業すること3時間・・・。どんな仕上がりになったでしょうか?

まずは施工前(ビフォアー)の写真をご覧下さい。

06ビフォアー

 

こちらが施工後(アフター)!!ジャジャー-―ン!!!!

07アフター

 

素敵な道になりました!みなさん実際に歩いていみて、「歩きやすい!」と感動♪

 

「やる前はイメージできなかったけど、やってみたら資材や施工のイメージがよくわかった。」「杭を打たない施工は新鮮だった!取り入れていきたい!」などなど・・・

みなさん多くを吸収できたようで大変嬉しかったです(^▽^)!!!

他にも、「次は○×の場所で近自然工法を・・・」などさっそく応用法を考えていました。

 

作業後には他地域の事例などを見せていただき、とても充実した一日になりました!

08〆の事例紹介

 

登山道の管理体制について、飯綱高原と戸隠地域の方がお互いに意見を交わすなど、交流を持てたのも良かったです。

今回施工した場所もどんな風に変化して馴染んでいくかが楽しみです♪

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2017年11月02日イタセンパラ保護増殖事業

中部山岳国立公園 中山博人

こんにちは、立山自然保護官事務所の中山です。

いつもは山に行ってばかりの私ですが、珍しく川に行ってきました。

環境省長野自然環境事務所では、希少種の生息環境の保全を図るため、「イタセンパラ」の生息地における特定外来種の駆除を実施しています。

イタセンパラについては、下のページもご覧ください。

http://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/itasenpara.html

【イタセンパラ】10月25日撮影

イタセンパラ

手前の魚が、イタセンパラです。

イタセンパラは環境省レッドリストで絶滅危惧IA類に分類され、種の保存法で国内希少野生動植物種に指定されています。

漢字で書くと「板鮮腹」、板のように平べったく産卵期には鮮やかな色になることからこの名前がつけられました(ちなみに、奥の魚は「ミナミアカヒレタビラ」で同じく環境省レッドリストでIA類に分類されています。)。

富山県氷見市では、富山大学との連携研究室「ひみラボ」を拠点に、イタセンパラの調査、保護、啓発活動等を行っています。

今回は天敵となるオオクチバスの駆除調査に同行し、イタセンパラの生息地の状況や現地の取り組みを確認しました。

氷見市教育委員会の学芸員の方やNPO法人 BIOクラブの代表の方に、駆除を行っている2つの河川に案内していただきました。

【地引き網によるオオクチバス駆除作業の様子】10月25日撮影

地引き網によるオオクチバス駆除作業

イタセンパラが生息するためには、エサとなるプランクトンや卵を産みつける二枚貝が生息していることが重要です。

イタセンパラは秋にイシガイ等の二枚貝に卵を産み付け、貝の中で仔魚(しぎょ)にふ化して冬の間を過ごします。

春になり、貝から出てきてからは動物プランクトンや植物プランクトンを食べて成長します。

【イシガイ】10月25日撮影

イシガイ

川での駆除作業後は、イタセンパラ保護池に案内していただきました。

イタセンパラの保護増殖を行うとともに来訪者が自然と触れあえることができる施設であり、イタセンパラが住みやすくするための環境を整備しています。

【イタセンパラ保護池】10月25日撮影

イタセンパラ保護池

ひみラボ内にある「ひみラボ水族館」では、イタセンパラやその他淡水魚等の生態展示、事業の取り組みを紹介した展示等が見られます。

ぜひ訪れてみてください。

詳細はウェブサイトをご覧ください。

https://sites.google.com/site/himilab/

【ひみラボ水族館】10月25日撮影

ひみラボ水族館

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2017年11月01日【報告】日光川不法投棄ゴミ撤去活動

国指定藤前干潟鳥獣保護区 管理者(名古屋自然保護官)

台風が過ぎ去り、スカッと晴れたと思ったら、ぐーんと寒くなりましたね。

でも、そんな日は藤前干潟の夕日がとっても美しく見えるんですよ。

そんな夕日の美しい藤前干潟からこんにちは、アクティブレンジャーの西部です。

さて、前回のAR日記で、私は1021日に藤前干潟の大規模な清掃活動が行われることを告知していましたが、台風21号の影響で残念ながら中止となってしまいました。その後には台風22号も影響し、藤前干潟には様々なものが流れ着いていました。

ここのところ、なかなか晴れる日がなかったので、今回ご紹介する活動も心配していたのですが、ようやくスカッとした青空が見えて、活動日和となり、無事に活動を終えることが出来ましたので報告したいと思います。

藤前干潟鳥獣保護区内 日光川不法投棄ゴミ撤去

藤前干潟には、庄内川、新川、日光川の3本の川が流れ込んでいますが、その一つ、日光川の左岸堤防で、1031日(火)に愛知県産業廃棄物協会の名古屋支部と、愛知県、名古屋市、 中部地方環境事務所が協力し、ゴミの撤去活動を行いました。ここでは堤防の直下に簡単に下りられるようになっていないため、重機や廃棄物の専門家の協力が無いとゴミの回収や処分が出来ないところなのです。

愛知産業廃棄物協会、名古屋市、愛知県、中部地方環境事務所

まずは、参加者全員で、記念撮影、さあ、ゴミ拾いにがんばるぞー。

ペットボトルのゴミで埋もれている現場

昨年度も実施したゴミ撤去作業ですが、やはり1年で不法投棄されたゴミや漂着したゴミが一杯になっていました。ゴミ拾い開始直後の状態。ペットボトルのゴミ捨て場かと思うほど溜まっていますね。

堤防上に重機をあげる

堤防上に愛知県産業廃棄物協会の方がこのような重機を用意してくれました。

ゴミ拾いは人力です

堤防下では各自でゴミを集め、可燃・不燃・粗大ゴミに分別し、フレコンバックに詰めて、これを重機で運び出します。この場所は人が簡単に入れる場所ではないので、こうした重機でないとゴミを運び出すのも一苦労です。

吉塚AR

必死でゴミを拾う吉塚AR(手前側)を激写。

不法投棄されたタイヤの山と流れ着いたライターの山

不法投棄されたタイヤの山、カゴに集められているのは使い捨てライター

参加者の方々が一生懸命活動した結果、可燃ゴミ1,860kg、不燃ゴミ1,610kgのゴミが回収されました。その他に、写真に写っているタイヤ等、ゴミ処理施設に直接搬入できなかったゴミもあります。参加されたみなさん、ありがとうございました。

こうした不法投棄ゴミや漂着ゴミの問題は、藤前干潟鳥獣保護区全域で問題になっています。

流れ着いたゴミがヨシ原などにからんで堆積し、回収しても回収しても下からどんどん出てくる状況です。

さてこれをどうしたらいいんだろうか?と思っていただいた方もいらっしゃるかもしれませんね。

何か行動をしたい、と思われた方は、ぜひ河川のクリーンアップ活動などに参加し、お住まいの地域の河川にどれくらいゴミが溜まっているかを体験してみてください。もしかすると、以外にキレイかもしれませんし、思っていた以上に汚いかもしれません。

出来ることなら、藤前干潟のような最下流の場所でもゴミ拾いをしてみてほしいのです。上流ではキレイな河川でも下流部ではどうでしょうか。

出前講座でも、ゴミは自然にわいてくるものでは無く、人が捨てたもの、捨てる人が減って拾う人が増えればきっとゴミが減って自然環境が守られると説明していますが、今後も、こうした問題についての啓発活動もしていけると良いなぁと思います。

アオアシシギ

せかせかと餌を求めて歩き回るアオアシシギ

●藤前干潟の今後のイベント

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□□ 稲永ビジターセンター 環境学習プログラム     □□

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 藤前干潟講演会【カヤネズミ~草地に生きる小さな哺乳類~】

 ヨシ原に棲んでいるとっても小さな可愛らしいネズミ、

 「カヤネズミ」って知っていますか?

 なごや生物多様性センター研究員の野呂達哉氏を招いてお話を聞きます。

 講 師:野呂達哉氏(なごや生物多様性センター研究員)

 日 時:平成29年11月23日(木・祝)13:30~15:00

 場 所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)

 対 象:一般(幼児~大人)

 定 員:30名

     ※事前申し込み先着順、当日空きがある場合当日参加可

 参加費:無料

 申込み・問合せ先:稲永ビジターセンター(TEL:052-389-5821)

 主催等:環境省中部地方環境事務所

     藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業

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□□ 藤前活動センター 環境学習プログラム     □□

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 【石ころ干潟観察会② ~石ころ干潟のガタモンを探せ!~】

 泥の干潟とは一味違った石ころ(礫)干潟。小さな生きものガタモンを

 探しに出かけましょう!

 8月の観察会の続編、センター企画展「ガタモン・ワールドにようこそ!」とも

 リンクした内容で、楽しく学ぶことが出来ますよ!

 日 時:平成29年12月3日(日)10:00~12:30

 場 所:藤前活動センター(名古屋市港区藤前2丁目202)

 対 象:一般(幼児~大人)※小学3年生以下は保護者同伴

 定 員:20名(先着順)※先着順

 参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料

 申込み・問合せ先:藤前活動センター(TEL:052-309-7260)

 主催等:環境省中部地方環境事務所

     藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業

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