2017年9月
24件の記事があります。
2017年09月21日いいづな歴史ふれあい館と北国街道
妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子
先日、妙高戸隠連山国立公園連絡協議会の歩く利用部会で、
ロングトレイルの路線として飯綱町から信濃町にかけて北国街道を通る案がでました。
北国街道は北国(今の北陸地方)から江戸への物流や参勤交代のルートとして栄えてきた道です。ロングトレイルでもこの旧道を歩こうという案がでたのですが、歩いて楽しいのはどのルートか詳しくありません。
そこで専門家の方にお話を伺おうと、9月14日(木)に飯綱町にある「いいづな歴史ふれあい館」を訪ねました。
飯綱町の小玉地区には「小玉こどう会」という会があり、そこで小玉地区を通る北国街道のマップを作成したり整備をしているという情報など非常に参考になるお話のオンパレード!
北国街道以外にも、妙高戸隠連山国立公園が上信越高原国立公園だった頃、
なぜ国立公園に指定されたか、その時代背景などについても伺うことができました。
今回ここで伺ったお話は、今後の歩く利用部会などにも活かしていこうと思います!
ふれあい館のまわりでは沢山のりんごが赤く色づき始めています。
もうすぐリンゴの季節(その前にブドウ)♪♪♪楽しみです♪
2017年09月19日安曇小学校上高地学習~5・6年生の木道修繕活動~
中部山岳国立公園 佐藤怜子
少し前の話になりますが、9月6日(水)に地元の松本市立安曇小学校5・6年生の上高地学習を行いました。
6年生は昨年に引き続き外来植物に関してしっかり学習してきたので、今回は、今までとはちょっと違って、傷んだ木道を修繕する活動を行いました。木道の穴の空いた部分に、上から板を貼って塞ぐ簡易な修繕方法です。
今日の活動内容を話した後、活動現場まで歩く中で、児童たちは「あ!ここ修理してあるよ。」「お!こっちも修理してあるよ。」と、ところどころで木道の修繕か所を発見。
以前、同じ木道を歩いた時、誰も修繕か所に気を留めていませんでした。違う活動を行うことによって、目線をこれまでと少~し変えてみると、今まで気が付かなかったことに気付くものですね(^^)
さて、活動現場へ着き、実際の穴を見てみました。自分の足を上に重ねて「危ないよ。」「足が穴に入って落ちちゃう。」と歩く人の立場で危険を考えてから、修繕活動開始!
【6年生で協力して板を1枚貼りました】
【5年生で協力して板を1枚貼りました】
【最後に自分たちで修繕した木道の上で記念にパシャリ】
雨の中での活動でしたが、みんなよく頑張りました!
その後、雨のため予定を変更して、木片に焼きごて(電気)を押す体験を行いました。
私たちの仕事の中で、現場で使用する物に焼き印を押したりすることもあるという話をしてから(みんながいつも使用している外来植物除去の道具も「環境省」の焼き印が押してあるのですよ)、一人一個ずつ作成しました。
【どきどき・・・うまく押せるかな!?】
今後も、様々な活動を通して〝中部山岳国立公園上高地学習〟を持続させていけたらいいなと思います。
最後になりましたが、今回はちょっと大変な活動でしたが、インターン実習生や担任の先生方のご協力のおかげで無事に活動できました。ありがとうございました。
2017年09月14日安全に楽しんで欲しいから
上信越高原国立公園 アクティブレンジャー 小林映絵
先日、国設軽井沢野鳥の森に訪れる皆さんの安全確保のため、落枝の恐れのある樹木の枝打ちを行いました。
ただ、場所は高所作業車などが進入できない遊歩道沿い・・・そこに救世主が!!身一つで作業が出来るという "空師(そらし)"の水野俊哲さんに作業を行っていただきました。
足にはノコギリ、腰にチェーンソー。もう、すでに姿からして格好良すぎです。
ロープを活用し、まるで忍者のようにスルスルと木を登っていきます。
あっという間に12mほどの高さに!!
いよいよ、伐採作業となり、チェーンソーの出番です。
枝の様子や周囲の状況を確認しながら安全に作業を行います。
一見、細くて短い枝も地面に落ちるとかなりの音と振動を感じました。
事前に、樹木医でもある水野さんとともに、枯れるなどして落枝の危険のあるものをチェックし伐採しましたが、枯れているといえど、その衝撃はかなりのものがありました。
軽井沢野鳥の森には多様な生きものが生息しており、その名の通り多くの野鳥も確認できます。これからの季節(葉が落ちる秋)が野鳥を観察しやすいそうですよ(o´∀`o)
今回の作業が、皆さんの快適な散策や野鳥観察などにつながればうれしいです☆
ちなみに"空師"とは、10~20m以上の高い木に登ってチェーンソーなどを巧みに操り枝打ちなどを行う職人さんのことで、昔は木よりも高い建物がなく空に一番高いところで仕事をする様子からそのような職名がついたそうです。
今回、昔ながらの技法を目の前で見られたことの感動を覚えました。水野さん、ありがとうございました!!
2017年09月14日H29年度第1回の幹事会は飯綱町で!
妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子
9月11日(月)、妙高戸隠連山国立公園連絡協議会のH29年度第1回幹事会を開催しました。幹事会で恒例となっているのが、現地視察!
この協議会は市町村などの枠を超えて国立公園を盛り上げていこう・・・という趣旨のもと参集されています。まずはお互いの地域をよく知りましょう。ということで、会議の前に現地視察を行っています。
今回の開催地、長野県飯綱町にある、霊仙寺湖と飯綱東高原オートキャンプ場へ視察に行きました。
「むれ温泉天狗の館」を含む霊仙寺湖周辺の施設を管理しているオーガニックリゾートさんに、現地の取組状況などご説明いただきました。
こちらのキャンプ場ではいち早くグランピングなどを取り入れており、みなさん興味津々!
グランピングのテントの中はこんな風になっています。豪華!!!
霊仙寺湖畔はなんといっても「一目五山(ひとめござん)」の好展望地!天気はあいにくですが、少し山も見えました。
視察のあとはみっっっっっちり会議。
なかなかの長丁場&難しい話だったのでみなさんの顔も難しくなっていきます・・・。お疲れ様でした・・・(´ω`;)
協議会では、現在「一目五山フォトコンテスト」を開催中です!
国立公園外から撮った写真もOK!5つ山が写ってなくてもOK!
飯綱町からは「一目五山」がとってもきれいに見えます!ぜひぜひとっておきのスポットを写真に撮って応募してみて下さい!
★妙高戸隠連山国立公園のフォトコンテスト実施中
期間:平成29年9月1日(金)~11月15日(水)
詳しくはこちらで確認!
2017年09月13日最近の藤前干潟は。
国指定藤前干潟鳥獣保護区 西部理恵
藤前干潟からこんにちは、アクティブ・レンジャーの西部です。
今日はすっきりとした秋空が広がる藤前干潟ですが、週末には天気が荒れ模様のようです。
せっかくの連休なので、少しでも晴れ間が続くと良いですね。
それではさっそく、最近すっかり秋めいてきた最近の藤前干潟の様子をご紹介しましょう。
干潟の上では、小さな生きものたちが活発に動き回る様子が見られます。干潟の上をよーく目を凝らして見ると、小さな小さなトビハゼがあちらこちらに!とても小さく、干潟と同系色なので見過ごしてしまいそうですが、何かの拍子にぴょんっと飛んで逃げるのでわかります。残念ながら、写真で撮るのは至難の業です。
<上写真:2年ほど前に撮影した同じ時期のトビハゼ>
そして、藤前干潟といえば、渡り鳥たち。だんだんと渡りの鳥たちの姿が多くなって来ているようです。先日、9月10日には環境省が実施している鳥類調査があったのですが、藤前干潟では恐らく初認となるアカアシカツオドリが1羽入ってきたという報告がありました!証拠写真は、お隣、名古屋市野鳥観察館の方がバッチリおさえてくれましたので、そちらをご覧ください。
→名古屋市野鳥観察館ブログ(http://blog.goo.ne.jp/kansatukan)
私はといえば、巡視の時に、初めてホウロクシギを間近に見ることが出来ました!
とはいえ、普通よりも嘴が短く、体も小さめだったため、チュウシャクシギかな?と思ってみていたのですが・・・ちょっと違うなぁと思って野鳥観察館で確認してもらったところ、ホウロクシギだった!というわけです。
まだまだ初心者バードウォッチャー。フィールドですぐにこれっ!とわかるまでには、長い道のりが必要ですね。
見分けるコツは、背中の白い部分とお腹の模様や色など、だそうです。
飛び立った時の写真、わかりますか?上の鳥がチュウシャクシギ、下がホウロクシギです。
この白色部分、飛ばないとわからない、というなんとも難しい識別点ですね・・・
さて、話はかわって、秋といえば、スポーツの秋、読書の秋、食欲の秋!などと言いますが、イベントの秋!でもあります。
今週末(9月16日)には環境デーなごや2017が開催され、稲永ビジターセンターと藤前活動センターのブースも出ます。いろいろな団体がそれぞれの切り口で環境について考え、取り組んでいる様子がわかる楽しいイベントになっていますので、藤前干潟のブースをのぞきつつ、遊びに来てください!
→環境デーなごや2017(http://kankyoday.com/)
ウミネコの成鳥と若鳥。若鳥にあっち行け~と言っているのでしょうか?
この時期、数が増えてきているトウネン。漢字では当年。体がとても小さいので、今年生まれの・・・と言う意味で当年と言う名前なのだそうですよ。
●藤前干潟の今後のイベント
【カニパラダイスへレッツゴー!】
稲永ビジターセンターで、カニを観察する干潟観察会が開かれます。
子どもも大人もカニパラダイスへご招待!
日 時:平成29年9月23日(土)13:30~15:30
場 所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)
対 象:一般(幼児~大人)※小学3年生以下は保護者同伴
定 員:20名(先着順)
参加費:大人200円、小中学生100円、幼児無料
申込み・問合せ先:稲永ビジターセンター(TEL:052-389-5821)
主催等:環境省中部地方環境事務所
藤前干潟ふれあい事業パートナーシップ事業
2017年09月12日「信濃大町 山フェス」 開催されます
中部山岳国立公園 後立山 アクティブレンジャー則武 敏史
こんにちは。
山に関わるイベントの紹介です。
信濃大町 山フェス「北アルプス100年祭」が開催されます。
■9月30日(土)、10月1日(日)
■大町市文化会館ほか
・ホールでは、山トークショー、ゴキゲン山映像の上映、山岳学生サミットなどが行われます。
・各種登山用品メーカーの出展、飲食店の出店などがあります。
・会場受付で配布されるスタンプラリーカードの提示で、街中の店舗で割引等の特典を受けられるようです。
・大町登山案内人組合100周年を記念して開催されるイベント。
詳細は長野県大町市観光公式サイトをご覧ください。
<http://www.kanko-omachi.gr.jp/omachi_blog/2017/09/100930101.php>
大町市や周辺市町村にお越しの予定があれば、「山フェス」も訪問先に加えてはどうでしょうか。
私たちも「環境省山岳写真展示」として、後立山地区の写真を展示します。どうぞお出かけください。
2017年09月12日紫いっぱい飯縄山でトレラン大会
妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子
先週末はしっかり晴れてピクニック日和、いかがお過ごしでしたか?
9月10日(日)に信州戸隠トレランが開催されました。
鼓笛隊の軽快な演奏に見送られて戸隠神社中社をスタート!
自然の中を思いっきり駆け巡るトレイルランニング。
登山道をコースに含まれています。マナー違反や登山者との接触事故などが起きていないか、大会当日に巡視を行いました。
巡視の結果、危ない場所などがあれば"歩行区間"を設けてもらうように大会運営側へ提案することもあります。
ところで、飯縄山の登山道脇には沢山の紫や青の花が咲き乱れていました。
オヤマボクチ(左)やオヤマリンドウ(右)
マメ科の植物(左)や超猛毒!トリカブト(右)も!
すごくパンチの効いたキノコもありました!
ツノシメジというそうですが、「俺に触れたらケガするZE!」という声が聞こえてきそうです(´ω`)
秋は暑さも和らぎ快適に登山ができる時期。ぜひお出かけしてみて下さい!
○一目五山フォトコンテスト実施中です♪
2017年09月08日火山ガスにご注意ください
中部山岳国立公園 中山博人
こんにちは、立山自然保護官事務所の中山です。
室堂周辺では秋らしさを感じるようになってきました。
ウインドブレーカーやフリース等の羽織り物が必須です。
さて、立山室堂周辺の地獄谷では火山ガスが噴出しています。
地獄谷内の歩道は通行止めになっておりますが、地獄谷の近くを通り上から望むことはできます。
地獄谷の近くを歩いたことがある方は、卵が腐ったような臭いを感じることがあったと思います。
火山ガスは、風向きや天候によって濃度が上昇することがあります。
また、人によって感じ方も違い、喘息の方や妊娠中の方等は特に注意が必要です。
火山ガスの影響を弱めるため、お越しの際はタオル等を水で濡らして口に当てることが有効です。
【水場】8月18日撮影
火山ガス情報ステーション横、雷鳥荘近くに水場が設置されています。
室堂ターミナルや火山ガス情報ステーション、各山小屋の電光掲示板の案内も確認して行動してください。
【火山ガス検知器】8月18日撮影
【電光掲示板】
写真はテスト画面です。
火山ガスの濃度の上昇が続いた場合に備えて、室堂山荘から雷鳥沢野営場間の「代替歩道」を整備しています。
室堂山荘側からは、少し一ノ越方面へ向かい左折します。
雷鳥沢野営場側からは、浄土川を渡り右折します(左折すると剱御前・奥大日岳方面です)。
道が狭く、足場が不安定な場所があります。
また、遅くまで残雪があるため、積雪状況に注意してください。
【代替歩道(上:室堂山荘側 8月10日撮影 下:雷鳥沢野営場側 7月27日撮影)】
火山ガスに関する詳細は、長野自然環境事務所のHP(http://chubu.env.go.jp/nagano/post.html)をご覧ください。
2017年09月07日> 歩道の補修作業 @乗鞍高原 <
中部山岳国立公園 丸山由起子
乗鞍高原の環境省直轄歩道(環境省が整備し、維持管理している歩道)の木道・木橋などを
補修してきました。
環境省の直轄歩道・直轄施設の軽微な補修などもアクティブレンジャーの仕事です。
今ちょうど大学生や大学院生がインターンで上高地自然保護官事務所に研修に来ているので、
上高地担当アクティブレンジャー関根さんと一緒に作業を手伝ってもらいました。
今回はちょっと大きな重い資材の運搬などもあり、若い方々のお手伝いが大変ありがたかったです。
大勢で作業したので仕事も早く終わりました。
インターンのみなさん、ありがとうございました!
<作業中>
<作業前・作業後>
まだまだ補修が必要な箇所がありますが、利用者のみなさまに安全に気持ちよく歩いていただけるよう、
これからも尽力してまいります。
ぜひ、秋の乗鞍高原を歩きにお越し下さい。
こんにちは、立山自然保護官事務所の中山です。
先週末から今週にかけて台風18号が上陸し、多大な被害に遭われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
心よりお見舞い申し上げます。
室堂では大きな被害はなく、3連休明けの19日にはすっきりとした青空が広がりました。
さて、山の方では本格的な紅葉シーズンに突入します。
立山では、弥陀ヶ原やそれより標高が高い場所で既に紅葉が楽しめます。
19日現在、見頃とは言えないものの黄色やオレンジ、赤色の葉が目立つようになりました。
弥陀ヶ原では、草が紅葉する「草紅葉」が見られるようになってきました。
他にもナナカマドの葉や実が赤くなってきており、緑色とのコントラストが美しいです。
富山平野や大日連山を眺めながら、弥陀ヶ原でゆっくり過ごすのもおすすめです。
【弥陀ヶ原の草紅葉】9月19日撮影
室堂では、イワイチョウの葉が黄色くなっているのが目立ちます。
今週に入り、チングルマの葉が赤くなり始めました。
【立山の紅葉】9月19日撮影
紅葉だけでなく、動物にも目を向けてみてください。
弥陀ヶ原ではベニヒカゲ、コヒョウモンといった蝶が優雅に飛び回り、室堂ではライチョウの親子やイワヒバリ、ホシガラスといった野鳥が元気に過ごしています。
【コヒョウモン】9月4日撮影
【ライチョウ】9月11日撮影
日中と朝晩の寒暖差が大きくなってきましたので、特に宿泊される方は、ダウンジャケットや手袋等の防寒着を準備されてください。
また、植生に足を踏み入れての写真撮影等はご遠慮いただくようお願い致します。