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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2017年9月 6日

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2017年09月06日> エゾアカヤマアリ @乗鞍いきもの編 <

中部山岳国立公園 丸山由起子

今、外来種のヒアリが話題になっていますが、ここ乗鞍高原にも気の荒いアリがいます。

その名は

  「 エゾアカヤマアリ 」

 

エゾアカヤマアリは名前の通り赤っぽいアリで、ヒアリと色が似ています。

 

けれどこちらはれっきとした日本の在来種であり、環境省の絶滅危惧種Ⅱ類になっているという、

実は貴重なアリです。

開けた日当たりのよい場所を好み、乗鞍高原では一の瀬でよく見られます。

 

遊歩道を歩いているくらいでは気になりませんが、休憩しようと座った石がたまたま巣の近く

だったりすると、「巣に近づくな!」とでもいうように、いっせいにものすごい勢いで

足から登ってきて攻撃されます。

  

ヒアリのような毒針はありませんが、蟻酸(ぎさん)を出すようなのでご注意ください。

 

エゾアカヤマアリは、カラマツの落ち葉などを集めたかなり大きなアリ塚を作ると文献にあります。

けれど私がみつけた巣は、岩に不自然にカラマツの落ち葉がたまったようになっているものが多いです。

 

一見、巣のように見えませんが、巣です。近づいたら攻撃されました。

 

エゾアカヤマアリは本当に気が荒いので、赤っぽいアリがたくさんうろうろしている場所には

近寄らないようにしてくださいね。

彼らの領域に必要以上に踏み込まないこと、それが大切なことです。

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