ACTIVE RANGER

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

RSS

2017年7月

28件の記事があります。

2017年07月20日ストップ・ザ・ヒアリ

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子

今日、長野自然環境事務所でこんなものを見せてもらいました。

ジャジャーーーーン!!!特定外来生物の虫の標本です!!!

01標本

 

左上から順番にヒアリ、アカカミアリ、アルゼンチンアリ、

セアカゴケグモ、ハイイロゴケグモ、ツマアカスズメバチ・コガタスズメバチ(在来)です。

 

ヒアリを拡大すると・・・実物は意外と小さい(どちらもヒアリです)!

ひとつの集団に大小様々なサイズが混在していることがヒアリの特徴のようです。

02ヒアリだよー

 

ちなみに、ツマアカスズメバチやコガタスズメバチと大きさを比較すると・・・

う~んやっぱり小さいですね。こんなサイズでも強い毒をもっていると思うと恐ろしいですね。

03ヒアリ比較

 

ヒアリについて詳しいことを知りたい方は、こちらに詳細が書かれています。

 

○ストップ・ザ・ヒアリ

http://www.env.go.jp/nature/intro/4document/files/r_fireant.pdf

 

○これまでのヒアリに関する諸情報(まとめ)

http://www.env.go.jp/press/104305.html

 

○特定外来生物同定マニュアル(見分け方一覧)

ヒアリは「クモ・サソリ類・昆虫類」に記載があります。

http://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/manual.html

 

○外来生物についてのHP

http://www.env.go.jp/nature/intro/index.html

 

ページ先頭へ↑

2017年07月20日干潟の泥の住人たちと夏休みイベント!

国指定藤前干潟鳥獣保護区 吉塚藍

ここ最近、懐かしいシギチドリ類がまた見られるようになってきました。

梅雨明けし、これから暑くなる季節なのですが、秋のシギチドリ類の渡りが始まったと言っても良さそうです。おかえりなさい、今年はたくさん来てくれるかな?これからが楽しみな藤前干潟からこんにちは。

アクティブ・レンジャーの吉塚です。

今回は、私たちアクティブ・レンジャーが藤前干潟の生きものの動向を把握するため、毎月行っている、底生生物の定点調査をご紹介します!

調査の方法はズバリ、泥の中に棲んでいる生きものの種類と数をカウントする!というシンプルなものでありますが、毎月一度大潮の日、または前後の日に、3つの地点で、同じ深さだけ泥を採取して生きもののデータを蓄積しています。毎月調査を行っていくことによって、生きものの種類や数が変化する季節の傾向を知ることができたり、3つの地点の土壌の違いでそれぞれの生きものにとっての棲みやすい環境の変化を学ぶ材料になっています。


ちなみに3つの地点それぞれの泥の採取場所というのは、とても離れている訳ではなく、上の写真の干潟の中にあり、土壌の性質は異なるものの、それぞれの地点は数メートルずつしか離れていません。

↑具体的な調査位置の写真です。

時々、干潟の散策や観察に訪れた方に「何やってんの?」と声をかけられることもあります。

このように枠を囲って、同じ分量の泥を採取し、網に泥を入れてすぐ側にある海水で濾します。濾した後、網の中に残った小石や砂利などの中から、生きものを探してカウントを行います。(対象が小さいため、この作業がなかなか骨の折れる作業でして・・・今の時期のように暑い日や冬の寒い日などは特に・・・でも定点調査なのでどんな天候の時でも続けていかなければ意味がありませんっ!)

例年、夏の暑い時期には泥の中の生きものの個体数が減少する傾向にあるようですが、今回の7月の調査では全個体数が107個体となり、今年すでに終えている5月の480個体、6月の230個体の調査結果と比べると、やはり例年と同じように減少していました。(5月の調査に比べると4分の1ですね!)

3地点それぞれの生きものをトレイに移して、それぞれの種類と数をカウントした写真です。

全体的に生きものの個体数が少ないので、少しわかりにくいかもしれませんが、場所によって生息する生きものの種類が違うのを感じられますでしょうか?

泥は泥でも足がハマっちゃうようなドロドロ~っとした泥もあれば、砂利が少し入った砂地、泥と砂地の中間の感触がある泥などがあり、庄内川の左岸側では、狭い範囲の干潟であっても、泥の性質が違っています。調査をしてみると、場所によって棲む生きものたちもこのように違っているんだなぁと気付きます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー●St.Aは岸寄りの砂地で、カワザンショウガイの仲間などがよく見られる地点で、今回も見られました。(写真で見ると小さな粒の様な巻き貝です。)

●St.Bは海寄りの少し歩きづらいドロっとした泥で、今回はゴカイやウミナナフシなどが多く見られました。(写真の中に見える細長い生きものです。)

●St.CはAとBの中間のような感触の泥で、今回はカニの子どもとソトオリガイが多く見られました。

(写真では左上にカニの子ども、右下にソトオリガイが寄っています。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

また、調査内容については、稲永ビジターセンターや藤前活動センターのスタッフたちとも共有し、何が原因で増えているのか?減っているのか?などを話し合ったりしています。原因についてはまだまだ分からないことが多いですが、データを蓄積して、長いスパンで経年変化を見ることにより、生きものたちが極端に増加したり、減少することがあった時には、干潟環境への異変を解析するデータとすることができるかもしれません。

もちろん、調査後の生きものたちは元の場所に返してあげます。

来月も暑い日になりそうですが、どう変化していくでしょうか。

熱中症や日焼けに注意しながらの大変な調査でもありますが、干潟の健康診断を行う上での毎月とても楽しみな業務となっています。

話は変わりますが・・・!

そんな春夏秋冬で生きものの変化を楽しめる藤前干潟で、夏休みのイベントを開催します♪

■干潟を音であそぼ~貝殻やヨシで打楽器つくり~

 貝殻やヨシで打楽器をつくり、干潟の水・風・生きものの音を奏でましょう♪

 

 日時:平成29年8月22日(火)午前10時から12時まで

 講師:本多"taco-bow"正典さん(パーカッショニスト)

 場所:稲永ビジターセンター(名古屋市港区野跡4-11-2)

      あおなみ線「野跡」駅または市バス「野跡駅」バス停下車徒歩15分

 料金:無料

 対象:小学生1~3年生(保護者同伴)、20名(応募者多数の場合は抽選)

 申込:メール、はがき、FAXにて名古屋自然保護官事務所まで

     〒455-0845 名古屋市港区野跡4-11-2 稲永ビジターセンター内

     TEL 052-389-2877 FAX 052-389-2878

     Eメール WB-NAGOYA@env.go.jp

 締切:8月12日(土)

ぜひ藤前干潟で楽しい夏休みのひとときを一緒に過ごしませんか?

講師の演奏もお楽しみに!

ページ先頭へ↑

2017年07月18日野尻湖でカヌー体験&石器作り・・・楽しみました!

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子

三連休最終日の7月17日、総勢20名がカヌー体験や石器作りのイベントに参加して下さいました。

夏の野尻湖をめいっぱい楽しみ尽くしました!!!

01カヌーでピース 02楽しいカヌー

 

私も野尻湖の生き物や国立公園のお話もさせていただきました。

この日の体験で乗るカヌーは手作り!手作りカヌーの秘密もお話いただきました。

03レンジャーって何する人? 04カヌーの秘密

 

エビ探しもがっつり!そして、じっくり観察しましたね♪

05エビさがし 06これがテナガエビ!?

 

今回のハイライトは自分で作った石器でお肉を切って焼き鳥に!!!

07自作石器でお肉切り 08ジュージューBBQ

 

「石器ってこんなによく切れるんだ!」と驚き。

今回作った石器は打製石器といって、石どうしをぶつけて作るもので、

野尻湖ナウマンゾウ博物館で体験講座もやっています。ぜひお問い合わせ下さい。

 

「また来年も来るね!」と言ってくれた子が何人もいたので、こちらとしてもとても嬉しかったです(^^*)

09水遊び楽しい緑・水・風の空間

 

夏は水に入って遊べてとっても気持ちいい野尻湖。海水ではないので、ベタベタしないのがまた良いところです。

今回遊んだのは緑・水・風の空間。ぜひ夏は野尻湖に遊びにきてみて下さいね!

ページ先頭へ↑

2017年07月15日南伊勢町の押渕湿地で植物調査

伊勢志摩国立公園 麻生里衣

伊勢志摩国立公園の南西部に位置する南伊勢町の押渕湿地は、貴重な湿地性の動植物が残っている場所です。

ところが、最近は乾燥化による植生の遷移や生物多様性の喪失が懸念されており、今回は植物の調査を行いました。

押渕湿地 調査
今回は植物のエキスパートの皆さまの調査に、パークボランティアさんと一緒に同行しました。

押渕湿地

構造物のない本来の姿を留めた小川の横を歩いていくと、普段は見慣れない様々な植物が目につきます。

ハンゲショウ

こちらはハンゲショウという、葉の一部だけが白化する植物。遠目には大きな白い花の様に見えます。

さらに進むと、稀少なミクリ科の植物が見つかりました。ちいさい栗のような花と実が可愛らしい植物です♪

ヒメコウホネ
絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されているヒメコウホネも、数か所で綺麗な花を咲かせています♪

グンバイトンボ

さらにこちらのグンバイトンボ(準絶滅危惧:NT)や、ウナギも見つかりました!

きれいな冷た~い湧き水が出ています。「それで小川の水がこんなにきれいなのか!」と思わされました。

この押渕湿地が、本当に様々な動植物が見られる貴重な場所であることを再確認しました。

それと同時に湿地の今後が危ぶまれます...。

話によると、以前はもっと水量が豊富で、トンボの数も今よりずっと多かったといいます。

地元の方々が大切に守ってきた押渕湿地。

数が減っている湿地の生きものや植物の楽園を、なんとか守っていければ...と思います。

ページ先頭へ↑

2017年07月14日7月15日から! レンジャ-写真展が白山地域で始まります♪♪

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

いよいよ明日から白山国立公園の市ノ瀬ビジターセンターで「レンジャー写真展2017」が始まります!

(会場の様子。7月14日撮影)

白山国立公園はもちろん、名古屋にある国指定藤前干潟鳥獣保護区、伊勢志摩国立公園のレンジャーとアクティブ・レンジャーが撮影した写真を展示しています。

美しい山、海の風景、森の生きもの、干潟の生きもの、鳥の気持ちがわかりそうな写真、などなど・・・
自分が知らない風景、出会ったことのない生きものの写真がたくさんあって、見ていると楽しくなれました!たくさんの方に見ていただきたいです。
写真の解説の中には「ふふっ」と笑ってしまうものもあるので、是非解説もじっくり読んでみてください♪

--- 会場情報 ----------------------------------------
会場/市ノ瀬ビジターセンター
期 間/ 2017.7.15(土)から 7.30(日)
時 間/ 8:45~17:00
休館日/開催期間中無休
住 所/石川県白山市白峰ノ35-1
電 話/ 076-259-2504
チラシ/レンジャー写真展2017白山会場チラシ.pdf
------------------------------------------------------

会場には、このほか白山ユネスコエコパークや白山手取川ジオパークの紹介コーナーもありますので、様々な視点から白山について学ぶチャンスですよ!


市ノ瀬には清流が流れるエリアで、ドロノキなど渓畔の植物を観察できる市ノ瀬園地やハイキングがてら白山の展望を楽しめる岩屋俣谷園地などがあります。登山をされる方はもちろん、登山をしない方でも楽しめるので、写真展を見がてら遊びに来てはいかがでしょうか?

(市ノ瀬を流れる手取川。※5月撮影です)


(岩屋俣谷園地の白山展望台からの眺望。※5月撮影です)

皆さまのお越しをお待ちしています!!

ページ先頭へ↑

2017年07月14日上小池周辺の様子&泰澄大師ゆかりの地 刈込池!

白山国立公園 鈴木 政裕

こんにちは。

白峰では最近強い雨が続いています。気温も高くなって空気がじめっとした感じです。

628日に福井県の大野市にある上小池周辺の巡視に行ってきました!

パークボランティアの方も参加してくださることになり、初めての巡視なので前日はワクワクしていました。

しかし...当日は朝から天候も悪く、雨もぽつぽつと降り始め、あまり良くない出だしとなりました。

この打波川は雪解け水の供給がない時期でも絶え間なく流れ続けています。

おそらく源流のブナやミズナラなどの樹木や土壌などが水分を蓄え、

少しずつそれを放出しているのでしょう。

この森がなければ雨は一気に下流に流れ洪水を引き起こす危険性もあります。

まさに天然のダムの様な役割をしているといえます。

自然は僕たちに癒やしや感動だけでなく、様々な恩恵をくれます。

本当に感謝しても仕切れないですね!

与えられるだけでなく少しでも環境のために出来ることをやっていきたいと改めて思いました。

登山道には様々な植物が生息していました。PVの方々が沢山教えて下さいました!

(左上:ササユリ 右上:ギンリョウソウ 右下:サンカヨウ 左下:アカモノ 

三ノ峰登山口から六本檜までの登山道。6月28日撮影。 )

このイクラに脚が生えたような生物、皆さん知っていますか?

この虫は、ザトウムシといって一見クモの様に見えますが、実際はダニに近い仲間です。

ザトウムシの名前の由来は、江戸時代の階級「座頭」からきています。

触角の様に発達した2対の脚をまるで「座頭」が使う杖のようにして歩く姿から、

そのように呼ばれるようになったそうです。

これはハネカクシという昆虫です。

これまた奇抜な見た目ですが、これでもカブトムシなどと同じ甲虫の仲間です。

甲虫といえば堅い外骨格に覆われていて、大きな翅で飛行する姿を想像するかと思いますが、

一見翅が見当たらないこの虫も飛ぶことが出来ます。

よく見ると細長い腹の上の方に小さくとも青くて綺麗な堅い翅を持っています。

この堅い翅の下に飛ぶための大きな薄い翅を精密に折り畳んでいるというわけです。

まさに「羽隠し」ですね!

このように、自然の中には身近に面白いものがたくさん潜んでいるので、

たまに足を止めて自分の足下を見てみてはいかがでしょうか?

新しい発見や感動が見つかるかもしれません。

(六本檜分岐。右の階段を降りると上小池。奥に進むと三ノ峰。撮影は赤兎山方面の分岐から。)

六本檜は名前の通り大きなヒノキが目印になっていました。

ヒノキの周りには朽ち果てたしめ縄が辺りに散乱していました。

ただの目印として付けたのか、それとも昔はこのヒノキはご神木のような扱いを受けていたのでしょうか?

六本檜に登る頃には天候も良くなり、六本檜からは三ノ峰がよく見えました。

下の写真では若干曇っていますが...

(六本檜から望む三ノ峰。6月28日撮影)

刈込池

(水面に映り込む山が美しい刈込池。6月28日撮影)

(刈込池の水面に突き出た枝に産み付けられたモリアオガエルの卵塊。6月28日撮影。)

刈込池にはある伝説があります。

今から1300年前、泰澄大師という高僧が白山で修行をしていました。

そのころ白山には3000匹の大蛇が住んでおり、白山の麓の住民に悪さをしていました。

それを知った泰澄大師は3000匹の内1000匹を千蛇ヶ池に封じ込め、もう1000匹を白山の蛇塚に埋め、

残り1000匹をこの刈込池に閉じ込めました。

そして刈込池から見える大きな岩(剣ヶ岩)に剣を突き立て、池の水面に映るようにしました。

その後、水面に映る剣を恐れて大蛇は池から出なくなり、平和を取り戻したというお話です。

しかし、そんな伝説があるとは思えないほど、本当に平和な池です。

山に雲がかかっていなければ水面にうつる剣ヶ岩が見られたかもしれません。

今回は見られなくて残念でしたが今度来たときは見てみたいです!

ページ先頭へ↑

2017年07月14日アクティブ・レンジャー写真展開催中@東御市

上信越高原国立公園 アクティブレンジャー 小林映絵

現在、長野県東御市でアクティブ・レンジャー写真展を開催しています。

今回は、「湯の丸自然学習センター」と「池の平インフォメーションセンター」の2会場で同時開催しています。

【湯の丸自然学習センター 外観】


【池の平インフォメーションセンター 外観】

展示されている写真には、それぞれのアクティブ・レンジャーの想いを込めたコメントも添えています。この写真展は7月23日(日)までの開催となります。

また、標高1,7002,000mに位置する湯の丸高原や池の平湿原は、高原ならではの心地よい環境が広がります。登山道や遊歩道沿いには可憐なかわいい花々を見ることができるんですよ。ぜひ、写真展と共にお楽しみくださいね(o´∀`o)

今ならこんな景色が広がっています!

【池の平湿原にてアヤメの群落】

また、足下にはキレイな色の"シャジクソウ"を確認できました☆

ページ先頭へ↑

2017年07月13日飯縄山でオオアワダチソウの駆除

妙高戸隠連山国立公園 戸隠 アクティブレンジャー 前田久美子

本日、飯縄山でオオアワダチソウの駆除を実施しました。

昨年、長野市民の方から通報があり、登山道を管理している長野市や林野庁の方々と駆除を始めました。

01オオアワダチソウ駆除

 

オオアワダチソウは根が横にはりだし、そこからまた新たな個体が芽を出して増える外来植物です。

02オオアワダチソウの根っこ

 

なぜこんな山の上にあるかというと・・・ここがお宮の横というのがヒント。

お宮では信者の方々が神事を行います。その後、直会(なおらい)を行う際に敷いたビニールシートなどにオオアワダチソウの種がついており、飛散したと考えられています。

 

今回とれたオオアワダチソウの量は袋3つ分。昨年と比べると小さな株が増えたそうです。

しかし、まだまだ根が取りきれていないものもあるので、来年以降も地道に続けていく必要があります。

03オオアワダチソウ抜いたもの

 

天気はあいにくでしたが、登山道沿いにはハクサンフウロやテガタチドリ、ハナニガナ、シロバナニガナなどが咲いていました。

04ハクサンフウロ

 

 

05ハナニガナ

ページ先頭へ↑

2017年07月11日赤兎山でニッコウキスゲが咲いています♪ 白山国立公園は夏山シーズン♪♪

白山国立公園 大石佳織

みなさん、こんにちは。

ここ白山自然保護官事務所のある白峰も近頃急に暑くなりました。
それでも朝晩は風が爽やかなので、とっても過ごしやすいです♪
そしてさらに爽やかなのが赤兎山です。

赤兎山(あかうさぎやま)は福井県と石川県の境にある標高1,628mの山で、福井県勝山市小原の集落から登れば、登山口から約1時間半(コースタイム)で山頂に立つことができます。

そして今、赤兎山ではニッコウキスゲが咲いています。

(ユリ科。7cmくらいの黄色い花が印象的。7月6日撮影)
今年はまだもう少し楽しめるようですよ。

赤兎山からは白山や大長山(おおちょうさん)、荒島岳(あらしまだけ、日本百名山)などがとてもよく見えるそうなので楽しみにしていたのですが・・・この日はお昼前からガスがかかってしまい残念ながら眺望は得られませんでした。それでも、なだらかな稜線が続く景色は爽やかで、とても気持ちがよかったです♪


ところで、この山のお楽しみは眺望だけではありません!
まずは登山道途中の小さな小さな池。
サクサク歩いていると通り過ぎてしまうような場所ですが、立ち止まってみましょう!
池の上の木にはモリアオガエルの卵!池の中にはオタマジャクシとサンショウウオの幼生らしき影が!!

(モリアオガエルの卵。76日撮影)


(サンショウウオの幼生らしき影。黄色い○のところ。7月6日撮影)

登山道沿いでは、イワハゼやゴゼンタチバナの花が私たちを出迎えてくれます♪

(上:イワハゼ、下:ゴゼンタチバナ 76日撮影)

山頂から20分ほど尾根沿いに下っていけば赤兎平というなだらかな地形の場所に至り、そこには湿原まであります!
イワイチョウやオオミズゴケなど湿原の植物を楽しむこともできます♪

(赤兎避難小屋手前の赤池湿原。7月6日撮影)

皆さんも赤兎山に登って、自分ならではのお気に入りポイントを見つけてみませんか?
(ちなみに私は登山道沿いと湿原のミズゴケポイントがお気に入りです!)

ページ先頭へ↑

2017年07月11日出前授業@志島小

伊勢志摩国立公園 アクティブレンジャー 半田俊彦

少し前の話になりますが、

志摩市立志島小学校で出前授業を行いました。

「大好き志島」をテーマに毎回違うゲストティーチャーが登場する授業の第一回目で、

学校近くの布海苔浜で磯の生物観察を行いました。

はじめに、伊勢志摩国立公園やパークレンジャーの仕事について

お話をしました。

今日の観察はいくつかのテーマに沿って行いました。

生きものを探すだけでなく、海水の干満や、

海底の地形のことなどについても気づいてもらうためです。

アラレタマキビという小さな巻き貝を集め、

海水に入れて観察します。

すると・・・

この貝は水がきらいで、上の方へ移動してきました。

アラレタマキビがいる場所は、満潮時にも海水につからない場所なのです。

一方でカメノテやフジツボがいる場所は、満潮時には海水につかります。

この浜は「布海苔浜」と呼ばれているだけあって、

フノリという名前の海草がたくさん生えていました。

海藻をかき分けたり、石をひっくり返したりしてみると

たくさんの生きものが見つかりました。

この日に観察できた生きものは、

ヒザラガイ、マツバガイ、スガイ、アラレタマキビ、イシダタミ、アメフラシ、

サザエ、トコブシ、アゴハゼ、クサフグ、ギンポ、

イソスジエビ、ホンヤドカリ、ヒライソガニ、フジツボ、カメノテ、イワガニ、

ヨロイイソギンチャク、ミドリイソギンチャク、ウメボシイソギンチャク、

イトマキヒトデ、ニホンクモヒトデ、ヤツデヒトデ、マナマコ、などでした。

児童たちの感想を見ると、

ラーメンのような姿をしたアメフラシの卵塊や、

イソギンチャクを触ったときの感触や、

とても小さなアラレタマキビという貝がたくさんいたことなどが印象に残り、

ほかにもいろいろな発見があったようです。

そして、磯での生物観察が楽しく、

また行きたいと言ってくれたことがうれしかったです。

ページ先頭へ↑

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイルをご覧いただくためには、Adobe Readerが必要です。Adobe Reader(無償)をダウンロードしてご利用ください。

ページ先頭へ