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アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

中部地方環境事務所のアクティブ・レンジャーが、活動の様子をお伝えします。

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2014年9月28日

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2014年09月28日登山者カウンター設置と燕岳・常念岳・蝶ヶ岳登山道調査 その1

中部山岳国立公園 上高地 アクティブレンジャー 関口 拓司

9月10日~13日にかけて、燕岳・常念岳・蝶ヶ岳での登山者カウンターの設置と登山道の調査をしてきました。


登山者カウンターとは、入下山者数を把握し国立公園の管理に役立てるために、環境省が取り付けている機械です。2つのセンサーによって通過する人をカウントするもので、来た方向別にカウントできます。

あとでデータをパソコンで処理すると、月や週、曜日、時間帯によって、どれくらいの歩行者の通行があったのかを知ることができます。たまに人じゃないものもカウントされることもあるようですが。。。 

また、複数の人が同時並行で前を通ると、4人通ったのに1人しかカウントされないなど弱点もあり、カウンターの前を通る際は1人ずつゆっくり通るようにご協力をお願いします。今回は安曇野市との共同作業ということで、合戦小屋上部の三角点、常念小屋付近、蝶ヶ岳ヒュッテ付近の3カ所に取り付けてきました。 



常念小屋付近に設置した登山者カウンター



道端にこんな奇妙な機械を見かけたら、触らずにゆっくりと通過してください。


登山者カウンターの設置と合わせて歩道の様子も確認してきました。
今回はこのようなルートで歩いてきました。
中房温泉-合戦小屋-燕山荘-大天井岳-常念小屋-常念岳-蝶ヶ岳-三股登山口

中房温泉から合戦小屋までは、樹林帯の急な登りです。景色もあまり見えず地道に歩いて行きます。
途中には休憩用のベンチが3カ所にあります。休みながら登っていくのが良いです。




合戦小屋を過ぎると少しずつ眺望が良くなっていきます。燕岳を望むことができます。





燕山荘から大天井岳にかけては、見晴らしの良い稜線上を歩いていきます。
自分の歩く道の遙か先に大天井岳の姿が見えます。





吊り岩、切り通し岩は歩く際、少々注意する地点です。吊り岩付近は例年雪が遅い時期まで残り、足を滑らせけがをしやすいところです。崖となっている所を横切りますので注意して歩きます。
また、切り通し岩の近くは、このルートで唯一ですがハシゴが架けられているところです。長さは短いですが、慎重に降りていきます。



切り通し岩付近

吊り岩と切通岩の間には、高山植物の女王と言われるコマクサの群生地があるのですが、もう見頃の時期は終わっていました。残念。
植生保護のためロープが張られています。立ち入らないようお願いいたします。



大天井岳からの眺めはこのような感じです。槍ヶ岳のほうを見ていますが、天気が悪いですね。
標識の左から稜線が続いていますが、これが喜作新道です。明治初期に猟師だった小林喜作という人が切り開いた道です。ここからその槍ヶ岳方面に進むこともできます。道の展望はあまり良くないそうです。




大天井岳直下の大天荘から常念方面へ進みます。常念小屋までも、やはり稜線上を歩くことになります。
高低差はあまりなく、比較的平坦な道が続きます。別の尾根へ迷いこんでしまいそうになる所がありますが、間違った方向には石積みがされていたり、ロープが張られています。天候が悪いときには注意したほうが良いと思われます。
また、廃道が分岐している箇所が数カ所ありますので、そちらには進まないようにしましょう。看板での案内があります。




大きな岩の上を歩くことになる横通岳付近を巻いて行くと、常念小屋に到着します。

今回はここまで。次は常念小屋から常念岳、蝶ヶ岳を通り、三股登山口へと下ります。

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