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中部地方環境事務所

アクティブ・レンジャー日記 [中部地区]

◆庄内川の自然とふれあうイベントを実施しました

2014年08月28日
名古屋
 夏も終わりに近づき、少しずつ秋の気配を
感じるようになりました。しかし日中はまだまだ暑い日が続き、
セミたちの元気な鳴き声があちらこちらで響き渡ります。

 そんな中、8月20日に庄内川の自然とふれあうイベント
「庄内川生きもの探検隊」が実施されました。
(主催:名古屋市港生涯学習センター、港区役所 
協力:港保健所、国土交通省庄内川河川事務所、
環境省名古屋自然保護官事務所)


【イベント会場の様子】

 このイベントは、地域の方が身近な庄内川の
生きもの、植物について学び、触れることで庄内川への
関心、愛着を深めてもらうことを目的に実施されました。

 会場となったのは国指定鳥獣保護区内にある庄内川河口に
広がるヨシ原で、様々な生きものが生息している場所です。
庄内川に住む水生生物の紹介や簡単な水質調査、ヨシ原に作った
迷路探検など魅力的な内容がいっぱい。この日は2件の
テレビ取材がありました。

【仕掛けで捕らえた魚類を観察】

 当日は名古屋市内から親子10組が参加し、
小学生の参加が大半でした。

 参加者らは用意されていた魚類やカメ、エビとふれあい、
水生生物に詳しい講師の解説を興味深そうに聞いていました。


【講師による水生生物の解説】 

 名古屋自然保護官事務所は、ヨシ原迷路を案内して
ヨシの不思議な生態や役割、人との関わり等をパネルや
写真を使って説明しました。庄内川のヨシは2~3mと
背が高く、ヨシ原の中に入り込むと大人でも迷ってしまうほどです。
 
 皆さんは自分の背丈よりも高いヨシ原迷路の中を手で
掻き分けて進み、大人も子供も楽しんでいる様子でした。


【ヨシに関する講義】

 探検の道中には皆さんにヨシを使ってヨシ笛に
挑戦してもらいました。最初は音が出せなかった人も
何度かトライして息を吹き込むコツを掴み、ほぼ全員が
成功していました。深いヨシ原を分け入るとベンケイガニの
仲間がカサカサと音を立てながらヨシの根本をすり抜けて
逃げる様子が観察されました。


【ヨシ原迷路とヨシ笛に挑戦】

 ヨシ原で見つけたカニ(ベンケイガニ、クロベンケイガニ、
クシテガニ)を集めて特徴や生態を説明しながらふれあって
もらいました。やはり「カニ」は子ども達に大人気で、容器の中で
逃げ惑うカニを夢中で追いかけ、その場を離れようとしません。


【テレビ局の取材】【魚も氷でクールダウン】

 イベント当日は猛暑日となり、熱中症が懸念されましたが、
水分補給と休息を頻繁に促したので病人やけが人を出すことなく
円滑にプログラムを進めることができました。

 夏休みの最後に庄内川のヨシ原で自然を満喫できたのではないでしょうか。


【カニとふれあう】